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主人公
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「事務所の女の子全員で接待しちゃいまーす」
弥の声とキラキラとした笑顔を皮切りに始まった接待、という名の松田さん救出作戦。
「はぁい飲んで飲んで〜?」
黒髪の一番ゲスそうな男の隣に座る。その反対には弥。その男は名を火口と名乗った。
「も〜火口さんったらぁ!」
「ユリちゃん、めちゃくちゃ美人だなぁ!」
「もう現役は引退しちゃったの?」
「えぇ〜私もうカメラの前には立てないですよぉ〜」
「ミサちゃん、ユリちゃんも一緒にCM起用、なんてどうよ〜!」
「きゃーそれすっごいいいかもっ!ミサ、ユリさんに憧れてるのー!」
…なんなのよこれ。ただのコンパニオンじゃない。火口の反対側に座る男と私の向かいに座る男が続けてCMだのなんだのと言う。
ここは一刻も早く松田さんに死んでもらわなくては…と思う反面もう少し探りたい…この中にいるのかしら…。
探偵達のカンで言えば火口かもう1人の隣の男高橋?でも高橋はあまり頭が回らなさそう…ないわね。
殺人の傾向を見るに出世に貪欲そうで金に目が眩んでそうなタイプと考えると…火口?この男ならハニートラップも掛けやすそう。奈南川…こいつなは8人で殺人会議などしなくても1人で勝手に上手くやるでしょうね。
「私ちょっとお手洗いに抜けますね〜?松井さーん、皆さんにこっちのお酒運んで欲しいです〜!」
こうして松田を別室のキッチンへ呼び出すことに成功。
(す、すいま(謝罪はいいから!あの8人は何を言っていたの!?)
(殺しの会議を8人でしていました!誰を殺すかと会議していて、それをキラに頼んで.というようなこ(了解。私は戻ってもう少し探るわ。この携帯で竜崎へ連絡をして指示を受けて)
手短に話して、火口と高橋の間に戻る。
私の座ろうとした瞬間ソファに手を置き、私の太ももに触れた。
(…こいつ!キラでなくても法廷に突き出してやろうかしら?)
「もぉーやだぁ火口さんたら!」
「ははははーユリちゃんホントいいね!超俺好み」
(8人で殺しの会議…?議題は誰を殺すのか、か。内にいるのか、別でいるのか…何にせよけしかけてみる価値はある)
弥へアイコンタクト。
弥からのウィンク。よし、
「え〜最近流行りの話題なんですけどねっ?
皆さんってキラ肯定派?それとも反対派??」
「はいはーいっミサ超肯定派でーすっ」
「実はわたしもなの!前よりずーっと生活しやすくなったし、まさに救世主って感じでかっこいいですよねっ」
わざとらしく猫撫で声を上げ、こんなこと言っていて本当に反吐が出そうだわ。…だが仕方ない。背に腹は変えられないものね。
海砂の乗っかり具合も良かった。もし仮にこの中にキラがいれば酔っているし、何らかボロを出すかもしれない。
「やっぱり2人とも肯定派?俺もなんだよね〜世の中腐ってる奴はいない方がいいでしょ?」
(いいでしょ?ね。まるで自分がそうとでも言うみたいねぇ…もう少し何か後押し…)
「キラってどんな人だと思います??」
「俺みたいな人だったりしてー!」
(海砂、中々やるわね……もしそうならすぐに死刑台に送ってやるわよ。首洗って待ってなさい)
こんな会話を繰り広げているところで酔ったフリをした松田さん。
こいつらならボロを出させるのも無理ではなさそうという確信を得た。一応収穫はアリ。
こちらをチラッとみるのでもういいわよと目線を送り、海砂の方を見ると小さくこくんと頷く。
「みなさんおまちかねぇ〜〜松井たろーしよわーたーいむ!」
「「きゃーっ松井さんがんばー!!」」
酔っ払いのフリをする松田さん。海砂と煽るフリ。そして松田さんはベランダへと出て、縁に手を掛け逆立ちを披露する。
「っおい!危ないからやめろ!」
「っだぁいじょうぶですよ……いつもやってますか…」
手を滑らせ、松田さんは落ちた。
案の定、大パニック。
とりあえずこれで満足でしょう?
