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主人公
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犯罪者裁きが再開してからと言うもの、松田さんや相沢さんはやけにうるさかった。
監禁50日。
モニターには極限状態の3人。
「ライトに…ライトに会いたい……」
「…竜崎、キラの思う壺だ…」
ここまできても尚ボロを吐かないのか、本当にキラではないのか。
「竜崎、2人を解放すべきだ」
こんな会話と音声がもはや日常と化していた。
「ライト君も弥も情報を得ていない間にも犯罪者は殺されている!それだけで2人を解放する理由は十分だろう!2人からは何も得られてない。」
「…いえ?分かったのは弥の月君に対する異常なほどの愛です」
「…それを不審に思わないのでしょうか。名前を知った方法やどこで出会ったか知らないのに彼氏、愛してるは矛盾していると思うんですが」
「…それはそうだが、2人はどこからも情報を得られていないのに、犯罪者が死んでいるじゃないか」
「…お忘れでしょうが、キラは人の死を操れるんです。こうなると望んだのは夜神月本人でしょう?事前に準備をしていた可能性も私は睨んでますね」
「同じく」
モニターの夜神月に目を向けた。
「これをクリアできないと、解放して良いとは思いきれません。解放した途端私達死にました、じゃゲームオーバでしょ?」
「そうなるとも断定できないじゃないか!」
…まったく熱血ゆえに頑固ね。
「竜崎、悪いが自分の推理が外れた事を認めたくないからと言う様にしか見えない。」
「………わかりました。2人の監禁を解きます。しかし条件があります。そしてこの件に関する私の考えを月君の父親である夜神さんに聞いてもらいたい。」
こうして、夜神月・弥海砂の監禁が条件付きで解かれる事となった。
その策を夜神さんに伝えた所、信じられないとでも言う様な驚く顔を見せたが息子を信じてか承諾してくれた。これは夜神さんの演技力に掛かっている。
「…大丈夫かしら」
「一か八かです。」
こうして身嗜みをキチンと整えた夜神さん。
「竜崎、白樺。必ずやり遂げてみせる」
「「頼みます」」
そう言って車の鍵を持ち本部を後にした。
なんとなく私達との信頼関係が出来上がっている事を感じた。もし、父親がいたのならばこう言う感じなのだろうか?それとも協力者がいると言うのはこう言う事なのだろうか…
などと呑気な事を考えた。
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夜神さんの運転する車はとある施設へ向かい、弥をまず乗せた。
ストーカーさんが、こんなおじさんだったなんてね。と言う弥海砂に静かにしていなさいと、まるで聞いていない様な素ぶりを見せた。
夜神さん、やっぱりすごいわね。動揺一つ見せない。
「あの女の人とよく話したと思うんだけど、あの人もストーカーさんなの?」
「静かにしていなさいと言っているだろう」
こんな会話を繰り広げると次に向かったのは相沢さんに連れられた夜神月を迎えに到着した。
「すまないな、相沢」
「お願いします局長」
こうして夜神さんは相沢さんから車の鍵を受け取り、弥も降りるよう命じた。そして別の車に乗せ自分は運転席へ。相沢さんが夜神月、弥海砂に後部座席に乗るよう指示する。
---------そしてその車は走り出す。
「…やっと疑いが晴れて自由になれるってところか」
本部でモニター越しに車内の様子を伺う私と竜崎。
「今の所疑ってはなさそう、ね?」
「まだ気付いてないとみてよさそうです」
2人とも安心しきっているようだった。
「いや、今からお前達を死刑台へ連れて行く」
「な、何言ってるんだ父さん!!」
「お父様、冗談ですよね!?」
「冗談ではない。Lは夜神月をキラ、弥海砂を第二のキラと断定し、2人を抹殺すればキラによる犯罪者裁きは止まると。国連や政府もこれを聞き入れ、キラは世間に隠され抹殺される」
「待ってくれ父さん!!僕はキラじゃない!!」
「Lは犯罪者裁きが止まらなかったら自分の死を待って責任を取るそうだ。」
「っっ竜崎がそう言ったのか!?白樺さんは!!」
