時を掛ける暗殺者 【オール】
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カーラが連れてきた男を、一斉に全員が睨みつける。ダンと言った男はフン、と偉そうな笑みを浮かべながらカーラの腰を掴んだ。
カーラは呆れた顔でダンに平手を打つ。ダンは眉を顰めたものの、懲りずにまたカーラに近寄っている。……。なんだ、この近視感…。
「おいカーラ。マジでそいつ入れるのかよォ〜?」
「ダンのスタンドは役に立つわ。みんなも仲良くしてね?」
しおらしく首を傾げるカーラに全員が咄嗟にわかった、と答える。カーラは満足したように笑ってダンの背中をぐいぐいと押した。
ダンはなんだよ、と言いながら顔がにやけていた。カーラに触れられることに喜んでいる。この野朗。
むかついた俺は徹底的に絡むことに決めた。幸いカーラはリゾットと今後のことについて話に行くらしい。
「…おい。お前くだらねースタンドじゃあねェだろうなァ?足手纏いが増えるのはごめんだぜ」
「ああ?お前こそ図体だけでかいデクの棒じゃあないのか?」
「…、マンインザミラー!こいつを、」
「ちょっとイルーゾォ!なにしてるの?だめよ、ばかっ」
ぎゅ、と俺に抱きついて怒るカーラに顔が赤くなる。…こ、この馬鹿…!俺が告白したこと忘れてねーよな!?
案の定、目の前の男は気に入らない顔をして俺からカーラを奪った。…殺す、殺す殺すッ!!
なんで連れてくるんだよこんな男!
「カーラ。あんた少し不用心だぜ、なあ」
「んん、ちょっと。貴方こそ近いわ。離して」
「覚悟とやらを教えてくれんだろ?…教えてくれよ、出来ればベッドの上で」
「な、な…っ、離してっ」
顔を赤らめて俺の後ろに隠れるカーラにずきゅんと胸が痛む。…うおおお、こんなの前じゃあり得なかったぜ!今だけ感謝してやるよクソ野朗!
「ダン。イルーゾォ。カーラ、少しいいか」
「任務か?」
「ああ。早速で悪いが…ダン。カーラからお前のスタンドは聞いた。便利なスタンドだな。敵を拷問する時なんかにも使えそうだ」
「…ああ。リーダー様のお眼鏡に叶って光栄だぜ」
「ふふ、なによそれ」
「!…マジに可愛いなァアンタ」
にやにやとカーラを見つめるダンに思わず舌打ちをする。ギアッチョなんかはもう戦闘態勢だしメローネは気絶したまま立っている。プロシュートとホルマジオは冷静な振りをしながら青筋が額に浮かんでいた。ちなみにペッシはシャックで固まっている。唯一普通なのはリゾットだけか、と思いリゾットを見るとこちらもやはり目は殺人鬼の瞳だった。
「ダン…貴方一人で逃げようとしたわね?」
「…いや、アレは逃げるだろう!?なあ、アンタなら逃げるよな」
「……なんで俺に聞くんだよ。話しかけんなゲス野朗」
「アンタもわたしと同じだって感じ取ったんだ。こいつはかなりのクズだと見たぜ、カーラ」
「なんだとテメェ!つーかカーラに話しかけるな!!お前のモンじゃあねーぞ!」
ぎゃいぎゃい喚く二人にカーラがう、と目を瞬かせる。ターゲットはイルーゾォが始末したので問題はないが、ダンの行動に問題があったのだ。
「ダン…逃げる事は別に構わないわ。ただ、仲間にその連絡を怠っちゃあだめよ。イルーゾォが居なかったらきっと死んでた」
「…逃げたことについてはなにも言わないのか?」
「何故?逃げた者はもう一度戦えるのよ。逃げた者にしか出来ない戦い方だわ。まあ貴方がもう一度挑みにくるのかは別としてね」
「……面白い考えだな、カーラ。確かにわたしは逃げることも戦略だと思っている。…だが隣のコイツの視線がかなり煩い」
