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主人公
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翌朝。
まだ太陽が登る前…どちら共なく殆ど同時に目を覚ました。多分、時間中はLもそうなのだろうか、気が気じゃ無いというか、中々ゆっくり眠れないと言うか…
「おはよう」
「おはようございます」
今日は普段より眠れたきがしますとぼんやりとするエルが言う。
Lはあまり眠らないそうだ、時折うとうとしていることもあったがこうしてベッドに入り眠ると言う事をいつしているのかよく知らなかったし、この男が常人離れしている事はもはや周知のこと。
特段驚くこともなかった。
「…夢じゃなかったんですね」
「…何言ってるのよ、現実よ」
頬に手を当てるとくすぐったいような、もどかしいような顔を見せる。
「…本当ですね」
「でしょ?」
ふふ、と2人して笑いベッドから起き上がる。
シャワーや色々、支度をどうしようか自室へ戻るかと考えているとLが手招きした。
真っ白なドレッサーには全て私の使用しているメイク道具一色の新品がずらりと几帳面に並べてある。
バスルームもそうだった。
更にはクローゼットにも新品のワンピースが一1枚とLのいつもの服。
まったく、どこまで計算高い男なのだろうか。
「…抜かり無いわね」
「私はLです。当たり前です。…いつ何があっても良いようにしておきました。」
あなたを招くなら全て完璧にしておきたかったんです。
「そして…この服は私が選びました」
…きゅんとした。
「あなた白が好きなの?」
「はい。先にシャワーを浴びますか?」
「………一緒に浴びる?」
「!…仰せのままに」
今はもう恋人同士みたいなものなのに言っておいて服を脱ぐのが少し恥ずかしかった。
バスルームからバスタブから、至る所までこだわったのだろうか?大理石で敷き詰められていて、所々に使われているゴールドの蛇口やモールがよく映える。
Lが先にシャワーを済ませ、バスタブへ入りその後私がシャワーを浴る事にした。
泡を立てたボディウォッシュを身体に纏うと、Lは
「少し後悔してます……」
と呟いてちょっとそれがおかしかったと同時にLも男性なんだともはや感動してしまった。
「いま、失礼な事を考えましたね」
「…あら失礼」
じゃぶ…と音を立ててLがバスタブから出ると大理石の壁に私を押して覆う様に立ち、右腕を壁につく
「…私だって男です。」
と眠りに落ちる前のキスとは変わった少々荒いキスを私にしたあと首筋に唇を落とした。
「…っ、えるっ」
「…!その顔は少々危険です、が、…続きは全て終えてからという事で」
ちゅ、と音を立ててもう一度私の唇に自分の唇を重ねると、バスチェアに私に座らせてシャンプーとトリートメントをしてくれ、髪まで乾かしてくれた。
まるで王子様ね…と思いながらふふ、と笑うと満足そうにLも笑う。
私はドレッサーの椅子に座ってメイクを始めると隣に椅子を置き、アイスティーを2つ持ってき1つを私に差し出してくれた。
「カモミールではありませんが、どうぞ」
「ありがとう」
Lは隣の椅子にいつものように座り込み、私がメイクする様子をまじまじと観察していた。
「…やりにくいわね」
「私のことは気にせず、続けてください。」
「…」
ひとしきりメイクを終える。
「メイクしてなくても美しいんですが、華やかになりました」
褒めるのが相当上手なようだ。
「…さすがイギリスの紳士様ねぇ」
「初めまして言いましたね」
こうしてLの選んだという白い上品なタイトワンピースに袖を通し2人で部屋を後にし、いつものメインホールへと降り、エレベーターのドアが開くとワゴンを押したワタリ。
あの部屋の事もこのワンピースもワタリは知っていたのだろう、全てを悟ったと言わんばかり、
「よくお似合いで」
「…そうでしょう?」
全く、イギリスの紳士は…
Lは横で満足そうな顔を見せる。
モニター前の椅子に腰掛ける私と竜崎。
「ちょうど竜崎にと持ってきたところですが、ユリも召し上がりますか?」
ワゴンには焼きたてのホットケーキとスコーン。
ホットケーキは子供の頃、親しんできた懐かしさを彷彿させるワタリの焼いた物だった。
「…大丈夫よ、竜崎のを少しもらうわ」
「…仲のよろしい事で」
「私の唯一捕まえられない泥棒です」
椅子にしゃがみ、ワタリの方を見上げてにっと笑った。
これはこれは…と手際よくLの前に焼きたてのパンケーキとスコーンを置き、カトラリーを用意してティーカップに2杯のコーヒをを注いだ。
「…お邪魔してはいけませんな」
そう言って笑みを浮かべて早々に戻って行く。
その背中は少し嬉しそうに見えた。
…もしかしたらワタリはこうなる事をずっと昔から想定したの?
早朝、こんなやりとりをしているとスッと白い大きな翼を見せ何処からともなくレムが現れた。
「…あら、レム」
「…約束は約束だ。奴が現れる前の方が良いだろう?」
レムは頭がよく切れる。
私が竜崎と2人きりで、夜神月のいない、そして海砂がまだここにいるというタイミングを考えていた。まあ海砂の方はまだなんとかなるかもしれないけれど、夜神月の目を盗むのは少々難しいだろうからいつレムと話をするかを考えていたからナイスタイミング。
「ありがとうレム、最高のタイミングだわ」
「レムさん。あなたの協力は非常に助かる。…万が一を考え場所を変えましょう」
ついてくるよう私とレムに手をひらひらと手招きをするので、私とレムは顔を見合わせ、竜崎に着いて行く。
メインホールを出て、廊下を歩き三つ奥の部屋の自動ドア。手をかざして生態照合のついた扉のロックを解除する。
「ここなら誰も来ないでしょう。」
真ん中にローテーブル、それを挟むように3人掛けの黒いレザーのソファが二つ。
竜崎は右側へ、私は左側へと腰を下ろす。
そして、竜崎は口を開いた。
「聞きたいことは色々あります。が、あまり時間もない…」
ぺら、と自分の服の中に隠してあるデスノートを取り出した。
「必ずミサは助かるんだな?」
「はい、必ず約束します」
「…いいだろう」
レムは用心深い性格だった。
「ここ、少しだけ切り取られた跡があります。この切れ端に名前を書いても人を殺せますか?」
少しの沈黙間。
海砂を裏切る事になると躊躇いがあるのだろ。
「………死神はそんな使い方はしない。切れ端も関係なく同等の効力を持つし、切れ端でも触れれば死神の姿も見える。」
レムは口を開いた。
「では、このノートの所有権は?」
「火口が死んだ後一番最初に触れた人間だ」
夜神月は火口を確保した際ヘリの中でノートに書かれた人間…被害者達の死亡照合をすると手にしていた。そして切れ端も同様の効力はある。
「じゃあ…火口がさくらテレビへ向かう前、口にした”目”と”取引”は?」
「死神の目だ。死神は取引をする人間の寿命の半分を代償に死神の目に変えることができる。顔を見ればその人間の名前と寿命が見える」
信じ難い話だったが火口が振り切った白バイ隊員のこと、第二のキラが駆けつけた宇生田さんを殺害できた事…全て納得がいった。
「つまり、海砂の寿命は…」
「……あぁ、そうだ」
「…ありがとうございますレムさん。これだけ分かれば十分です。そして海砂さんの安全の保証、夜神君に生涯添い遂げるという願望は必ず我々が約束します。」
「ありがとう、レム。もう一つよ。
もう一冊のノートは?」
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探偵達の取引