私のヒーローアカデミア
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職場体験、当日。
相澤「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。落としたりするなよ」
芦戸「はーい!」
相澤「伸ばすな「はい」だ芦戸。くれぐれも失礼のないように!じゃあ行け」
葉隠「楽しみだなあ!」
切島「おまえ九州か逆だ」
飯田「……………」
いずくくんとお茶子ちゃんと目を合わせる。
飯田くんの様子、やっぱりおかしいよ。
緑谷「飯田くん」
飯田くんは、お兄さんのこと、何も今思ってるのか。
なにも、言ってくれなかった。
緑谷「……本当にどうしようもなくなったら言ってね。
____友達だろ」
お茶子ちゃんと2人でコクコクうなずく。
飯田「ああ」
飯田くんはいつもと違う顔をしていた。
だけど、私はこの時かけるべき言葉がみつからなくて、彼を引き止めることができなかったんだ。
それを、後悔する日が来ることになる。
みんなが新幹線などで出かけていくのを見守って…
相澤「よし、戻るぞてん」
『はい』
私は相澤先生と雄英に戻る。
そう、相澤先生からの提案は、相澤先生の元での職場体験だった。
相澤「教師の仕事を教えても仕方ないから、俺からは個性の使い方などのアドバイス、それから、体の使い方なんかを教えさせてもらう」
すごい、それを1週間…かなりレベルアップ出来るかもしれない。
『お願いします…!』
相澤「それから、話をしなくちゃな…」
『?』
最初の2日間、みっちり戦い方を教えてもらった。
とても有意義だった。
個性に頼りきらないで違うことが出来れば、こうやって体を壊すこともなるなるかも…
そして三日目。
今日も実技訓練かと思ったが、応接室に来るように言われた。
相澤「まぁ、座れ」
私は相澤先生に対面して座った。
『実技は…?』
相澤「ああ、すまん。そっちは後だ。まずは、話をさせてくれ…」
なんだろう。
相澤「今からする話、お前にとっては、思い出したくないことなのかもしれない。だか、伝えなければならない事なんだ…」
『はい?』
相澤「お前の個性の話だ。
そして、お前の両親の話だ。」
私の個性と、お父さんとお母さん…
『私は、両親のこと覚えていません…先生は知ってると思いますが、私が、3歳の時に両親は亡くなっています。ほとんど覚えていません。』
相澤「あぁ、知っている。それも、お前がここに入学する時に資料に目を通したからじゃない…」
『え、どういう…』
相澤「産まれたばかりの頃のお前にも会ったことがあるんだ。
なぜなら…
お前の両親は俺の学生時代の同級生だからだ」
『えっ、先生が、お父さんとお母さんの同級生…?
私に、会ったことがある……?』
整理が、つかない…
相澤先生の顔を見ると、懐かしそうな、少し寂しそうな顔をしていた。
相澤「てん、両親の顔、わかるか?」
『はい、残っていたという写真をペンダントにしていつも持ち歩いています。』
相澤「じゃあ、コレ見てくれ。」
『これ…』
そこには雄英の制服を着た、若いころの相澤先生、お父さんとお母さん、それから…
『プレゼントマイク先生…?』
相澤「そうだ。これが山…プレゼントマイク、こっちが俺、それでこれがお前の父親の聖司。母親の心だ。あと、こいつも…俺の同級生だ……」
ほんとだ。なんども写真で見たお父さんとお母さんだ。
相澤「こっちの写真は、お前がいるぞ」
『えっ』
病院?もしかして…
『この赤ちゃん、私ですか?』
相澤「そうだ」
みんな、笑ってる。
相澤先生、プレゼントマイク先生、お父さん、お母さん…
私……
『両親は…私のこと……あ、愛していたでしょうか…』
声が震えてしまう。
平常を装いたいのに、震えてしまう。
相澤「あぁ、あいつらはお前のこと、この世の何よりも愛してたよ」
『うぅ………』
ずっと知りたかった。
でも、知るのが怖かった。
お父さんとお母さんは、私のこと、好きだったのか。
好きじゃないから、
私のこと置いていったんじゃないかって…
ずっと考えてた。
『私…も”っど、お父さんとお母さんのこと知りだいでず……ずずっ』
相澤「ああ、俺が知っている限りで話すよ2人のこと」
先生は、両親のこと、沢山教えてくれた。
何が好きだったか、何が得意だったか。