「は、くだらねースタンド使いだから逃げるんだろ?俺のように最強のスタンド使いじゃあなくて残念だったなァ」
火花を散らす二人にカーラが呆れた顔をする。
もう帰るわよ、とカーラが苦笑いをした瞬間、ダンの脚に子供がぶつかった。ダンは一呼吸置いた後子供を殴る。子供は小さく悲鳴を上げて地面に倒れ伏した。
「おい貴様。誰がお前のような薄汚いガキが触れていいと言ったよ」
「…お前死んだな」
「はあ?っぐぉ!?」
カーラがダンの頬を拳で殴った。そのまま吹っ飛んで壁に衝突する。…す、スタンド入りかよ。案の定、ダンは意味がわからないといった顔をしていた。
「…子供に手を上げてなにがしたいの?貴方、どうしようもないクズね。…それなら…早く言って欲しいわ。この私が直々にぶちのめしてあげるッ!!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ…い、いや、待ってくださいよ、カーラ…!」
「だァれが私の名前を呼んでいいって言ったのよ、ええ!?」
「うわああああああッ!」
「……はぁ。カーラは子供に手をあげる男が一番嫌いんなんだよ、バーカ」
まあ自分もそれで殴られたことが三回程あったが。イルーゾォは自分のことは棚に上げてダンに向けてにやりと笑った。
カーラのスタンドの拳のラッシュにイルーゾォは目をそらす。ダンはこれにて再起不能、と呟いてほくそ笑んだ。
そう、あのぶつかってきた子供はイルーゾォが仕組んだものだったのだ。小遣いをやってあの男にぶつかってくれと頼めば純粋な子供は喜んでぶつかってくれた。俺の邪魔はするんじゃあない、と考えたイルーゾォはダンよりのクズかもしれなかったのである。
「全治三ヶ月〜ッ!?おいおい、カーラ…お前やり過ぎだろ!」
「………やっぱりそう思う?でも、許せなくて…」
「…まあお前がいいならいいけどよ」
「(カーラが良いならいいってどういう意味だよ)」
「…あはは…ダン。許して。私が貴方を看病するから」
「ああ。そうしてくれカーラ。わたしはお前のせいで脚一本と腕一本を折る羽目になったんだからな」
「…なんかコイツすげー腹立つぜ…」
「ええ。私も同感よ」
「もちろん看病する時はダン様って呼べよォ?それから俺の膝の上に乗って飯をくわせ…待て待てスタンドを出すな」
胸ぐらを掴むカーラの手を握るダンにギアッチョが銃を出す。ぎょっとしてギアッチョを見るダンに低くギアッチョが声を出した。
「…ギャングってェ〜のはよォ〜むかつくやつをぶっ殺していいっていう決まり…はねェがぶっ殺す!」
「ひぃぃっ、カーラ、こいつイカれているぞ!」
「んん…ギアッチョよしよし」
「ぐ、な、撫でるんじゃねーッ!」
「おいおいダン、随分かっこいいじゃあねーか。似合ってるぜ、最高に」
「貴様…お前がしくんだだろう。あのガキを俺にぶつけたのはお前だな」
「は?誰がそんな面倒くせェことするんだよ。俺はあのガキに一円足りとも渡してねーぜ」
「一円?わたしは今一言も『あのガキに金を払ってぶつけた』とは言わなかったぞ」
「…!!!」
ざああ、と一気に顔の血の気が引いていくイルーゾォに、ダンが誰かと似たような笑みを浮かべる。ゆらりと誰かのスタンドが発現したのが分かった。
「イルーゾォ…」
「!!か、カーラ…落ち着け。これしきのことで怒るんじゃあない…ま、待て」
「貴方もダンに負けないくらいのクズだったわね!!忘れてたわ!」
カーラによる高速ラッシュが打ち込まれた時、ダンはあーあと頭を振った。結局同じ目に合っているクズめと呆れたのだ。
