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主人公
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何度も何度も繰り返し死んだFBI捜査官達の映る防犯カメラの映像をひっきりなしに確認する日々を送っている。
ビデオテープは無数に積み上げられ見ては入れ替え、見ては入れ替えを繰り返した私と竜崎。
これはレイ・ペンバーの倒れこんだ映像。
地下鉄を降りてすぐの…
(必ずどこかに…)
「…ん?」
「どうしま…封筒か?」
「ええ、みて。」
「電車に乗る際、改札を潜った時は待っていたのよ……で、ほら降りた時は持ってない」
「確かに。遺留品にはなかったようだし、置き忘れ…とも思えませんね。」
「えぇ。レイの持っていた封筒…電車の中で誰かに渡したのか誰かがレイから回収したのか…」
「…ペンバーを知っているんですか?」
「1度だけアメリカの事件で話したわ」
「…そうですか」
少し不服そうに飾り切りされたフルーツを突く竜崎。最近、不服そうにすることが増えた気がする。流石にこうも解けない謎があるとLと言えど煮え切らない気持ちになるのだろうか?
今日の食事?はりんごや桃、オレンジなどフルーツが色鮮やかにガラスの透明な容器に盛り付けられている。
「…なによ」
「…なにも」
果物は好きだしキウイを一切れ横取りする。
「何するんですか」
「横取り」
「罪深いですよ」
「この2人ってどういう関係だと思います…?」
「さ、さぁ…」
相沢さんと松田さんが後ろでこんな会話をしていた。
「で、この封筒どこへ行ったんでしょうか」
「不思議よね。レイは持っている物を忘れるなんて事するほど抜けてないと思うけど…」
「それに映像最後のペンバー。私には必死に電車の中を見ようとしている様にしか見えないんです」
「まさかキラ…」
ピピ、と電子音。
捜査本部宛に気になる一般情報が入ったとの通信。
「松田さん、携帯の電源を」
何かの携帯番号を早々に伝えると松田さんの携帯が鳴った。取り上げる竜崎。
「はい、こちらキラ事件特別一般情報主任鈴木です。はい、はい、」
適当な相槌を打って電話を切った。
「フィアンセの死の翌日から行方不明になっているという南空ナオミ…どこかで聞いた名ですね。」
女の名前を口にした後何か気が付いた竜崎。
「以前私の元で働いてくれた優秀なFBI捜査官です」
「フィアンセが亡くなって自殺…とかでしょうか?」
「いえ、私の知っている彼女はキラを捕まえる事を考えるはずです。」
…特定人物に感情を抱かないくせにやけに信頼しているのね。
なんとも言えない気持ちになって残りの少ないティーカップに口つける。
「彼女はペンバーと一緒にいたそうです」
「そのフィアンセって…レイ?」
「ええ、そのようです。」
ワタリがすぐさまFBIのリストから彼女を出した。
レイとの婚約が決まり、数ヶ月前にFBIは引退している様だった。
レイ・ペンバー…南空ナオミ…
「まさか!レイの死後独自にキラを調査していて、とか?」
「あり得ます。彼女が何か掴んだのかもしれません」
「…やはりレイに何かありそうね」
「皆さん、これよりレイ・ペンバーの日本で調べていた者に限って調査します」
「って言うと北村次長とその家族。そして…夜神局長とその家族ね」
「はい。北村家、夜神家にカメラ、盗聴器をつけさせて頂き24時間徹底監視します。」
「これはあまりにも無茶すぎる!」
「バレたらクビ…」
本部員達からは反対の声が上がった。
どちらにも当然だろうと思う。キラという大量殺人犯を見つけ出すにはこのくらいしなくてはならないのも事実。殺し方や情報収集、どうやって警察から情報を得ているのか…等。しかしキラ捜査と言えど道徳に反するのもまた事実。私が付けられる側だったら絶対調べ上げて法廷に突き出してやるものね…と1人考えた。
「…どちらの意見もわかるけど、やむを得ないと思うわ。不可思議な事が多すぎるんだから、疑いがあるならしらみ潰しにしなくては始まらない。私は賛成よ」
「…いいでしょう。付けてください!」
やるなら徹底的に…と苦し紛れに声を振り絞った夜神さんの一言。
こうしてカメラ、盗聴器の仕掛けが決まった。
夜神月…特に彼の部屋は入念にする必要がありそう。
「ワタリ、用意は」
「明日にでも取り掛かれます。」
「私も行くわ」
「お願いします」
----------くまなく調べてくるわ-----------
小さな付箋にそう書いて竜崎のデニムのポケットへ忍ばせた。これも確実に竜崎…あなたの狙いでしょうし。
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「ワタリ、私は夜神家へ行くわね」
「おそらく竜崎もそのつもりでしょう」
私にアタッシュケースを手渡しながらそういった。
夜神家不在の際に家に忍び込みデバイスの電源を入れ、設置に取り掛かる。アタッシュケースを開いて驚いた。…何こののカメラの数。
「…限度って物がないわけ?」
約1時間くらいってところかしら?予想で言うとおそらく1時間を過ぎれば奥様が戻るはず。
正直リビングや他の家族はそこまで念入りにしなくて良いのだろう。
きっと真のターゲットは月1人。レイが追っていたということを懸念して他の人間も監視対象に入ったことだろうけど、確実に1番は夜神さんの息子。
…高校生だったわね?
