第21幕
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『さ、では話を聞こうか』
ガクをイチヤに担がせ里へと向かう。その道すがら2人に…というか主にフタバちゃんに話を聞けば、私と別れたあと、ガクにわりと接近した際にイチヤが「俺達で先に捕まえちまおうぜ!」的な感じで制止を振り切り1人凸ったのだという。
さすがイチヤ、予想は裏切らないけど信頼は裏切る男!
それでも反省の色を彼は全く見せないので、ちょっとばかし怒ることにした。ガクをフタバちゃんに預け、イチヤを少し離れた木の陰まで呼び込む。
『何か言うことはありますか』
「…別に」
『本当に?本当に何もないの?』
4歳のナルトですら間違ったことしたらそれなりに謝るのに?謝ることができるのに??
『私の作戦が遂行されたとして、上手くいったかどうかは分からないけどさぁ』
隊長の指示を"守れなかった"わけでなく、"敢えて"逆らった。その結果返り討ちにされ危うく死にかけていたのだ。
『君1人が死ぬだけなら100歩譲っていいとするよ。自業自得だからさぁ。
でもさ、君を助けようとしたフタバちゃんも危うく死にかけたんだよ??』
「っ…」
上司が自分よりもだいぶ年下で、そんなやつが自分に偉そうに命令してくることが気に入らないのはわかるよ。でも、それとこれとは別じゃないか。
ゲームでルールや指示を守らないだとか、そういうのと同じにされては困る。
「偉そうに…!」
『"偉そう"じゃないんだよ偉いんだよ!』
強めの口調でそう言えばイチヤはびくりと肩を震わせた。
『何のために班を組んで任務に当たってると思ってるの?成功率を少しでも上げるためでしょうが。
君は認めたくないかもしれないけど、私はこれでも上忍なんだよ。君よりも実力が上なの。
無茶な指示をしているわけでもあるまいし、従ってもらえないとみんなが困る。おーけー?』
イチヤは悔しそうな顔で拳を握りながら俯く。
何に悔しがってんのかは知らないけれど、その悔しさをバネに精進していってもらいたい。…期待はしないが。
里に着いた頃にはもう真夜中で、門番以外誰も出歩いている人などいなかった。今任務の報告をしに火影邸に行ったとしてもきっと誰もいないだろうし、忍専用の牢獄へとぶち込み、明日またみんなで集まり報告へ向かうことにした。
フタバちゃんとイチヤが帰るのを見送り、私も術を解いた。
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