第22幕
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『あッッ…づぁ…!!』
なんだここ…。こんなん人が死ぬレベルだろ…。
いくらなんでもこれは死んでしまう。普段の装いで来るべきところではなかったな…。
『ぅえっ、そんなに休みもらっていいんですか』
朝食での席にて、クシナから家族みんなで旅行に行かないかと誘われたため火影邸にいるミナトに持ちかけてみれば、予想に反してなんとも快く承諾してもらえた。
なんなら、3泊4日、いやダメなら2泊3日でも…と思っていたのに、なんと1週間も貰っていいのだと。
これは………。
確実に何かある。だってあのミナトが何の条件もなしに私に長期休みをくれるはずがないもん!!
「正確には、オレからの依頼かな。要人警護だからAランク任務だね」
『うーわやっぱりね!!知ってた!!!』
「オレもみんなと一緒に旅行に行きたいのにさ…。相談役の人達が許してくれないんだよね」
まあそうだよね、上忍とは言え何の役職もないただの忍のこの私でさえ1週間ぽっちの休みを取ることが難しいのだから。
今回だって、"四代目火影の妻の護衛"という"任務"で行くため許されたのだし。
『まぁまぁ、飛雷神のクナイ持ってってあげるんで時々来たらいいじゃないですか。こっそりと』
「ん、いいねそれ」
『いや冗談ですから』
『はぁ…死んじまう…』
「死ぬってばよ…」
「何言ってるのよ!ふふ、2人とも私よりも若いくせに」
まぁ…こんなくそ暑いってのにクシナが嬉しそうにはしゃぐものだからさ、別にいいけど。実質休みみたいなもんだしね。幼いナルトにこの暑さは酷かもしれないが。私にもこの暑さは酷だけど。
「あ!見えてきたってばね!」
さて、そんなこんなで辿り着いたのは風の国の砂隠れの里。
少しずつ少しずつ交渉やらなんやらをしながら、やっとこさ同盟を組んだと言えるところまで来たらしい。
本来ならもう少し軌道に乗った頃に来たいところだけれど、我が母はこの砂隠れの里で泥パックならぬ砂パックを所望しておられるため、こうして私含めた数人の護衛を引き連れやってきたわけだ。
「クシナさん、あんまりはしゃいで転ばないでくださいよ。オレがミナト先生に殺されるので」
「あんたは私のことを見くびりすぎだってばね!」
今回クシナとナルトの護衛に抜擢されたのは3人。私、リン、オビトだ。
と、表向きはなっているけれど、実際はもう数人、暗部に入ったカカシ率いるチームが控えてくれているのだそうだ。このことは私にしか知らされていないそうだが。
「みんな、とりあえず風影様のところへ挨拶に伺おう」
「砂隠れはその名の通り砂以外何もないところだが…ゆっくりして行ってもらいたい」
決して、大歓迎!!!というような雰囲気ではないが、あからさまに嫌悪感むき出しにされているわけでもないので、遠慮なくゆっくりさせていただくことにする。
まぁ、あの我愛羅の父親だからね、そんな愛想笑いができるような器用さを持ち合わせているようには見えないからね。無愛想なのは仕方がない。
我愛羅パパもとい風影に宿を手配してもらい、滞在中は基本的にそこで過ごすこととなった。
"HOTEL DESERT ROSE" という名のそのホテルは、まあお世辞にも火影の伴侶を泊まらせるような場所には見えないけれど、他里の者にはそれなりに人気があるらしい。
確かに、最上階の部屋からは大砂漠に沈む夕日が一望できるし見通しも良い。砂に太陽が沈むだけだしそんなでもないだろとか思ってたけど…夕日によってオレンジに照らされる砂漠がこんなにも綺麗だったとは。こんなのパソコンのデスクトップとかでしか見たことない。
「すっげーってばよ…!」
『ほんとね…………って、いつまで荷物背負ってるのさお前は』
クシナはもう荷解きをしているというのに未だにリュックを背負ったままのナルト。私が苦笑していると、ナルトはきょとん、という音でも付きそうな反応を示した。
いや可愛いけれども。
クシナとナルトの部屋に私も寝泊まりし、その部屋の両隣の部屋にはオビトとリンがそれぞれ宿泊することとなっている。
その日はまぁ、到着した時間も遅かったということもあり、風呂入って夕食を食べてちょっとトランプして、私は口寄せた伝書鳩で報告書を飛ばして終わった。
ちなみに、夕食は各部屋に用意されたが、みんなで食べた方が美味いやんってことで私達の部屋に大集合してみんなで食べた。カカシ達暗部にはすまんな!って感じだけど。役得役得!
クシナは明日砂パックに挑戦するらしい。
.