2人は高校から付き合ってたこと。
どんな人で、どんなに優しかったか。
私のことを、どれだけ大切に思っていたか…
相澤「どうして、俺が長く生きてほしいと…思う人はいなくなってしまうんだろうな……」
『先生…?』
相澤「いや、なんでもない」
先生が何か言っていた気がする。
とても悲しい目で、声で。
私に、なにかできることはないのかな
『先生…』
無意識に先生に手を伸ばしたその時
ピカッ
『うわぁ!』
相澤「どうした!?大丈夫か、てん!!」
『は、はい…なんか、手にエネルギー?が、集中したみたいで……』
相澤「個性の発動か。どうして発動したんだ…なにか心当たりは?」
『えっと…先生が悲しそうに見えたので、助けられたらなって思ったら急に…』
相澤「そうか………」
先生は驚いたように一瞬目を見開いて、懐かしむようにどこか遠くを見つめて微笑んだ。
相澤「てん、ここからは、お前の個性の話だ」
『はい』
相澤「お前、自分の個性、どう理解している?」
『えっと、病院で言われた通り、外的な傷の回復と、光?の攻撃ができるって感じです?』
相澤「これは俺の予測だか、たぶん、本当のお前の個性は少し違う」
『それは、なぜですか』
相澤「ここで、お前の両親の話になる。
たぶんお前は、聖司と心の個性の合成型だ。
聖司の個性は、エネルギーの放出。そして、心の個性は感情の体現化だ。」
『エネルギーの放出っていうのはわかります。たぶん、攻撃とかで私が使ってるのはそれですよね。あと、回復も。
お母さんの個性、私引き継いでますか?』
相澤「ああ、確実に引き継いでいる。でなきゃお前、もう衰弱死だ」
『え”っ……』
相澤「聖司の個性は、自身のエネルギーを使う。
だか、お前は違うだろ?」
『そうですね、自分のエネルギーは使った感じはしません』
相澤「そこで、心の体現化だ。彼女は感情に形を作り、自分の体に反映することができた。
今のお前のやっている、羽なんかがそれに当たると思う。あと、その光ってやつもだな。
自身のエネルギーは使わず、感情を体現化したものを使っているから体にダメージがないんだ」
『なるほど、でも、自分の体力を使わないのに、こうして何度も体を壊してしまうのはなぜですか?』
相澤「心もそうだったが、感情の体現化は負荷が大きいらしい。
感情を上手くコントロールしないと、許容範囲を超えたことによる反動が来ると言っていた。
感情というのは、人間にとって大きい部分だからな。
ただ、コントロールできれば、すごい力になる彼女も卒業するころには完璧に…使いこなしていたよ」
なるほど…感情をコントロール。
たしかに私は、今まで感情に関して鈍感に向き合いすぎていたかも。
自分の心に嘘をついてばかりでは発揮できる力も発揮できなかったに違いない。
相澤「お前は、教会で育った影響からか、
「正の感情」がやけに強い。
それが、天使のような羽の形や、攻撃のスタイル。回復力につながったんだろう。」
『なるほど…』
相澤(これから先、お前は色んな感情に出会っていくだろう。
その時が、お前の………)
『先生、個性使うなって言われたのって、感情の負荷に体が耐えられないから、ってことですよね?』
相澤「まぁ、そうだな。お前は個性の本質を理解していなかったし、不安定な状態で暴発すれば、身を滅ぼすからな」
『じゃあ、コントロールできれば、制限なしで個性を使える…!先生…!!』
相澤「あぁ、ここからは…個性の特訓だ」
『はい!』
相澤(お前のことは、2人から頼まれてるからな…)
それから私は相澤先生と個性の特訓を行った。
先生との、個性の特訓。
個性の発動を少しずつして、体を、感情の扱いを慣れさせていくことを何時間も繰り返していた。
相澤「お前の個性は感情をコントロールすることが大切だ。
想いの強さの分だけ…お前の力は強くなる」
『想いの強さの分だけ……』
相澤「ただ、忘れるなよ。お前の心しだいではそれは救う力ではなく、壊す力にもなる」
『壊す力に…?』
マイク「おい!イレイザー!こんなとこにいたのか!お前んとこの生徒が!!っておい、てんちゃんもいたのかよ!!お前ら今何時だと思ってんだよ!!」
『ん?え、もうこんな時間…!』
時計は6時をとうに回っていた。
相澤「うちの生徒がどーしたよ」
マイク「いや、ここでは…」
相澤「おい、早く言え」
マイク「うーん、しょうがねぇ!
