short用
主人公
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
-----膨大な規模に構えた高層ビル
エントランス
暗証番号の入力に指紋認証。
そして次に待つのは虹彩認証、顔認証。
ビルの中枢へ入るには貴金属探知機に電波のチェック。
金属のチェックが無いと中へ入るのは一苦労で、どれか一つでもクリアできなければ不法侵入と見做し、セキュリティの中心へ警報が送られる。
その時間約束0.6秒。
「っっっこれでどうだーー!!」
成人男性の怒号が響く、高層ビル。
「…あら相沢さん」
「白樺…あのセキュリティ少々やりすぎなんじゃ
」
「Lが出入りしているんですし、キラを追う人間達の集まりですから当然でしょう。慣れてください。」
「…相沢どうしたんだその額」
「あ、いや女房と喧嘩になりまして。私は子供も小さいですし、通いってことになりそうです。ところで竜崎と月君は?」
「……弥の部屋ですよ。みます?」
カチ、と一つコマンドを押すとメインモニターが切り替わり、弥の部屋の様子が映し出される。
「…ねーこれデートって気にならないんだけどぉ!」
「…私の事は気にしないでください」
「どーせなら竜崎さんよりユリさんが良かった〜〜〜!」
「ユリは手が空いてませんので、ケーキ食べないんですか?」
「甘い物は控えてますー!」
「甘い物を食べても頭を使えば太らないんですよ?」
---------------
「…ユリさん、あれ本当ですか?」
私は少しだけメールを送る用事があったので、パソコンのキーボードを叩いていた。
「嘘に決まってます。普通に太りますけどね、竜崎が特殊…異常なんでしょう」
------------
「ユリー悪口は聞こえてますよー?」
「えっ?ユリさーん!ミサの部屋きてよー!!」
「来ません。なんでも良いですがケーキは貰います…」
「ケーキあげるからライトと2人きりにしてくれない!?」
「残念ですが、監視カメラで監視することになります」
「だーかーら!そういうの変態だって!じゃあ良いわよー電気消すから!」
「赤外線カメラにもなっていますから見えます」
もー!!と不満を口にする弥を横目に夜神君が口を開いた。
「…竜崎お前全然やる気ないよな?」
「…やる気ですかぁ?ありません。実は落ち込んでます…月君=キラという推理が外れてショックで」
竜崎の言い分はこうだ。
監禁前のキラは夜神月、第二のキラは弥海砂。それは間違いないと。しかし、キラの能力そのものは人の力を渡る。2人ともキラに操られていたとしたら辻褄が合う。つまり、キラは捕まえても人を渡り、記憶を無くしてしまうのならいくら捕まえても無駄になる。キリがないのだ。
「必死に追いかけても命が危なくなるだけで…頑張らない方がいいのかも…「竜崎。」
ガシャーンという大きな音がモニターのスピーカーか響く。
2人…3人の会話をBGM程度に聴いていたくらいだったのでよく分からず画面を見上げると、手錠を掛けあった2人が吹っ飛び、弥の部屋が大惨事に。
横で慌てる弥。
「…何バカなことしてるのよ」
「っっ止めますか!?」
「…やらせておけ」
「ミサや僕を監禁したのはお前だろ!竜崎!」
「分かっています。しかしどんな理由があろうと……
「一回は一回です。」
こんどは竜崎が夜神月に蹴りを返す。
「「うわぁああああ」」
手錠で繋がっているので、お互いがお互いで飛ばされ合っていてもうよく分からないことに。
倒れる観葉植物の植木鉢とソファにテーブル。更に荒れる弥の部屋。
「大体お前の言い方は僕がキラでないと気が済まないって言い方だ」
「月君がキラでないと気が済まない…キラであって欲しかった…」
こうして、夜神月と竜崎の殴り合いを見せられる我々。
いい加減焦った松田さんが部屋へ内線を掛けた。
「竜崎聞いてください!ミサミサが今度映画のしゅやくにえらばれまし
ガシャ、受話器の切れる音。
「…どうした?」
「どうでも良い。松田のいつものボケです」
