flower
「す、すみません。。」
少し頬を赤らめて、おずおずと身を離す彼女。
「ありがとうございます。ごめんなさい。私、おっちょこちょいで、、」
綺麗にラッピングされたリースを紙袋にいれて、
「プレゼント、喜んで頂けるといいですね。」
少し照れた表情のままの彼女に、この人の相手が羨ましいな。という感情が湧き上がる。
「こちらこそ。勧めて頂いて助かりました。母も喜んでくれると思います。」
まだ抱きとめた時の柔らかな感触を忘れられない俺は、鼻の下が伸びてないだろうか、などと考えを巡らせながらなんとか口にする。
「あ、お母様へだったんですね。てっきり、彼女さんへかと。」
少し驚いた表情の彼女は、今日は母の日ですもんね。と続けた。
「はは。いつか、彼女ができたら、また寄らせてもらいます。」
なるだけにこやかに、そう言って店先をでようとすると
「じゃあ、私にもまだ望みがありますね」
その言葉にピクリと体が止まった。
「え、」
思わず彼女の手元を見返した俺に気づいたのか、そうじゃないのか。
「また、会いに来てくださいね。ありがとうございました!」
フッと一瞬妖艶な笑みを見せた彼女に送り出される。
「ーーっ」
(さっきのは、、まさか、わざと、、?)
足早に牛丼屋に向かいながら、自分の顔が熱くなっているのを自覚していたのだった。
5/5ページ