A組の緑谷と飯田と轟が、噂のヒーロー殺しと接触したらしいぞ!!」
『え……』
相澤「なんだと!?」
マイク「詳しい話は俺もわかんねぇよ。でも、警察の方から連絡来ててよ。
ただ、接触ってわけでもなさそうでよぉ…たぶん、応戦しちまったっぽい…」
相澤「ちっ、アイツらまた面倒起こしやがって…」
『3人は、大丈夫なんでしょうか…?』
マイク「今は病院にいるそうだ」
『よかった…』
相澤「いや、全てが良かったわけじゃない、個性を監督者の許可なくつかい、たとえ敵であろうとも危害を加えれば、立派な規則違反だ」
『そ、そんな…!』
相澤「たぶん、呼ばれるのはその話だろうな。てん悪いが、ここでの話は聞かなかったことにしてくれ」
『わかりました…』
マイク「じゃあな、てんちゃん!気をつけて帰れよ!!」
『はい、さようなら』
そして私は帰路に着いた。
次の日、
相澤「昨日の緑谷たちのことだか、大人の都合で個性の使用をもみ消すことになった。」
『はぁ…?』
相澤「ま、とりあえず、あいつらはその場に居合わせただけ、応戦はしていない、ということになった」
『処分がなしってことですね…!』
相澤「まぁ、そういうことだ。だか、あいつらの功績も同時に消えることとなった」
『功績…?え、もしかしていずくくんたちがヒーロー殺しを倒したんですか…!?』
相澤「あー、お前にはつい生徒ってことを忘れて色々喋っちまうな。」
そう言って頭を搔く先生。
相澤「お前は、あいつらの面影が強いからな…
ま、汚い大人の部分をちょっと見ちまったと思って忘れてくれ」
『ふふ、わかりました』
そっかぁ、いずくくんたち、すごい…
でも、世間にはその功績は知られないってことか。
彼らの人知れない功績の裏で、また人知れず、私たちを蝕む力が動き出していた。
相澤「よし、こっから残りの職場体験、みっちり個性の特訓だ。」
『はい!』
そうして私の職場体験は終わった。
相澤「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ着用厳禁の身だ。落としたりするなよ」
芦戸「はーい!」
相澤「伸ばすな「はい」だ芦戸。くれぐれも失礼のないように!じゃあ行け」
葉隠「楽しみだなあ!」
切島「おまえ九州か逆だ」
飯田「……………」
いずくくんとお茶子ちゃんと目を合わせる。
飯田くんの様子、やっぱりおかしいよ。
緑谷「飯田くん」
飯田くんは、お兄さんのこと、何も今思ってるのか。
なにも、言ってくれなかった。
緑谷「……本当にどうしようもなくなったら言ってね。
____友達だろ」
お茶子ちゃんと2人でコクコクうなずく。
飯田「ああ」
飯田くんはいつもと違う顔をしていた。
だけど、私はこの時かけるべき言葉がみつからなくて、彼を引き止めることができなかったんだ。
それを、後悔する日が来ることになる。
みんなが新幹線などで出かけていくのを見守って…
相澤「よし、戻るぞてん」
『はい』
私は相澤先生と雄英に戻る。
そう、相澤先生からの提案は、相澤先生の元での職場体験だった。
相澤「教師の仕事を教えても仕方ないから、俺からは個性の使い方などのアドバイス、それから、体の使い方なんかを教えさせてもらう」
すごい、それを1週間…かなりレベルアップ出来るかもしれない。
『お願いします…!』
相澤「それから、話をしなくちゃな…」
『?』
最初の2日間、みっちり戦い方を教えてもらった。
とても有意義だった。
個性に頼りきらないで違うことが出来れば、こうやって体を壊すこともなるなるかも…
そして三日目。
今日も実技訓練かと思ったが、応接室に来るように言われた。
相澤「まぁ、座れ」
私は相澤先生に対面して座った。
『実技は…?』
相澤「ああ、すまん。そっちは後だ。まずは、話をさせてくれ…」
なんだろう。
相澤「今からする話、お前にとっては、思い出したくないことなのかもしれない。だか、伝えなければならない事なんだ…」
『はい?』
相澤「お前の個性の話だ。
そして、お前の両親の話だ。」
私の個性と、お父さんとお母さん…
『私は、両親のこと覚えていません…先生は知ってると思いますが、私が、3歳の時に両親は亡くなっています。ほとんど覚えていません。』
相澤「あぁ、知っている。それも、お前がここに入学する時に資料に目を通したからじゃない…」
『え、どういう…』
相澤「産まれたばかりの頃のお前にも会ったことがあるんだ。
なぜなら…
お前の両親は俺の学生時代の同級生だからだ」
『えっ、先生が、お父さんとお母さんの同級生…?