ヨツバの腹黒達は。
「大丈夫です!ここは私とミサが処理しますから先に帰ってください!」
「あっCMの件はお願いします!」
抜け目のない海砂。さすがね…。と感心すら持ってしまった。あの拘束に耐えたくらいだものね。こうしてヨツバの面々をそそくさと帰し、海砂のかき集めた女の子達も帰るよう命じた。
「…お疲れ様。」
「きゃーユリさんそういうのも似合ってる〜!!」
「…万が一を考えたら冷や汗かいたわよ」
「そぉ?ミサ結構楽しかったけど」
こんな会話をしながら2人でベランダから下を覗き込めばどうやら成功したみたい。アイバー…可哀想に、と少しおかしくて笑いが込み上げた。ヨツバの面々もスキャンダルに巻き込まれる可能性もあり、逃げるよう帰宅していったようだった。
「あの男最低ね…」
「それミサも思った!すけべオヤジ!」
ふふ、と笑い合ってありがとう海砂の頭をぽんぽんとした。嬉しそうな表情を見せる。もし妹がいたらこんな感じなのだろうか?
…最近私は人に触れすぎたみたいね。以前だったらこんな感情が湧いたこともなかった。竜崎もそうなんだろうか。
「ねぇユリさん今度ミサとお買い物行こうよ!洋服とか見に行きたいなぁ〜!原宿とか行って、その後カフェ行ってみたいな感じでっ!」
竜崎さん許してくれるかなぁ?なんて無邪気に言う。
「…えぇ、いいわよ。私が一緒なら多分大丈夫」
願わくばこの子が第二のキラでなければいいのに…密かに小さく思う。
「さて、私たちも帰りましょうか」
「うん!ね、ユリさん。」
「何?」
「…竜崎さんとどーゆう関係なの?」
「っ何でもないわよ」
ほんとにー!?と騒ぐ海砂と、顔をそらす私。
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「本当にすみませんでした!」
「…今後は1人での判断は必ず控える様に」
こうして無事に松田さんの救出は成功した。
「ユリ、随分攻めた格好だね。素敵だよ」
「アイバーさんわかってるね〜!ミサもそう思う!」
「やめてよ…結構頑張ったのよ」
着替えてくるからわと自室へ急いで向かった。
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ナナのあんな過度な露出をした格好を見たのは初めてだった。スタイルが良いのも美しいのも知っている。色っぽいのも分かっているが、これは少々…。ましてやヨツバの面々なんかに見せるなんて虫唾が走る。癪に触った。
松田のバカ、思わず何度かは言ってしまっただろう。
本人は潜入の為、やむを得ないわと言い決行した。もちろん私も仕方ないことは承知だがどうしても不愉快な気持ちになった。そしてアイバーが口説くような事を発したり、弥も煽るような発言をする。
あの格好に関しては2人きりで眺めたかったとは正直思うが今は夜神月と手錠で繋がれているし叶うはずもない。この生活になってから2人で話してもいない。どこか少し心が虚無だった。
特別な感情は私の弱点になってしまうし私の立場を踏まえるとナナも今よりも危険に晒してしまう可能性もある。だから絶対隠し通さなくてはならない…とコーヒーに砂糖を入れてみたり、ケーキを突いてみたり気を紛らわすような事をしてみる。
「ねえねえ、竜崎さん!ユリさんとどう言う関係なの!?ミサ怪しいと思ってるんだよね〜」
「…古い友人です。」
「本当に?」「はい。」
「本当か?竜崎、僕も密かに気にはなっていたんだ」
「なーんだつまんない」
そんな最中、空気の読めない弥との会話。
だか、そんな日々もこんなやりとりも決して気分の悪いものではなかった。きっとワタリはこんな会話を聞きながらモニター室で1人静かに笑っているだろう。
一体どうしてしまったのだろうか。
しかし、火口卿介。奴だけは許せないな。トイレにと彼女が席を立ち、戻った際のセクハラ行為。太ももからヒップにかけて触れた罪。重罪だ。奴だけは何としてでも無罪で終わらせられない…
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探偵達の変化