short用
主人公
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「親睦を深める…というのも悪くはないと思いませんか」
「それは彼と?」
「はい」
人差し指を唇に当て、何かを少し考えた。
「では、私は先に行きます。」
あとは頼みましたと言わんばかりに背を向け手をヒラヒラと振った。
(テニスのラケット…?)
こうして竜崎は午前から早々に大学へと出掛けていった。
私はというと私達がこの事件の為、日本に入った時から竜崎は設立を開始していた捜査本部の完成が近づいてきて建物のセキュリティシステムを完璧なものにしてほしいという依頼をこなすべくビルへと向かう。完全稼働できるのはもう少し先だけど、セキュリティ関連は先に準備を進めたいとのことで今日は別行動。
---------------
都内に立つ高層ビル。これは一見普通のオフィスビルではあるけど…ここまでの規模いるかしら?捜査員が増えても問題ない様60人くらいの居住スペースは設備されているとか言ってはいたけれど。そんなに増えるかしら…
キラ事件捜査に使用するのだから当然並のセキュリティで良いわけがない。パソコンや電話などあらゆる通信手段や電波を発信する物の防御システムにハッキング等の対策、侵入を絶対許さない厳重なロックに金属探知や各部ロック解除の為の本部員達の指紋等の生態登録…といったシステムを張り巡らせていく。
現在ビルの状態はただ、高層ビルが建っているだけで実際中の設備はまだ先みたい。
一切の使用感のないビルの廊下にはただ私のヒールの音だけが響いた。
ここのセキュリティを完全にしてから本部移設ってわけね…
さて、とパソコンを立ち上げエントランスからシステムを導入していく。防犯カメラOK…指紋認証システム異常なし、電波の遮断も…OKね。
一旦作業はそろそろ終わりそう。ここまで済めば後は遠隔でもなんとかなりそうね。
そういえば…ふと頭をよぎる。
(…Lはラケットなんて持っていたけど一体何しに?)
今度は何を企んでいるのかと考えて、ノートパソコンをパタンと閉じたところで携帯が鳴った。
「…なんですって?」
----------------------------
あらかた作業を終えて、指定された病院へ向かうと看護師から部屋を案内された。ワタリからの連絡で、夜神さんが倒れたとのこと。一瞬キラの手に…と考えた。竜崎が病院に向かだだとのことだった。なぜか夜神月と一緒に。
病院の位置情報を送ってもらうと私の方が近くにいるので私が竜崎の方へ向かう事になった。
聞いた病室から1人中年くらいの女性が出てきたので軽く会釈と挨拶。おそらく夜神さんの奥様。丁寧な方だった。共に仕事をしているとだけ伝えて夜神さんの病院の扉を開けようとすると中から声が聞こえた。夜神さんの声だった。
----人を殺せる能力を持ってしまったのは不幸だ。
---------悪いのは人を殺せる能力。
…確かに。不幸な力…そんな猛威に奮う。
進む先は茨の道だろうと考え、扉を開けた。
病室には少しやつれた顔の夜神さんが横になっており、その脇に竜崎と夜神月が並んで座っていた。
「キラかと思いましたよ…ご無事で何よりです。」
「すまない、白樺君。私もまさかとは思ったがただの過労だと…」
迷惑をかける。と律儀に頭を少し下げた。
「今は気にしないで休んでください」
こんなやりとりに違和感を覚えたのだろう夜神月が会話を割った。
「…白樺さん?どうしてここに?なぜ父を知っているんだ?」
竜崎が夜神月の質問にすかさず答える。
「彼女も捜査本部の一員だからですよ。」
「…!」
「あぁ、月。彼女も我々と操作を共にしている1人だ」
信憑性をつけるためなのか、夜神さんも口を開いた。と言うことは夜神さんの口から竜崎がLであるということも話しているのだろう。
「そうだったのか、通りで一般的な大学生とは思えない雰囲気だと思ったよ」
「私は全然普通の大学生よ?」
「じゃあ白樺さんともよろしくだね」
爽やかすぎる笑顔でこちらを見た。
そりゃ女子大生が黄色い声を上げるわけだわ…
「…夜神君にも捜査協力してもらうことになったところです」
「そうだったのね。よろしくね、夜神君」
なるほどね。
それで「親睦」ね、やっと理解したがここは敢えて聞いてみる。
「2人ともどうしてテニスのラケットなんて持ってるの?」
「実はさっき大学のコートで流河とテニスをしていたんだ」
「そうだったのね、どちらが勝ったの?」
「…夜神君です」
気に入らない顔を見せる竜崎と少し余裕を見せる夜神月におかしく思えて思わず笑ってしまう。
私がクスクスと笑うとさらに不服そうに竜崎が口を開いた。
「何がおかしいんです…」
「いえ、2人って結構いいコンビなんじゃない?」
「…冗談を」
「僕も流河とコンビは避けたいな」
こうして夜神さんは少し誇らしそうに、安堵したように微笑んだところで面会時間過ぎてますよ!と看護師の注意によって私達は病院を後にした。
「夜神君、また」
「あぁ、流河も白樺さんも」
こうして私は運転席に、竜崎は助手席へ乗り込んだ。
夜神月が何か言いた気に除いたので窓を開けた。
「…しばらくは何も出来ないと思う」
大丈夫だと返し車を走らせた。
「…彼、どう思う?」
「少々不可解ではありますが十分可能性はあるでしょう。逆にどう思いますか?」
「同じ感じ。演技っぽいというか…表情や発言が仮面の様な気がするのよね〜彼」
「理由は?」
「女の勘」
「心強いですね」
それよりなんとなくテニスについてもう少し触れてみたかった。後部座席に静かに置かれたラケットケースをルームミラー越しに覗く。
「…珍しいじゃない、テニス」
「…負けましたけどね。彼が負けず嫌いな事もよく分かりましたよ。そちらはどうでしたか」
「こっちはほぼ片付いてるわ」
「ありがとうございます」
少しだけ遠回りして帰る事にした。
「彼を本部に招き入れてみます。」
「近付いて自ら探りを入れると?」
「はい。本部の人間は夜神局長の息子という後押しもあり、彼に対する疑念はほぼ持ち合わせていません。」
「私はいいと思う。監視下に置けるし…なにより夜神月は最も犯人像に当てはまるのよね」
「私もです。今は疑う人間が他にいないからという点もありますが、彼に接触し行動を共にすれば何か掴める気も。肝心な殺人方法や物的証拠が欲しい。」
「直接対決してやろうってわけね」
「はい、もし万が一事があればよろしくお願いします。」
「馬鹿なこと言わないで?殺される前に捕まえる事に専念しましょ」
そうですね、と小さく呟き窓の外を見た。
---------------------------------------------------------------
探偵達の接近。
偽名も夢設定したら良かったと後悔中