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主人公
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“世界の犯罪率7割減少”
ある報道機関。何の変哲もない報道番組。キャスターがそう伝えた。世の中の討論家などと言うふざけた役の人間数人がそれぞれ自身の考えを話す。
世界はキラの出現による効力で犯罪が無くなりつつあり、70%とは非常に大きな数字である。
そんな数字を堂々と叩きつけられると時々ふと頭をよぎる事がある。
-私は過去一度でもそれだけの数の犯罪を防げた事があっただろうか?
-実はキラは捕まえない方が犯罪率減少と言う点においていいんじゃないだろうか?
ー法ではどうしようもできない犯罪者達がキラによって裁かれる事は被害者や遺族にとってよい報われ方なのではないだろうか?
鋭利なもう一つの自分の思考がそうよぎる事が数回あった。
この手の報道はまさしく自問自答に対して鋭く、ナイフの様に突き刺さることが稀にある。
ましてや数値化されてしまうとより一層、自身の思考回路にハサミを入れられる様な感覚に陥る。
心臓麻痺で殺されたくない国家最高位の人間達がこぞって戦争から手を引き、はたまた薬物や麻薬取引犯達は目先の大金よりも寿命を選択した。
殺人を犯そうとも思えば、キラによる裁きを受けると我に帰り、その手を止めた。
結局人の命とは何なのか。
結局正義とはなんなのだろうか。
こうやって思考に雑念が加わると、落ちどころはいつもこうなる。
ーーでは私の恋人のキラに対する考えは如何なのだろうか。
万が一、彼女がキラ肯定派だった場合は自身がどうしていいのかわからなくなるため、この質問を恋人にするのは自身の中で向き合わない様にしていたのかもしれない。
巡る思考と考察。自分自身でも時々わからなくなる思考回路。
「........る?ぇる…??」
「っはい」
ふと我に帰ると、恋人が私の顔を困った様な顔で覗き込む。
「どうしたの?」
「考え事をしていました。」
「珍しいねぇ。 Lでも考え事するの?」
「一応しますよ。」
ふーんと、何ともない様な顔をして私の隣で私のパフェを頬張る。溶けそうだったから代わりに食べたよ?と言いながらもその表情をふと愛おしく思った。
私の思考の乱れがなくなる可能性……22%程か。
少し考えてみる。
......一度も聞いた事がなかったことが思い切って聞いてみるか。
「あなたはキラが捕まって欲しいと思いますか?」
「 Lはどう思う?」
「質問に質問で返さないでください。」
「うーん…。」
少し考えた後続ける。
「Lが捕まえたいなら捕まって欲しいと思ってた。」
「思ってた?」
「そう、思ってた。最初はあなたの興味とゲームだと思っていたの。だから捕まえたいなら…と思っていただけ。特にキラに対しては何とも思っていなかったかな。でも今となっては捕まるべきだと思ってるよ。」
思ってはいない返答パターンだった。
私の中でおそらくこう返ってくるであろうという返答が2つ用意されていた。どうであれキラは殺人犯なんだから捕まるべきよ。と言うか、あなたが追っているから捕まるべきよ。と言うかのどちらかだろうと思っていた。いや、そうあって欲しいと願っていたのかもしれない。
そんな事はさておき。
ここまでの回答で私が捕まえたいから捕まるべきまでは正確。若干正解。
しかし、捜査が続くにつれ私の隣に常にいる内に思考が変化したと読み取られる。
「その思考変化の理由を聞いてもいいですか。」
迷わず言った。
「あなたが殺されてしまうかもしれないから。」
真剣な眼差しと一切曇りのない表情。
不覚にもはっとした。
テレビでキラに呼びかけた時。
テイラーを使って報道を見せかけた時、犯罪者でなくとも自分の邪魔をする者は容赦なく殺すと言う姿勢を露わにした。
おそらくキラは私を葬る事を考えているだろう。
それは百も承知だった。
ナナの為に捕まえなければ私は彼女を1人残して死ぬ。
分かっていたことではあるけれど、本人の口から聞くと気が引き締まる様な気がした。
思考の乱れ、0%
「確かにそうですね」
そう言って食べ損ねた半分くらいになったパフェを取り返す。
「え!なんでよ!」
「これは私のです。欲しければ手配させますが。」
「 Lのだから欲しかったのー!」
などと、命掛けの争いの最中とは思えない程のやりとり。ここ最近はずっと思考、精神、全て張っていたもので、ふと綻んでしまう。
「あと一口ちょーだいよ!」
「ダメです。」
世界の平和とか自分のゲームとか犯罪率激減とかそんかことはもうどうでもいいのかもしれない。
ただ、1人の女性の為の使命なのかもしれない。
唯一心を許した女性に私の死で涙を流させるわけにはいかない。
「必ず勝って見せます」
「ん?何に?」
「…なんにでもです。」
結局2個目のパフェが必要になったある日の決意。
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22%の思考と致死量。
ーー雑念がはいりましたね。
長く一緒にいる恋人を守りたい Lでした。
ちょっと悩む Lが書きたくてももた的に Lは超一途と予想してます笑