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主人公
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早朝には弥を拘束している牢施設に到着し、様子を観察していた。
「ワタリ、あれか彼女は変化なし?」
「ええ、ユリが昨夜本部へ戻った時から変わらずこの様子です」
「そうですか…」
変わらず意識を失ったまま弥はぐったりと脱力し意識を手放したまま戻らなかったそう。
脈もある、呼吸もできている、体温も正常という事からやはり殺害された様でも病的なことも見当たらなかった。
「…とりあえず目を覚ますのを待つしかないわね」
ワタリは無言でブラックコーヒーを差し出してくれたので、一口付ける。
「…よくあんなに毎日砂糖を入れて飲むわよね」
「昔からの癖でしょうな」
「そういえば一度だけ食事に行ったのだけど彼甘い物以外も食べるのね」
「…?Lがですか?」
ふむ、と興味深そうな顔をみせたワタリ。
「…?えぇ、Lよ」
「……そういうこともあるのでしょう」
浅く、まるでこれは面白いとでもいう様に笑った。
そんな会話をしていたら突然カシャリとモニターが小さな金属音を立てる。
「竜崎、弥が目を覚ましたみたいよ!」
竜崎へ通信を入れ、すぐに拘束室のスピーカーをオンにする。
「弥?聞こえる?」
「なに!?あなた誰!?聞こえるわよ!ここから出して!」
一体どう言うこと…?昨日までのダンマリは…?
態度が一変している。気絶前と気絶後の間に何かあったと言うの?心境の変化か精神的におかしくなったとか…?
「弥海砂。私がどうしてあなたをそうしているか分かるかしら?」
「…ストーカーでしょ?」
(わ、私がストーカー!?)
「…残念ながら違うわね。あなたには第二のキラ容疑で確保すると伝えたわよね?」
「そんなのミサ知らない!早く出して!」
「…真面目に話しましょう。なぜあなたはそうしているのかしら?」
「はぁ…?あなたがミサのストーカーだからでしょう?ミサのこと眠らせてここに連れてきたんでしょう?」
…ど、どういうこと?
人格が変わった?第二のキラ容疑でと確かに伝えた筈。訳の分からない発言に流石に驚きを隠せなかった。ふざけている様子や冗談の様でもなさそう。一緒にいたワタリを見るとワタリは頷いた。一度マイクを切って、本部へのマイクのみをオンにする。
「竜崎?…見ていると思うけど何が起こっているのか私には分からないわ」
「…全くですね。私もです。」
「弥は気絶する前の事を記憶してないのか?」
竜崎の後ろから相沢さんと松田さんの慌てる声が遠く聞こえた。
「…わからない。動きを見せたと思ったら、ストーカーだと主張しているわ」
「…まさかキラに?」
「その可能性もなくはないと思ったけど…もう少し様子を見るわね」
ストーカーさーん!ねぇ!
じっとしてるだけの映像じゃつまんないよ?
と喚く弥。
何が起こってるのよ!?
「ユリ、弥には第二のキラ容疑でと伝えた後には確実したんですよね?」
「ええ、当日も伝えた様に抵抗する様子も一切なくあっさり捕まってくれたわ。だからその時はストーカーだなんて一言も…直接対面してみるわ」
「くれぐれも用心してください。万が一キラに操られているのだとしたら危険です。」
竜崎との通信を一度切って、弥海砂と対面してみる事にした。
「弥?よく話しましょう?ふざけているのではないの」
「なぁに?ストーカーさん。ミサ、女の人のストーカーなんて初めてだよ…。女の子の方が限度ないのね」
「…ストーカーではないって言ってるでしょ。やつれているし、暫く意識を失っていたのだからとりあえず水分を摂りなさい」
そう言って経口補水液のボトルにストローを挿して飲ませた。数口飲んでくれた。
「…弥、あなた夜神月を知っている?」
「そんなことまで調べたの?あなたすごいね…
自分の彼氏知らないわけないじゃん!」
(あんなに黙秘したのに今度はあっさり自分の彼氏ですって?)
「…夜神月とはどうやって知り合ったの?」
「あ!ミサわかった!あなた…ライトの彼女のミサに嫉妬してこんなことしてるんだ!」
「……違うわよ」
呆れて私は肩を落とす。
私が嫉妬ですって?
「ライトはミサのライトだもん」
と言った様に狂う弥。いや、こちらが素の様に見える。まるで今の弥とじゃ話にはない、埒があかないと言った様子だが、拘束や拷問において精神的におかしくなりこうして狂ってしまうのもよくあることではあるしもしそうなのだとしたら普通だが、最初の3日間の黙秘からの豹変。そして、第二のキラ容疑で捕まっている事を忘れている事やあれだけ口を開かなかった夜神月についてはあっさり彼氏だと言い放った事。矛盾もいいところだ。そしてなにより昨日は私を殺せと言っておきながらそんな事もまるでなかった態度を見せる。
明らかに何かがおかしい…。
「あなた、昨日は私に殺して欲しいと懇願したのよ?」
「…はぁ?そんな事ミサがいつ言ったの?」
「…昨日のことよ?」
「ミサトイレ行きたい!」
「ダメね。先程済ませたはずよ」
「なによ!そうしなきゃずっとこのままじゃない!!この変態集団!!」
変態…か。まあ、無理もないわよね…
ちらっと竜崎の見るカメラを見る。
竜崎の方も弥に問いかけはできるので、私と竜崎の事を変態だと主張してるのね…。
「…私は一度出るわ。何か話す気になればなんでもいいから教えて頂戴」
「っっっもう!」
部屋を出るとすぐに竜崎からの通信が入った。
「何がどうなっているのかわかりませんが、夜神君が本部へ来きます。こちらは弥の映像、音声共にオフにしますのでそちらを少し頼みます。」
「…わかったわ」
このタイミングで…”彼氏”の夜神月?
どうなっているのよ。
暫くワタリと様子を伺ったが、主張や発言に変わりはない。
暫くして竜崎から連絡が入る。
「…何が何だか。何か納得がいかないんですが夜神月も拘束されることを望み、拘束し24時間監視下に置く事になりました。」
「…自ら望んだ?」
「はい、言い分としてはこうです。自分はキラかもしれない。ペンバーの調べた人間、5月22日に青山に行った人間、そして第二のキラ容疑者が口説いた人間、全て自分が該当している。
そして悪人は裁かれるべきだと考えており、自分に自覚がないだけでからなのかもしれない。そう主張し私の監視下に置かれる事を望んでの事です。」
「…自覚がなかった、ねぇ?」
「そして、それに伴い夜神局長も監禁を望みました。息子への想いで冷静を保てなくなりそうだと」
「本当に何が何だか分からないわね…。夜神月の場合何か企んでの事でもありそうだけど、拘束するの?」
「…この際してみます」
自覚がないだけでキラかもしれない?殺人が無自覚…?そして自ら望んだ拘束、監視。
何を企てているのかは知らないけど、怪しい。普通そんな事望むはずがない…。
こうして弥海砂に加わり、夜神月、夜神総一郎の拘束も開始された。
「ユリ、弥はこのままだろうし本部への戻られては?竜崎のそばにいてください。」
「…えぇ、そうするわ。」
竜崎を除いて松田さん、相沢さんしかいない本部は少し不安だった。
私はバッグを持ち、本部へまた戻った。
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探偵達の動揺