お勉強
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二人揃って勉強を始めた時は東に近かった太陽も、今ではすっかり真南に位置している。
空腹からか、それとも時間が経ったせいか、部屋中にそわそわとした空気が漂い始めた頃に、彼女の母親からご飯がてきたからリビングにおいで、と声が掛かった。
二人はそれぞれ勉強をキリのいいところまで進めて、酷使した頭を痺れの残る体でで支えながらリビングへと向かった。
『いただきます』
「はい、どうぞ。」
今日の栗花落家の昼食は、ひやむぎだった。しっかりとしていて食べ応えがあるので、すっかり固まってしまった顔がどんどんほぐれていく。
「景光くん、大丈夫だった?うちの子が迷惑かけてない?」
「はい。むしろ彼女の方が僕よりも集中してて、負けてられない!と頑張れました。」
「えっ」
「あら、そうなの?桃、あなた景光くんがかっこよくなったからって、いい子ぶってるんじゃないの?」
彼女は焦ったが、テンションの高い母親に怯んでしまって、口を挟まずにご飯を食べることに集中することを決めた。
「それはこっちの台詞ですよ。久しぶりに会った桃がもうすっかり女の子になってて、緊張しちゃいましたし(笑)」
「えー!うそ。景光くんモテるでしょ?うちの子とは大違い。」
彼女と同い年とは、そして長期間会っていなかった幼馴染の母親との会話とは思えない、まるでナンバーワンホストのような受け答えをする彼。
それでいて姿勢も、箸の持ち方も綺麗なのだから嫌味さがない。
「そんなことないですよ。彼女の方がモテるんじゃないですか?」
「ぜーんぜん。漫画とかアニメに気を取られてばっかりで彼氏なんか連れた方こともないし。」
「へぇ……。それなら、俺が桃の彼氏に立候補しようかなあ」
「えっ!?ちょっと、何言ってるの!?ここ数年まったく話してないのに!!」
さすがの彼女もこの発言には驚いたのか、声を上げる。それとは非対称に、彼女を囲む二人はこれでもかというほど落ち着いていた。
「桃にも春が来るのかしら(笑)景光くんなら安心だし私は大歓迎。」
「ありがとうございます!お母さんのお許しも出たし、ほんとに付き合わない?」
「えっ、ちょっと、何言ってるの。頭使いすぎたんじゃないの?」
いつのまにか変わり始めた空気を察して、彼女の母親が静かに退出する。
「実は、ずっと好きだった。小学生の頃から。中学入って話さなくなってからも。高校離れてからも、お前の事が忘れられなくておばさんに頼んだんだ。」
「なあ、俺と付き合ってくれない?」
空腹からか、それとも時間が経ったせいか、部屋中にそわそわとした空気が漂い始めた頃に、彼女の母親からご飯がてきたからリビングにおいで、と声が掛かった。
二人はそれぞれ勉強をキリのいいところまで進めて、酷使した頭を痺れの残る体でで支えながらリビングへと向かった。
『いただきます』
「はい、どうぞ。」
今日の栗花落家の昼食は、ひやむぎだった。しっかりとしていて食べ応えがあるので、すっかり固まってしまった顔がどんどんほぐれていく。
「景光くん、大丈夫だった?うちの子が迷惑かけてない?」
「はい。むしろ彼女の方が僕よりも集中してて、負けてられない!と頑張れました。」
「えっ」
「あら、そうなの?桃、あなた景光くんがかっこよくなったからって、いい子ぶってるんじゃないの?」
彼女は焦ったが、テンションの高い母親に怯んでしまって、口を挟まずにご飯を食べることに集中することを決めた。
「それはこっちの台詞ですよ。久しぶりに会った桃がもうすっかり女の子になってて、緊張しちゃいましたし(笑)」
「えー!うそ。景光くんモテるでしょ?うちの子とは大違い。」
彼女と同い年とは、そして長期間会っていなかった幼馴染の母親との会話とは思えない、まるでナンバーワンホストのような受け答えをする彼。
それでいて姿勢も、箸の持ち方も綺麗なのだから嫌味さがない。
「そんなことないですよ。彼女の方がモテるんじゃないですか?」
「ぜーんぜん。漫画とかアニメに気を取られてばっかりで彼氏なんか連れた方こともないし。」
「へぇ……。それなら、俺が桃の彼氏に立候補しようかなあ」
「えっ!?ちょっと、何言ってるの!?ここ数年まったく話してないのに!!」
さすがの彼女もこの発言には驚いたのか、声を上げる。それとは非対称に、彼女を囲む二人はこれでもかというほど落ち着いていた。
「桃にも春が来るのかしら(笑)景光くんなら安心だし私は大歓迎。」
「ありがとうございます!お母さんのお許しも出たし、ほんとに付き合わない?」
「えっ、ちょっと、何言ってるの。頭使いすぎたんじゃないの?」
いつのまにか変わり始めた空気を察して、彼女の母親が静かに退出する。
「実は、ずっと好きだった。小学生の頃から。中学入って話さなくなってからも。高校離れてからも、お前の事が忘れられなくておばさんに頼んだんだ。」
「なあ、俺と付き合ってくれない?」
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