「まぁ、松田さんは天然だからなぁ」
松田さんの静止?によって気が済んだ2人が弥の部屋から戻ってきた。
弥の部屋はワタリが清掃に入り、本人も手伝っている様子がモニターに映し出される。ワタリはちょっと愉快そうに見えた気もする。
私は救急箱を一つ持ってきて怪我をした2人を座らせ手当てを施す。
「2人ともいい歳して…」
コットンに消毒を出し、切れた唇に当てる。
蹴られた時に自身の歯と勢いで切れたのだろう。少し出血しており、植木鉢の破片等で数カ所の怪我の上から絆創膏を貼り付けた。
「はい、夜神君」
「…ありがとう、白樺さん」
苦笑いを見せる夜神月と露骨に嫌そうな顔をしている竜崎。
「…こら竜崎。座って」
「…はい」
ガラス片を踏んだのか、基本裸足の竜崎は脚の裏を数ヶ所切っていた。
「痛いです。」
「我慢しなさいよ」
同じ様にコットンに消毒液をつけて傷口に塗った。
「…すいません」
----------------------------
「竜崎、やる気のない所悪いがみてくれ」
「…夜神君これは!」
「あぁ」
夜神君が着目したのは、とある企業に都合のいい死が起こっている。という事だった。
そしてその数、3ヶ月で13人。
「ヨツバグループ!」
「しかもこれがキラの仕業なら心臓麻痺以外でも殺害することができるということになります」
「あぁ、竜崎どうだ?僕にはキラがヨツバに肩入れしているとしか思えない」
「もしくはヨツバ内にいると考えていいでしょう」
「さすがね、夜神君。しかし相手が大企業となるとどう出てくるか…」
「そうですね、厄介です」
丁度その時警視庁へ出向いていた夜神さんと、あちらの捜査本部に駐在しているはずの茂木さんが入ってきた。
「すごいですよ!局長!ライト君の手柄でヨツバグループが怪しいってことに!」
「ヨツバか…!多分それだ!」
「…何事です?」
「…あぁ。警察はキラに屈した。警視庁は正式にキラを追う事から手を引くと今そう言い渡されてきた所だ。」
「え、どういう…」
「キラは政治家に”キラを追わなければ政治家には手を出さない”と賄賂まで渡し、政治家には警察にキラを追うなと圧をかけてきた」
「…金という飴と死という脅迫で政治家を。益々怪しいですね」
「…大企業ならではって感じね?」
「うむ。キラを追いを続けるなら警察を辞めて一個人としてと言うことになる。」
「局長はどうするんです…」
「数分後にはもう局長ではない」
「模木はすでに決心してくれたんだが、キラを追う気があれば私と一緒に警察に辞表を出しにいくんだ」
「…みなさんは警察に戻った方がいいです。私は1人でもやっていけます。ユリもいますし。
そして警察にキラの首を土産に皆さんに会いに行きます」
「竜崎、僕もいる。この約束がある限り運命を共にするんだろう?」
じゃらり、と手錠が音を立てる。
「そうでした。夜神君もいます。夜神君にはキラを捕まえるまで一緒にいて頂きます。」
竜崎は警察がキラに屈したと言う事実が悔しかったのだろう。日本に捜査本部を置いて頂きたいと言った時。警察の協力が必要だと言った時。それは世界の首脳達、政府、国連からの信頼を得て様々な難事件を解決してきたLが、金と脅しでいとも簡単に覆された。その事実が許せなかったのだろう…
「…そうね。家族や大切な人を犠牲にしてまで追う必要はないと思います。」
「竜崎、白樺、ちょっと待ってくれ。我々もここまで命を賭けてやってきたんだ。ここに残るか警察に戻るか、選ぶ権利はあるはずだ」
「そうですね、ではどちらか決めてください」
背を向けて語る竜崎。さくらんぼを掴む手が少し震えた気がした。きっと何か決心したのだろうか。
私は全員の視線を見て竜崎の肩に手をぽんとおいた。
(平気よ、私がいるわ)
絶対1人にしない、殺させもしない
1人決意し、右手を握りしめた。
---------------------------------------------------------------
探偵達の決心