short用
主人公
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
南空ナオミが行方不明になって4ヶ月ほどが過ぎた。
「レイの事も含めて考えるとあまりに不審だわ」
「はい、彼女が何か真相を掴み殺されたのだとしたら…」
一体何を掴んだのか…
非常に優秀な元FBI捜査官という事を踏まえると自死とはとても考えられない。
必ず復讐を果たすため捕まえようとするでしょうし…
「公開捜査に…「さくらテレビが大変なことに!」
慌てた様子のワタリ。
急いで部屋のテレビを点けると、画面にはKIRAと書かれた文字と粗雑な音声。
さくらテレビのキャスターが言うにはキラからのビデオメッセージが届いたのだと言う。
自分はKIRAであると、そしてその能力を証明する為に犯罪者2名の死亡時刻の予告と他局でキラを否定しているキャスターの殺害と言った内容だった。
「ここにテレビをもう1台、いや2台!持ってきてください!」
急いでチャンネルを変えると、そこには胸元を掴み苦しみもがくニュースキャスターが映し出された。
「こんな事は、キラでなければできないでしょう」
「…これは竜崎への仕返しかしら?やり方がそっくりじゃない」
幼稚ね?と言うと、全くですと竜崎も少し怒りを露わにしたようにKIRAの文字を睨んだ。
「この番組…やめさせないとまずい」
キラへのメッセージは続いた。
私は警察も味方だと思っている。
キラを捕まえようとしなければ罪のない人間は死なない。
そんな事を訴えている。
宇生田さんが、どこかへ電話をかけたが繋がらないと言い、本部を飛び出していった。
「直接局へ行って番組を止める…!」
「行ってはダメよ!」
私の制止は通じず、走り出して行ってしまった。
程なくして到着したであろう彼が中継に映し出され、さくらテレビの正面玄関で倒れた。
「…っだから言ったじゃない!」
「…ユリ、同じ考えですね?」
「ええ…」
「くそ!宇生田のところに!!!」
おそらくキラに殺害されたのであろう宇生田さんのところへ駆けつけようとする相沢さんを私と竜崎は止めた。
「行ったらあなたも殺されるわ」
「ここは命を懸けた集まりじゃなかったのかよ!?」
「命を懸けることと命を易々と奪われる事では正反対のことです。耐えて下さい!」
「あなた、奥様や小さな子供がいるでしょ?少しは冷静になりなさいよ!?」
私の怒号と竜崎の説得で相沢さんは落ち着いた。竜崎は自分のジーンズを掴み、手を震わせる。
彼の背中は怒りと悔しさ、哀しみを物語った。
その姿を見て相沢さんはまるでぎゅっと音を立てるかのように唇を噛み締めた。
苦しくも凍る様に空気が張り詰める。テレビのスピーカーから流れる、雑な音声が余計憎らしく感じた。
「…偽名の警察手帳も無駄だった、我々の顔と名前はもうキラにしられているのでは!?」
「…それは違うわ。おそらく”このキラ”は顔だけで人を殺せるんです。」
「…ええ、私も同意見です。”このキラ”はその可能性が高い。」
「というと?」
「はい、さくらテレビ近くにおそらく本人がいるのでしょう。今までキラの殺人に必要なのは”顔と名前”と推理してきましたが今回のことからして”顔”を見ただけで人を殺せる。」
こうしていても番組は続く。
キラは警察に協力をする事を要求している。
そんな番組な音声と画面は切り替わり、さくらテレビの正面玄関を中継カメラが捉えた。
---------------ガシャン!!!
