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flower

次の日、約束した駅前で2人を待つ。
スガは電車の遅延で少し遅れると連絡があった。

「ちょっと予定より早く着いたな。」

時計の針は9時40分。少し座るか、と近くにあったベンチで待つことにした。


地元から2駅離れた、割と華やかな街並み。
久しぶりに来た場所は、記憶のなかのそれとは変わっていて、デパートや美容室、居酒屋。いつの間にかビルが立ち並び、人で溢れていた。


(へぇ。カフェもいくつかできたんだな。)

ベンチに座り、流れる人や見知らぬ建物を観察していると、一際華やかな店が目に止まった。

(カフェ、、いや花屋か?)

小綺麗なその店は、入り口にいくつかテーブルと椅子がでており、木目調のドアに華やかなリース。横に並んだ窓からは、色鮮やかな花が見えた。

(花を贈るってのも、照れくさいけどありかもな)

母さんは植物がすきで、そういえば庭の花壇も綺麗に手入れされていたっけ。リビングにはサボテンやら観葉植物があったりと、贈り物には最適かもしれない。


何気なく花屋を見ていると、木目調のドアが開き、店員であろうエプロンを身につけた女性が花瓶といくつかの花を抱えて出てきた。


遠目からでも分かる若々しい女性は、長めの髪をハーフアップに纏めていて、テーブルに置いた花瓶に綺麗に花を生けていく仕草も、ひとつひとつ丁寧で。

その姿に見とれてしまっていた自分を現実に引き戻すかのように

「おう、旭。早いな。」

大地の声がして、肩をたたかれた。
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