そして呟く。やはりあの男と自分は似ている。
「イルーゾォ、再起不能ッ」
「……お前は…コロス…」
カーラは呆れた顔でダンに平手を打つ。ダンは眉を顰めたものの、懲りずにまたカーラに近寄っている。……。なんだ、この近視感…。
「おいカーラ。マジでそいつ入れるのかよォ〜?」
「ダンのスタンドは役に立つわ。みんなも仲良くしてね?」
しおらしく首を傾げるカーラに全員が咄嗟にわかった、と答える。カーラは満足したように笑ってダンの背中をぐいぐいと押した。
ダンはなんだよ、と言いながら顔がにやけていた。カーラに触れられることに喜んでいる。この野朗。
むかついた俺は徹底的に絡むことに決めた。幸いカーラはリゾットと今後のことについて話に行くらしい。
「…おい。お前くだらねースタンドじゃあねェだろうなァ?足手纏いが増えるのはごめんだぜ」
「ああ?お前こそ図体だけでかいデクの棒じゃあないのか?」
「…、マンインザミラー!こいつを、」
「ちょっとイルーゾォ!なにしてるの?だめよ、ばかっ」
ぎゅ、と俺に抱きついて怒るカーラに顔が赤くなる。…こ、この馬鹿…!俺が告白したこと忘れてねーよな!?
案の定、目の前の男は気に入らない顔をして俺からカーラを奪った。…殺す、殺す殺すッ!!
なんで連れてくるんだよこんな男!
「カーラ。あんた少し不用心だぜ、なあ」
「んん、ちょっと。貴方こそ近いわ。離して」
「覚悟とやらを教えてくれんだろ?…教えてくれよ、出来ればベッドの上で」
「な、な…っ、離してっ」
顔を赤らめて俺の後ろに隠れるカーラにずきゅんと胸が痛む。…うおおお、こんなの前じゃあり得なかったぜ!今だけ感謝してやるよクソ野朗!
「ダン。イルーゾォ。カーラ、少しいいか」
「任務か?」
「ああ。早速で悪いが…ダン。カーラからお前のスタンドは聞いた。便利なスタンドだな。敵を拷問する時なんかにも使えそうだ」
「…ああ。リーダー様のお眼鏡に叶って光栄だぜ」
「ふふ、なによそれ」
「!…マジに可愛いなァアンタ」
にやにやとカーラを見つめるダンに思わず舌打ちをする。ギアッチョなんかはもう戦闘態勢だしメローネは気絶したまま立っている。プロシュートとホルマジオは冷静な振りをしながら青筋が額に浮かんでいた。ちなみにペッシはシャックで固まっている。唯一普通なのはリゾットだけか、と思いリゾットを見るとこちらもやはり目は殺人鬼の瞳だった。
「ダン…貴方一人で逃げようとしたわね?」
「…いや、アレは逃げるだろう!?なあ、アンタなら逃げるよな」
「……なんで俺に聞くんだよ。話しかけんなゲス野朗」
「アンタもわたしと同じだって感じ取ったんだ。こいつはかなりのクズだと見たぜ、カーラ」
「なんだとテメェ!つーかカーラに話しかけるな!!お前のモンじゃあねーぞ!」
ぎゃいぎゃい喚く二人にカーラがう、と目を瞬かせる。ターゲットはイルーゾォが始末したので問題はないが、ダンの行動に問題があったのだ。
「ダン…逃げる事は別に構わないわ。ただ、仲間にその連絡を怠っちゃあだめよ。イルーゾォが居なかったらきっと死んでた」
「…逃げたことについてはなにも言わないのか?」
「何故?逃げた者はもう一度戦えるのよ。逃げた者にしか出来ない戦い方だわ。まあ貴方がもう一度挑みにくるのかは別としてね」
「……面白い考えだな、カーラ。確かにわたしは逃げることも戦略だと思っている。…だが隣のコイツの視線がかなり煩い」
「は、くだらねースタンド使いだから逃げるんだろ?俺のように最強のスタンド使いじゃあなくて残念だったなァ」