部屋の扉に紙切れ…と蝶番にはシャーペンの芯か。
紙はフェイクで本物は芯ね。部屋に誰か入らないか入念にチェックしてるってこと?
挟まっている紙と芯を丁寧に取る。
扉を開けて部屋を見渡すが部屋はとても男子校生と思えない程整っている。
渡されたカメラとマイクを部屋に設置しながらクローゼットや本棚、引き出しを漁る。
「位置が変わっただけで気がつかれそうよね」
勉強机の引き出し1番上。サイズの割に底の浅い引き出しに目が止まる。…二重底?中には日記帳が一冊ありその日の事やメモ、さらにはキラ事件の考察が記されてあった。内容をざっとみるが驚くほどまじめと捉えられるが、裏をかけばこれすらフェイクの可能性もあるし、犯人像にも近い気もする。…この下には何かある可能性も考えたが今はあまり触れないほうがいいかと思い二重底には触れないでおいた。カメラや盗聴がバレては意味がない。
…1番疑惑の濃い人間となるとさすがに気を使うわね。
妹の部屋は全く気疲れしなかったのに。
参考書や辞書の並ぶ本棚に手をかけるもまったく怪しいものが見当たらない。強いて言えば参考書などは見立てエロ本を隠している事くらい、、、
だがこれも部屋に入った人間を調べていた言い訳な気もしてくる。
用意されたカメラ全てを仕掛け終え、扉の紙切れとシャーペンの芯を元に戻し、全ての映像と音声が本部のモニターに繋がるよう設定。
侵入38分。こうして夜神家を後にした。
とりあえずワタリに連絡っと。ワタリは既に車で待機しており、すぐに迎えにきてくれた。
「さすがに気疲れしたわね」
「良い事、とも限りませんからね」
こんな会話を交わしながら帰路についた。
夜神月の報告は一旦竜崎のみにした方が良さそうね。
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「ただいま戻りました。映像見れるわよ」
「はい、ありがとうございます」
早々にモニターを確認する竜崎と夜神さん。
せめてもの配慮として私と竜崎、夜神さんで夜神家の監視、他のメンバーで北村家の監視となった。
学生服のブレザーをきちんと着こなした夜神月が一番最初に帰宅したようだった。
最初の帰宅がまさかの人物だったがまあよし。そこまで急ぐ必要なかったじゃないとコーヒーを一口含んだ。
帰宅するや否や、早々に着替えて出掛けて行った夜神月。ドアに挟んだ紙切れはわざとらしく拾ったがシャーペンの芯は抜かなかった。
(…まさか、勘付いたの?)
そのタイミングで夜神さんは少し休憩すると別室へ移動していったのでこのタイミングで夜神月の部屋での調査報告をすることにした。
「…シャーペンの芯ですか」
「ええ、あの紙はフェイク。芯を抜く様子がなかったからおそらく入った事に気が付いたわ」
「…部屋には?」
「高校生ならではの本とらしからぬ本や参考書、法律まで勉強しているようね。驚くほど真面目な子だわ」
「なるほど…自分の部屋に誰かが入ったか調べているのは17歳ならでは…とでも言いたいと?」
「ええ。おそらくね。しかしどうやって気が付いたのかしら」
「何か彼にしかわからない仕掛けがあったのでしょう」
二重底の件やその他の事、私が見た事はひとしきり報告した。
「何か隠してるのは間違い無さそうです」
「あの二重底、やっぱりひっくり返すべきだったかしら」
「そんなことをしたらバレます。…まあ、見せてもらいましょう」
ご褒美ですとチョコレートを差し出された。
「チョコは遠慮しとく」
代わりにショートケーキのイチゴを奪った。
「…またしても大罪を犯しましたね。キラの次はあなたですよ」
「反訴するから平気よ」
こうして夜神家の監視が始まった。
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探偵達の不服
婚約者同士にちょっとヤキモチ焼き合うところがかきたかったんです