第3幕
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『お、おぉお…おぅおぉ、お、おぉぉお………』
はい、決して人語が話せなくなったわけではありません。
生まれたての子鹿の如く足をぷるぷると震わせ、両手を中途半端に広げてバランスをとる。さて私の足はと言いますと、水面でも水底でもなく、水中に浮いている状態にあった。
やっとここまで来た!
チャクラ量が多くて水の上から弾き飛ばされることはなくなり、あとはここから徐々に徐々に練るチャクラを増やして行って、それを持続するだけよ。
一定量をただ纏わせるだけの木登りはなんと楽だったことか…。あまりにも楽すぎて昨日のことなのに遠い昔のことのように感じる。
私はアメンボ…私はアメンボ……。
水の中を歩きながら少しずつ足へのチャクラを増やす。
少しずつ、少しずつ…。
『あっ…』
今まではジャブジャブという音を鳴らしながら歩いていたけれど、あるところを境にして、水たまりの上を歩くかのような、ぱしゃっという爽やかな音へと変化した。
その感覚を忘れないよう、ひたすら水面を歩いたり走ったり飛び跳ねたり…転けたり…。ま、まぁ?もう慣れたし?二度は転ばないもんね!
「ん!お疲れ様。
じゃあ帰る前に、約束通り俺と少し話そうか」
『………ハイ』
朝ご飯…(´・ω・`)
残念ではあるけれど、長引くのは嫌だし元々そういう風に脅されてtゴホンゴホン約束していたので、大人しく素直にミナトの隣に腰を下ろした。
「ミノリは今何歳なんだい?」
『何歳?……えーっと…5歳ぐらいですかねぇ、たぶんですけど』
「ん、見た目はね。
"氷結の獣"である君は、何歳?」
えっと…どんな答えを求められているかがよく分かりませんが?
『いやぁ………18年しか生きてないんですよぉ、私。だから、ちょーっとミナトさんが何を聞きたいのかがよく分からんのです』
分かりやすく単刀直入にお願いしますという意味を込めて見つめると、ミナトは頬をポリポリとかきながら苦笑いになった。
「恥ずかしい話なんだけど…君との関わり方がイマイチよく分からないんだ。
見た目が幼いからその通りに接しようかとも思ったけれど、話してみるとそこまで幼くもないし。
だから君はどっちの方がいいかなって」
『あー…』
なるほど、そんなことを考えていらっしゃったのか。
正直どっちでも平気なんだけど…。
『分からなかったら聞くので、基本的には今まで通りでお願いします』
「今まで通り……分かった、頑張るよ」
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