火花を散らす二人にカーラが呆れた顔をする。
もう帰るわよ、とカーラが苦笑いをした瞬間、ダンの脚に子供がぶつかった。ダンは一呼吸置いた後子供を殴る。子供は小さく悲鳴を上げて地面に倒れ伏した。
「おい貴様。誰がお前のような薄汚いガキが触れていいと言ったよ」
「…お前死んだな」
「はあ?っぐぉ!?」
カーラがダンの頬を拳で殴った。そのまま吹っ飛んで壁に衝突する。…す、スタンド入りかよ。案の定、ダンは意味がわからないといった顔をしていた。
「…子供に手を上げてなにがしたいの?貴方、どうしようもないクズね。…それなら…早く言って欲しいわ。この私が直々にぶちのめしてあげるッ!!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ…い、いや、待ってくださいよ、カーラ…!」
「だァれが私の名前を呼んでいいって言ったのよ、ええ!?」
「うわああああああッ!」
「……はぁ。カーラは子供に手をあげる男が一番嫌いんなんだよ、バーカ」
まあ自分もそれで殴られたことが三回程あったが。イルーゾォは自分のことは棚に上げてダンに向けてにやりと笑った。
カーラのスタンドの拳のラッシュにイルーゾォは目をそらす。ダンはこれにて再起不能、と呟いてほくそ笑んだ。
そう、あのぶつかってきた子供はイルーゾォが仕組んだものだったのだ。小遣いをやってあの男にぶつかってくれと頼めば純粋な子供は喜んでぶつかってくれた。俺の邪魔はするんじゃあない、と考えたイルーゾォはダンよりのクズかもしれなかったのである。
「全治三ヶ月〜ッ!?おいおい、カーラ…お前やり過ぎだろ!」
「………やっぱりそう思う?でも、許せなくて…」
「…まあお前がいいならいいけどよ」
「(カーラが良いならいいってどういう意味だよ)」
「…あはは…ダン。許して。私が貴方を看病するから」
「ああ。そうしてくれカーラ。わたしはお前のせいで脚一本と腕一本を折る羽目になったんだからな」
「…なんかコイツすげー腹立つぜ…」
「ええ。私も同感よ」
「もちろん看病する時はダン様って呼べよォ?それから俺の膝の上に乗って飯をくわせ…待て待てスタンドを出すな」
胸ぐらを掴むカーラの手を握るダンにギアッチョが銃を出す。ぎょっとしてギアッチョを見るダンに低くギアッチョが声を出した。
「…ギャングってェ〜のはよォ〜むかつくやつをぶっ殺していいっていう決まり…はねェがぶっ殺す!」
「ひぃぃっ、カーラ、こいつイカれているぞ!」
「んん…ギアッチョよしよし」
「ぐ、な、撫でるんじゃねーッ!」
「おいおいダン、随分かっこいいじゃあねーか。似合ってるぜ、最高に」
「貴様…お前がしくんだだろう。あのガキを俺にぶつけたのはお前だな」
「は?誰がそんな面倒くせェことするんだよ。俺はあのガキに一円足りとも渡してねーぜ」
「一円?わたしは今一言も『あのガキに金を払ってぶつけた』とは言わなかったぞ」
「…!!!」
ざああ、と一気に顔の血の気が引いていくイルーゾォに、ダンが誰かと似たような笑みを浮かべる。ゆらりと誰かのスタンドが発現したのが分かった。
「イルーゾォ…」
「!!か、カーラ…落ち着け。これしきのことで怒るんじゃあない…ま、待て」
「貴方もダンに負けないくらいのクズだったわね!!忘れてたわ!」
カーラによる高速ラッシュが打ち込まれた時、ダンはあーあと頭を振った。結局同じ目に合っているクズめと呆れたのだ。
そして呟く。やはりあの男と自分は似ている。
「イルーゾォ、再起不能ッ」
「……お前は…コロス…」