ブレーキの音と、ガラスの割れる音を流すテレビ
「今度は何事!?」
飛び散るガラス、正面玄関には護送車が突っ込んだ映像が流れる。
「これなら堂々と中は入れますね」
「…無理しない様言ったのに」
次に自己正義で動いたのだろう、パトカーが1台駆けつけだした。
竜崎は急いで電話をかけ北村次長への協力要請を仰ぐ。
「上に統制をとって頂かないと、惨事になりかねません。」
程なくして竜崎の携帯が鳴った。
「やはり夜神さんでしたか」
北村次長との通話を繋いだまま、夜神さんの通話を受ける竜崎。素早く切り替え、警察への指示と夜神さんからの報告を聞き素早く指示を済ます。
夜神さんが護送車で正面玄関へ突っ込み、そしてディレクターである出目川からコピーテープ、現物を全て押収したとの事だったが問題はどうやってさくらテレビから出るのかだった。
「…大丈夫です、5分後に堂々と正面玄関から出てください。」
こうして夜神さん、北村次長へのコンタクトを同時に終え、程なくして夜神さんがホテルへ戻ってきた。警察車両を自分で運転して戻ってきたのだと言う。
「夜神さん、無事ですか」
「…あぁ、これが回収したテープだ」
少し休ませてくれと、私にビデオテープの入った袋を渡し、松田さんに支えられて別室のソファへ腰掛ける。
紙袋の中には数個のビデオテープが入っている、
「…これがコピー、そして原本ね。」
「相沢さん。この原本鑑識に回せますか?」
「ええ、鑑識には顔が効くのですぐ連絡します」
「お願いします。私とユリはコピーで内容を全て確認します。」
相沢さんに原本のテープと同封されていたさくらテレビの出目川宛の手紙、そして郵送してきた際の封筒全てを証拠品として渡し、コピーテープを竜崎に渡す。相沢さんは早速鑑識へ証拠品を受け渡しに出掛けていった。
そして私達は内容の確認。松田さんは夜神さんの様子を見ていた。
テープはそれぞれ①〜④に振り分けられており、
③④のテープはさくらテレビが報道した内容の続きだった。
警察がキラに協力することに対してYESならば③NOならば④を報道で流せとの事。
③と④のテープの内容にあまり差がある様に感じなかったが③の場合犯罪者を積極的に報道しろ、協力の証拠に捜査本部の幹部とLが姿を晒し協力を発表しろそんな内容だ。
そして④、NoであればL、または警察幹部が表に出ろと。Lを差し出すならば4日後にスピーチを要求。
と言った内容だった。
「馬鹿ね、そんな事する筈もさせる筈も無いでしょ」
ここ最近で1番腹が立った。④のテープを見終わる前に映像を前に口にだしてしまった。
どちらにせよLの姿を見れば殺せる様な言い方だ。
Lを真似るようなやり方も、Lを晒し出せと言う要求も気に入らない。
「…どうしました?」
「物凄く気に入らないのよ」
「あなたがそこまで怒りを露わにしている姿は初めて見ました」
ソファに三角座りをしたまま私の頭に手を置いた。
「…怒らないでください、」
「違うのよ、あなたを真似る様なやり方やあなたを引き摺り出そうとする要求が許せないの」
「ええ、私は死にませんし易々と表に出る気もありません」
「…わかってるけどっ」
大丈夫ですとそのまま優しく私の髪を撫でた後、私の目尻に人差し指を添えた。細くて長い白い人差し指はほんの僅か、少しだけ艶っぽく濡れる。
「…ありがとう」
私の耳元へ唇を寄せいつもより低く優しく、甘みを含んだ小さな声でそう言った。
「…犠牲者を1人出してしまった事、あなを公に出せと言う発言も許せなくて…」
「…是が非でも私を殺したいと言う事でしょうが簡単に殺されるわけにもいきません」
「私もLの1人である事にしてるんだからあなたがもし仮に姿を晒し出すなら私も一緒に出るわ、私だってLよ?」
「ダメです」
「嫌よ」
「全く…」
困った様に苦笑いする竜崎は棒のついた丸いキャンディを私の口へ入れる。
「今の私にはこれしか口を塞ぐ方法がありませんので、とりあえずこれで妥協しておきます」
「なによそれ…」
「まだ言えません…とりあえずNoという事で④を放映させてあげましょう。私もあなたも死にません、姿も出しません。それより”こちら”を捉える事に専念しましょう。こちらはそんなに賢くなさそうですし」
テレビを指差しながらそう言うとソファを降りて④とシールの貼られたビデオテープを手に取る。
「その飴を食べ終えたら戻ってください」
そう囁きながらまた私の頭を撫で、メインルームへと戻って行く竜崎。
「夜神さん、答えはNoでしょうしさくらテレビには④のビデオを流す許可をしてあげてください」
本当は宇生田さんのこともあり、自分も相当苦しい筈なのに気を遣わせてしまったかしら…と竜崎が触れた目尻をそっと撫でる。
(少し感情的になり過ぎてしまったきがする。…どうしたの私)
----棒のついた飴は甘酸っぱいレモン味だった。
--------------------------------------------------------------
探偵達の感情。