私に、会ったことがある……?』
整理が、つかない…
相澤先生の顔を見ると、懐かしそうな、少し寂しそうな顔をしていた。
相澤「てん、両親の顔、わかるか?」
『はい、残っていたという写真をペンダントにしていつも持ち歩いています。』
相澤「じゃあ、コレ見てくれ。」
『これ…』
そこには雄英の制服を着た、若いころの相澤先生、お父さんとお母さん、それから…
『プレゼントマイク先生…?』
相澤「そうだ。これが山…プレゼントマイク、こっちが俺、それでこれがお前の父親の聖司。母親の心だ。あと、こいつも…俺の同級生だ……」
ほんとだ。なんども写真で見たお父さんとお母さんだ。
相澤「こっちの写真は、お前がいるぞ」
『えっ』
病院?もしかして…
『この赤ちゃん、私ですか?』
相澤「そうだ」
みんな、笑ってる。
相澤先生、プレゼントマイク先生、お父さん、お母さん…
私……
『両親は…私のこと……あ、愛していたでしょうか…』
声が震えてしまう。
平常を装いたいのに、震えてしまう。
相澤「あぁ、あいつらはお前のこと、この世の何よりも愛してたよ」
『うぅ………』
ずっと知りたかった。
でも、知るのが怖かった。
お父さんとお母さんは、私のこと、好きだったのか。
好きじゃないから、
私のこと置いていったんじゃないかって…
ずっと考えてた。
『私…も”っど、お父さんとお母さんのこと知りだいでず……ずずっ』
相澤「ああ、俺が知っている限りで話すよ2人のこと」
先生は、両親のこと、沢山教えてくれた。
何が好きだったか、何が得意だったか。
2人は高校から付き合ってたこと。
どんな人で、どんなに優しかったか。
私のことを、どれだけ大切に思っていたか…
相澤「どうして、俺が長く生きてほしいと…思う人はいなくなってしまうんだろうな……」
『先生…?』
相澤「いや、なんでもない」
先生が何か言っていた気がする。
とても悲しい目で、声で。
私に、なにかできることはないのかな
『先生…』
無意識に先生に手を伸ばしたその時
ピカッ
『うわぁ!』
相澤「どうした!?大丈夫か、てん!!」
『は、はい…なんか、手にエネルギー?が、集中したみたいで……』
相澤「個性の発動か。どうして発動したんだ…なにか心当たりは?」
『えっと…先生が悲しそうに見えたので、助けられたらなって思ったら急に…』
相澤「そうか………」
先生は驚いたように一瞬目を見開いて、懐かしむようにどこか遠くを見つめて微笑んだ。
相澤「てん、ここからは、お前の個性の話だ」
『はい』
相澤「お前、自分の個性、どう理解している?」
『えっと、病院で言われた通り、外的な傷の回復と、光?の攻撃ができるって感じです?』
相澤「これは俺の予測だか、たぶん、本当のお前の個性は少し違う」
『それは、なぜですか』
相澤「ここで、お前の両親の話になる。
たぶんお前は、聖司と心の個性の合成型だ。
聖司の個性は、エネルギーの放出。そして、心の個性は感情の体現化だ。」
『エネルギーの放出っていうのはわかります。たぶん、攻撃とかで私が使ってるのはそれですよね。あと、回復も。
お母さんの個性、私引き継いでますか?』
相澤「ああ、確実に引き継いでいる。でなきゃお前、もう衰弱死だ」
『え”っ……』
相澤「聖司の個性は、自身のエネルギーを使う。
だか、お前は違うだろ?」
『そうですね、自分のエネルギーは使った感じはしません』
相澤「そこで、心の体現化だ。彼女は感情に形を作り、自分の体に反映することができた。
今のお前のやっている、羽なんかがそれに当たると思う。あと、その光ってやつもだな。
自身のエネルギーは使わず、感情を体現化したものを使っているから体にダメージがないんだ」
『なるほど、でも、自分の体力を使わないのに、こうして何度も体を壊してしまうのはなぜですか?』
相澤「心もそうだったが、感情の体現化は負荷が大きいらしい。
感情を上手くコントロールしないと、許容範囲を超えたことによる反動が来ると言っていた。