「もう1人のL、白樺ユリも同意して彼女も竜崎と同じようにすると言っている」
「Lらしくないじゃないか!今までの判断材料な、そう判断してもおかしくないが今までのLは確固たる証拠を挙げてきた…こんな形で終わらせる気なのか!?」
なんとも迫真の演技を見せる夜神局長。
息を呑むように涙を浮かべる弥海砂。
慌てふためく夜神月。
こうして高速道路を降り、人気のない河川敷の様な場所へと到着する。
少々荒い運転もまたそれらしさを演出した。
「さぁ、もう着くぞ」
「ここは…?お父様もしかして逃がしてくれるの!?」
「いや、そうではない。ここなら人目に付くこともやいだろう。月。お前をここで殺し私も死ぬ。」
「何言ってるんだ父さん!落ち着くんだ!これではキラの思う壺だろ!!」
「もうやめてお父様ヘン!息子を殺して自分も死ぬ!?死にたきゃ1人で死ねば良いじゃない!それやったらキラと同じじゃない!そんなことも分からないんですか!?」
「キラとは違う。私には親としての責任、刑事局長としての責任がある。」
「ミサの言う通りだ、!」
「弥。私と月はここで死ぬが私に君を殺す義理はない。やがてこの車には警察が駆けつけるだろう。君は然るべき処罰を受けるんだ」
「殺人犯同士地獄で会おう、ライト。」
こうして夜神さんは弾の入っていない銃を夜神月へと向け、引金を引く準備をした。
「やめてぇぇえーーーーーーーーーー」
---------バァァァン
弥の叫声と響く銃声。
硬直する夜神月と弥海砂。
「………く、空砲?」
「よ、よかった………」
ハンドルにもたれ掛かる安堵し切った夜神さん。
まるで緊迫したような、張り詰めた空気が一気に解放された様だった。
「い、言われた通りやったが、この通り私は生きているぞ竜崎……」
「竜崎…?」
「はい、迫真の演技でした」
「お見事でしたね、夜神さん。よく判断できました」
「あー!!あの時の女の人!?」
「そうよ弥海砂。私はストーカーなんかじゃないわよ」
「…ストーカー呼ばわり、根に持ってるんですか?」
「うるさいわね…話続けなさいよ」
「…あの状況、月君がキラ、海砂さんが第二のキラであれば夜神さんは間違いなく死んでいたでしょう。」
「途中から月君は演技を見破っていた可能性もあると思いますが、いざとなれば親でも殺すと思っていますのでキラであれば確実殺していたでしょう。」
「弥も顔だけで殺せる第二のキラであれば夜神君の命の危機だものね?愛する夜神君の命の為なら躊躇いなく夜神さんを殺したでしょう」
「いいでしょう。約束通り2人の監禁を解きますが、疑いが0になったわけではありませんし、弥はビデオを送った証拠から監視下で生活をしてもらいます」
「なによそれー!!」
「まあ良いじゃないか。自分に非がなければ守られることになる」
文句を言う弥を宥める夜神さん。…なんだか本当に父親みたいな。おそらく弥が父親、母親を強盗に殺されてしまった事を想っての方なのだろうかと思うと小さな優しさに少しだけ心が切なくなった。
「そっか!」
ボディガードがついたって思えば良いんだとすぐに明るい表情を取り戻す弥。
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そして本部へと戻った3人。
弥海砂と夜神月は私達の監視下での生活をしてもらう為、必要な物は持ってきてもらった。
「えーーーーっこんな美人なお姉さんだったのー!?」
「…」
私はすっかり弥に懐かれてしまった様で、小さな弥に抱きつかれている。
ストーカー呼ばわりされた事は少し気に入らないが、こんな若い女の子にあんな事をしてしまったのは私の責任だ。私が指示し、統率を取ったのも私だ。理由は第二のキラ容疑と言えど申し訳なさが少し芽生えた。
「少々荒い事をしてごめんなさいね。でも分かったから離れなさい?」
「えーーお肌ツヤツヤ〜!良い匂い〜!ユリさんならミサ…オーケーかもっ」
「…それは困る…」
「ここ最近シビアだったし、ご褒美としか思えないこの目の保養……」
「何言ってるんだ!松田!」
そして、もう一組……いや、こちらの方が問題だろう。
ジャラっと音を立てたのは、夜神月と竜崎を繋いだ鎖と手錠だった…。
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探偵達の緊迫