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主人公
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少し高速を飛ばして走ると、海砂はとても喜んだ。
「きゃー!こんな楽しいんだね!夕陽きれ〜!!」
「ちゃんと捕まってなさいよ」
暫く走ったら満足したようだったので、本部から割と近くのカフェに立ち寄る事にした。
こじんまりとした、レトロなカフェだった。
私はコーヒーだけ頼み、海砂はアイスティといちごパフェを注文した。
「…美味しい?」
「…うん!ね、ユリさん。迎えにきてくれて嬉しかったよ。心配してくれたのも嬉しかった。誰かに心配されたの超久しぶりだった気がする」
「…忘れた?あなたは私が守るって約束したの」
「あは、、本気だと思ってなかったもん」
「女同士の約束は絶対でしょ?」
「…海砂、私も両親を殺されたの。深くは言えないけどね?まあ、私の両親は少々特殊だから仕方ないんだけど…」
「…ミサと同じ」
「そう、だからそれもあってね。あなたを放っておけないのよ。もちろんそれだけじゃ無いわよ」
危なっかしいし…?と付け加えると危なくないもん〜!と無邪気に返した。
「…ねぇ、怒らないの?」
「ん?何故?」
「勝手にこんなことしたから?」
「そうね…でも怒らないわ」
「…あのね、本当は帰ったらみんなに話そうと思っていたんだけど、ユリさん先にこれ、聞いて」
ばっと自身の携帯を差し出した。周りを確認する。…大丈夫ね。
自分のイヤホンに繋ぎ、再生を押す。
「…海砂、これは!?」
「うん!そう!これをね、撮りにいってたの!」
「大した手柄ね…ここじゃ話もできないし、それを食べ終えたら本部へ戻りましょう」
「…ほんと?ユリさん、本当にありがとう。ミサ、ユリさん大好き」
満足そうに笑った。
この目の前の無垢な女の子が第二のキラ……か。しかし以前のビデオテープの一連での証拠もある。もしかしたら、この純粋さがキラにしてしまった要因なのかもしれない…。
複雑な考察だけが頭の中で渦を巻くように巡った。
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程なくして海砂を連れて本部へと帰還。
-----わかった、俺はキラだから犯罪者裁を止める。そして俺がキラだと分かってもらえたら結婚だ…!!
「…!?」
「と、言うわけでぇ火口がキラですっ!」
一同、唖然。
…無理もない。
「海砂!これをどうやって火口に!?」
「えっ、キラなら結婚するって言ったんだよ…そしたらあいつ、こう言ったの」
「先に証拠見せたら、ミサも見せるって言って…」
「人を殺せるんですか?」
「そんなわけないじゃない!」
…これは女のカン。多分違うんだろうけど一応矛盾への口実は最低限出来きるのね。
「これなら局長が気にしていた犯罪者殺しも止まる!」
「…こう言うのを手柄って言うんでしょうか?」
微妙な顔を見せる松田さん。
「…しかしそうも言ってられない。肝心な殺し方が分からなかなってしまうわね」
「はいそうなんです。火口を確保する前に、証拠が欲しい…」
「…これじゃダメなの?」
「これじゃ捕まえられないんだ。」
「ウエディ」
「…なに?」
「自宅のカメラはどうなってますか?」
「…まだ全ては入り切れてないけど、特に火口、奈南川、三堂の家は普通のセキュリティじゃないわね。特に火口は最近電波を遮断した地下室を作っていて、私も入るのに2日要した…ユリの方が向いてるかも」
「ウエディあなた…厄介なことは私に押し付けるつもり?」
「本当よ、あなたも入ってみなさい」
「…そこまで言うなら火口の家は私が行く。でも念の為、他の6人が妙な動きを見せないか、監視はしたい。…あなたが入りなさいよ?」
「ええ、いいわよ」
「2人とも、ゲームじゃないんだ…」
夜神月が呆れる。
「ユリ、火口の車全てに盗聴器とカメラを仕掛けられますか?」
「いいわよ、火口が寝静まってすぐに行くわ。ウエディ、大体何時頃?」
「私が確認しているのは3時から4時には確実に眠ってるわ」
「カメラと盗聴器らワタリに手配させていますから、それをお願いします」
「ウエディ、合流するわよ」
「っっじゃあミサがまた色々喋らせたら良いのねっ!」
「海砂はもう動くな」
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深夜、火口宅
トラックの中で盗聴器とカメラの接続確認。
「…地下室を作ったと言ったわね?」
「ええ、ここ最近ってところよ。ヨツバの株価が上がり出してすぐってところかしら?」
「お宝は穴を掘って埋めるって?」
「化石じゃないんだから」
ウエディとこうして仕事をするのも随分と久しぶりの事だった。
「見てみなさいよ、このセキュリティ」
ウエディがパソコンの画面を私に見せる。
「是が非でも隠したいモノがあるのね」
「えぇ、で、全車6台よね?」
「そうよ、ウエディ。あなたはここでバックアップをお願いするわ。」
「了解。気をつけなさいよ」
ウエディがセキュリティを全て無効にしておいてくれたおかげで入ることはすんなり入れた。
車庫や車にまで…抜け目ないのね。
車のキーを慎重に1台解錠する。小型カメラとマイクそれぞれ1つずつ慎重に取り付けていく。
1台取り付けたところでウエディへ通信。
「どう?」
「OKよ。竜崎の方にも確認の通信は入れておくわ」
「了解」
2台、3台と手際よく済ませる。
…よく考えたらこれも立派な不法侵入よね。竜崎のこと全く言えないかもしれないわ…
そういえば最近まともに話もしてない気がする。
まあ、私が出てばかりだからかもしれないけど。
最後の車に設置し終える。
「ウエディ、6台分見える?」
「ええ、問題ないわ」
さて、引き上げるとしましょうか…
ふと火口宅の車庫の防犯カメラと目が合う。
…なんかこれ良くなさそうねぇ。システムごと破壊…すれば楽なんだろうけどここまで徹底して防犯していると録画すら確認してそうだし消しておく必要があるかしら。
さっとデバイスを繋げて映ってしまった部分を探すが、見当たらない…すでにウエディが消した?まあ良いわ、長居も出来ないし一応念の為に遠隔でも確認操作できる様にセットアップしておく。
(…?)
早朝、丁寧に手入れされた庭。
よく晴れており、朝日が顔をほんの少しだしていた。風もなく、雲もない程の晴天。
カサ、と音を立て植木の葉が1枚揺れる。
(…まるで海砂の監禁の……あの時の様ね)
もはや懐かしさすら感じた。
「ウエディありがとう。戻りましょ」
こうして火口の家を後にした。
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探偵達の多忙