感情というのは、人間にとって大きい部分だからな。
ただ、コントロールできれば、すごい力になる彼女も卒業するころには完璧に…使いこなしていたよ」
なるほど…感情をコントロール。
たしかに私は、今まで感情に関して鈍感に向き合いすぎていたかも。
自分の心に嘘をついてばかりでは発揮できる力も発揮できなかったに違いない。
相澤「お前は、教会で育った影響からか、
「正の感情」がやけに強い。
それが、天使のような羽の形や、攻撃のスタイル。回復力につながったんだろう。」
『なるほど…』
相澤(これから先、お前は色んな感情に出会っていくだろう。
その時が、お前の………)
『先生、個性使うなって言われたのって、感情の負荷に体が耐えられないから、ってことですよね?』
相澤「まぁ、そうだな。お前は個性の本質を理解していなかったし、不安定な状態で暴発すれば、身を滅ぼすからな」
『じゃあ、コントロールできれば、制限なしで個性を使える…!先生…!!』
相澤「あぁ、ここからは…個性の特訓だ」
『はい!』
相澤(お前のことは、2人から頼まれてるからな…)
それから私は相澤先生と個性の特訓を行った。
先生との、個性の特訓。
個性の発動を少しずつして、体を、感情の扱いを慣れさせていくことを何時間も繰り返していた。
相澤「お前の個性は感情をコントロールすることが大切だ。
想いの強さの分だけ…お前の力は強くなる」
『想いの強さの分だけ……』
相澤「ただ、忘れるなよ。お前の心しだいではそれは救う力ではなく、壊す力にもなる」
『壊す力に…?』
マイク「おい!イレイザー!こんなとこにいたのか!お前んとこの生徒が!!っておい、てんちゃんもいたのかよ!!お前ら今何時だと思ってんだよ!!」
『ん?え、もうこんな時間…!』
時計は6時をとうに回っていた。
相澤「うちの生徒がどーしたよ」
マイク「いや、ここでは…」
相澤「おい、早く言え」
マイク「うーん、しょうがねぇ!
A組の緑谷と飯田と轟が、噂のヒーロー殺しと接触したらしいぞ!!」
『え……』
相澤「なんだと!?」
マイク「詳しい話は俺もわかんねぇよ。でも、警察の方から連絡来ててよ。
ただ、接触ってわけでもなさそうでよぉ…たぶん、応戦しちまったっぽい…」
相澤「ちっ、アイツらまた面倒起こしやがって…」
『3人は、大丈夫なんでしょうか…?』
マイク「今は病院にいるそうだ」
『よかった…』
相澤「いや、全てが良かったわけじゃない、個性を監督者の許可なくつかい、たとえ敵であろうとも危害を加えれば、立派な規則違反だ」
『そ、そんな…!』
相澤「たぶん、呼ばれるのはその話だろうな。てん悪いが、ここでの話は聞かなかったことにしてくれ」
『わかりました…』
マイク「じゃあな、てんちゃん!気をつけて帰れよ!!」
『はい、さようなら』
そして私は帰路に着いた。
次の日、
相澤「昨日の緑谷たちのことだか、大人の都合で個性の使用をもみ消すことになった。」
『はぁ…?』
相澤「ま、とりあえず、あいつらはその場に居合わせただけ、応戦はしていない、ということになった」
『処分がなしってことですね…!』
相澤「まぁ、そういうことだ。だか、あいつらの功績も同時に消えることとなった」
『功績…?え、もしかしていずくくんたちがヒーロー殺しを倒したんですか…!?』
相澤「あー、お前にはつい生徒ってことを忘れて色々喋っちまうな。」
そう言って頭を搔く先生。
相澤「お前は、あいつらの面影が強いからな…
ま、汚い大人の部分をちょっと見ちまったと思って忘れてくれ」
『ふふ、わかりました』
そっかぁ、いずくくんたち、すごい…
でも、世間にはその功績は知られないってことか。
彼らの人知れない功績の裏で、また人知れず、私たちを蝕む力が動き出していた。
相澤「よし、こっから残りの職場体験、みっちり個性の特訓だ。」
『はい!』
そうして私の職場体験は終わった。