第28幕
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「四代目から聞いただろうか?」
『あ……えっと……何のお話でしょうか…?』
「新たに選出されることとなった火影の相談役の話なんだが」
やっぱそうだったよチクショー!!!
すっとぼけてみたけど、やっぱそうだよね、それしかないよねむしろー!
立ち話も何だからとフガクに居間に上がるよう促され、ミコトさんがお茶を用意してくれた。フガクに会ってから今までずっと脂汗が止まらない。勘弁してくれ本当…。
「俺は君になってほしいと思っているんだ」
『ぇえっとその……それは何か理由があったりするんですか?』
「ん?なんだ、君が信用してくれと言ったんじゃないか」
はい!言いました!
でもそれとこれとは話が別なのではないだろうか…?
『でも…私みたいな若輩者がそんな重要なポジションにつくだなんて…』
「ははは、そんなに気負うことはない。君が今やっていることと大きく変わりはないさ。多少会議などに参加する必要は出てくるが…」
それが面倒なんだよなー!!!!
確かにちょこちょこミナトに助言というかまぁ原作知識を元にして言ってるだけなんだけど……はしてたけどさ、残念ながらそんな期待してもらっているほど優れたアドバイザーにはなれないぞ私は。
「あれっ?父さんに…ミノリさん!どうして家に?」
『おっ、サスケ。こんばんは』
蛇に睨まれた蛙ならぬフガクに笑顔で見つめられる私…な状況になっていると突如サスケが乱入してきた。
絶対フガクに追い出されるだろとか思ったが、存外そんなこともなく、なんならフガクは目尻を下げ優しく笑いながらサスケを見ている。
「サスケ、お前からも言ってくれないか。
彼女にぜひ火影様の相談役となってほしいんだが」
「えっ!そうなの!ミノリさん凄いね!!」
そういうことかちくしょー!!!!
サスケの可愛さで私を絆そうって魂胆か…!!
私の手を取りキラキラとした目を向けてくるサスケと、口元の緩みが隠せない私を微笑ましそうに見守るフガク。くそぅ、全く親子揃ってさぁ!さすがうちはだよ。顔面偏差値高い上にそれを知った上でこうして惜しみなく使ってくるとは…。
完敗だぜ…。
『わ…………分かりました…』
「ははっ、君ならそう言ってくれると信じていたよ」
全く…よく言うよね。絶対私が頷くまで帰す気なかったでしょ。
出されたお茶を啜る。
「ついでにもう1つ頼みがあるんだが」
『この際ですからいいですよ。なんでしょう』
「木ノ葉警務部隊に入隊しないか」
『オ"っフッ!!』
むせた。それはもう盛大にむせた。やはり会話の途中でお茶は啜るべきではないな。
しれっととんでもない事を仰るぜ。
サスケは私の隣でお茶請けの菓子を食べながら聞いている。驚きもせずに聞いているところを見ると、もしかしてフガクが私を勧誘することを知ってたのか?
え、何?もしや外堀埋められてる??
「君も知っているかとは思うが、警務部隊が新たに再編成されることとなった」
うちは一族にはミナトの娘である私をよく思っていない者も多く、恐らく反発されるだろうが、逆に私をライバル視することにより警務部隊がより良くなるだろうと。だから私に力を貸してほしいのだそうだ。
勤務態度が悪く改善の余地のない者は既に何人か辞めさせられたのだそうだが、それでもやはりまだまだ唯我独尊な輩がいるらしい。
私が入ったら逆恨みで刺されんじゃないのそれ…。刺し返すけど。
また、今までの印象が最悪だったため予想外に新規の入隊志願者が少なかったらしく、穴埋め件先駆者となってほしいのだそうだ。
『警務部隊に入ったら通常任務は出来なくなるんですか?』
「いや、そんなことはない。
多少ならシフトには融通を利かせるられる。勿論頻繁には難しいが、長期任務などの際には俺に一言言ってくれればいい」
な、なんてホワイトなんだ…!ミナトとは大違いじゃないか!
さすがのミナトも、私が警務部隊に入ったらノンストップAランク任務とかは流石にやらせて来ないだろう。
最初は警務部隊だなんてスーパーやる気なかったけれど、そう思うと俄然やる気が出てきた。
『やります。お願いします』
「あぁ、こちらこそよろしく頼む」
こうしてうちは一族クーデター騒動は無事に終息を迎えたわけだが、色々と新しい取り組みが開始された中で、今後も何事もなく過ごせていけるのだろうか。
一難去ってまた一難、なんてことになるのはやめてほしいものだ。