第26幕
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『………オビトお前…』
手っ取り早く飛雷神の術式で行こうかと思ったが、そういえばオビトには
オビトの家は趣のある一軒家だ。
何年か前に一緒に暮らしていた祖母が亡くなったとかで、でもそんな祖母との思い出があるからとそのまま1人で住み続けているのだそうだ。
そんなオビトの家はうちはの居住区の端の方にある。
原作でも書かれていたが、うちは一族は割と大多数の人間がこの地区に一族以外の者が入ることを嫌っている。実際、イタチの家に遊びに行くときもここへ来る時も、いい顔をされたことはなかった。
まぁでも、何度冷たい目で見られこそこそと文句を言われようとも気にせずお邪魔していたので、ついには諦められ何も言われなくなったので私の粘り勝ちだよね。
『お前いい年こいて何やってんのさ…』
せっかくだから驚かしてやろうと全開になっているあいつの部屋の窓を覗くべきではなかった。
「おッ?!お、お前!!いつからそこに…!!」
カカシからオビトの奇行については聞いたことがあった。子どもの頃、あいつの部屋に行くたびにあいつはリンの写真にキスをしようとしてたんだーって。
確か10歳前後のことだって聞いてたと思うんだけど…まさか20歳超えた今でもやってるとは…。
『今来たばっかだけど……お前そろそろそれ卒業しなよ…』
「ばッ、おま、誰にも言うなよ!!特にカカシに!!」
『恥ずかしくて言えないよ…っ、と。お邪魔します』
サンダルを脱いで部屋に上がる。勝手に上がっても小言を言われなくなったのはいつからだっけな。
「……で、どうした?」
お茶をちゃぶ台に置きながらオビトは隣へと座る。
私がサンダルを玄関に置きに行く間にリンの写真はコルクボードに戻したようだ。
『明日、私と一緒にシスイ君の護衛をしてほしいんだけど』
「護衛?…まさかっ…!」
『うん。明日のうちはの会合後に乗り込むらしい』
シスイの別天神のことは伏せ、それ以外のことをそれとなーく伝えた。万華鏡写輪眼に関しては、本人以外の部外者が他者に勝手に伝えていいものではないだろうし。
言えない の一点張りなくせに協力してほしいだなんて、なかなか都合のいいことを言っている自覚はある。
『いけるって確信してるわけじゃないけど、信じてみたくて。ダメかな』
「馬ー鹿。お前が信じるんならオレも信じるしかないだろ」
それでも信じて着いてきてくれる仲間がいる。そんな仲間を、友達を、推しを、こんな馬鹿げたクーデターだとかダンゾウの妨害なんかで失うわけにはいかないんだよこちとら。
明日に向けて大まかな作戦を練り、そしてオビトが席を外した一瞬の隙をついてオビトの額当ての鉢金の裏に飛雷神の術式を仕込み、そんで何事もなかったように帰路へとついた。
あいつに御守りを渡したところでどうせ持ち歩いてくれないからね。
リンとクシナ、そして意外にもカカシは素直に持ち歩いてくれてるが、私が逆の立場だったら間違いなく捨てるだろうし、持ち歩きたくない心理もわかる。激しくわかる。
こんなストーカーみたいな形でしか守れない私を許して欲しい。
オビトと共にダンゾウに備えることにはしたが、何事もなく終えられるのが一番いい。無駄だとは思うが、ダンゾウがそんなに読みやすい人間じゃないことを祈るしかない。