バディ!【五部】
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「……」
「…なァ、いいだろ?俺はアンタのために今まで情報を渡してきた。それに応える義務がアンタにはある筈だぜ」
「…じゃああの情報をくれない?…ほら、言っていたじゃない。最近パッショーネの情報チームが裏切ろうとしているって話」
「…今夜俺の部屋に来れるんなら教えてやってもいいよ。可愛いベッラ」
耳元に感じる湿気た息にげんなりする。
本来色仕掛けなんて得意じゃあないんだけどな。頭の中に美味しいケーキを思い浮かべながらうっとりとした顔を作った。
「…うん。行きたい」
「やっぱりお前はイイ女だ。ほら、これ。情報チームが密会してる会話テープ。証拠だぜ」
「わあ、ありがとう…!ほんとに貴方って素敵ね…!貴方以上にイイ男はいないわっ」
「へへ、そうかぁ?ああ、ホテル楽しみにしとけよ。すげーいいと、」
「随分楽しそうじゃあねェか、あァ?こんな所で盛りやがってよ」
「お、お前は鏡のイルーゾォ…!!」
情報屋の男が私を守ろうと抱き寄せる。
…この男は意外と悪い奴じゃあなかった。
犯罪者だし、人を殺したりはしていたけど、地に落ちてはいなかったんだ。
でも…この人はパッショーネに手を出した。それが一番の敗因だ。今回はそれすらも利用して取れるだけ情報をとって殺すことになった。
彼に私が近付いて。
だけどそれも今日で終わりだ。
「…はははッ!そいつを守る必要はないぜ。何故ならこいつは俺の女だからだッ」
「わっ」
「分かったらさっさと死ね。こいつに触ってんじゃあねェよクズめ」
「ひ…ッ」
助けを乞うように私を見る男にそっと目を伏せる。一瞬だけ見えた絶望しきった顔に少しだけ良心が痛んだ。
血溜まりが広がっていく。イルーゾォが私を壁に押し付けた。
「痛いんですけど…イルちゃん」
「……お前なんで本部からの仕事を断らなかった?いつもは色仕掛けなんて断るだろーが」
「…別に理由なんてありませ〜ん。へへ、それよりさ美味しいワイン手に入ったんだよ。飲むでしょ?」
「…そりゃ楽しみだな。だが俺の質問に答えろ。次ふざけた言葉を言おうもんなら塞いでやるぜ」
「………リゾットが幹部に上げられるかもしれないの。だから…そのために今はもっと成果を上げようと思って…」
「はァ!?聞いてねーぞそんなの!」
「そりゃそうだよ。…私がボスから聞いただけだから」
「……マジかよ。だからってんなことする必要ねーだろ!?ッ、お前はいいのかよ!?リーダーが居なくなんの!」
「…嫌だよそりゃあ!何年一緒に居ると思ってるの!?イルーゾォよりずっとずっと長く居るんだよ!?今更…っ、離れるなんて嫌に決まってる…でもリゾットは…!リゾットには少しでも殺しから離れて欲しいんだよ!!」
これは私の願望だった。
リゾットは暗殺者なんてイカれた職についてはいるものの、普段は温厚で普通の男なのだ。
それこそ、雨の日に濡れた猫が居たら立ち止まってしまうくらいには。
そんな優しい男には、似合わない。
だから幹部に上げる。幹部は滅多に直接手を下したりはしない。書類仕事や命令だけだ。
「もちろん、私がリーダーになる!リゾットの後をしっかり継いでみせるよ」
「…お前にリーダーなんかなれねェよ。分かってんのか?リーダーは今より殺しが多くなってきつくなる。女のお前には」
「うるさい!イルーゾォは黙ってて!これは私の覚悟なのッ!!絶対にリゾットには幹部になってもらう!」
「っリン!!待て、話はまだ終わってねーぞッ!」
手を振り解いて路地裏から出ようとする。
が、イルーゾォはしつこく私の前に出てきた。
睨みつけるとため息を吐きながら腕を掴まれる。
「来いッ!お前…ッ、頑固すぎんだよ生意気女!」
「…うるさいイルちゃんのヘタレ変態ばか!!だいっきら、ん…っ!?」
「…リン。少しうるせーよ」
「〜〜っ…だからって、き、キスする…っ?」
「…お前が悪ィんだからな!いいから来い!分かり合えるまで逃がさねー!」
鏡の中に入れられて慌ててスタンドを出そうとする。が、当たり前に許可されていない。
この鬼畜サド!と罵しるとイルーゾォは青筋を浮かせて私の顎を掴んだ。
「犯されたくなかったら黙ってな。…マジだぜ。俺としては大歓迎だがな」
「…ッ。離して…シャレにならないっ」
「シャレにするつもりはねーよ。で、だ。お前が言いたいことは分かった…でもリーダーはそれを望んでんのか?」
「っ、望んでないだろうね…でも。私には分かる。リゾットは殺しなんて似合わない」
「…それはお前にも言えんだろ。なんでそんな可愛いツラして、可愛い女のクセにこんな仕事やってんだ?なにか理由があったからだろ?それならリゾットもだ。…つーか俺はお前こそパッショーネ抜けて欲しいよ。そんで俺が養ってやる」
「な…ッ、な、」
「…分かったろ?俺はお前が好きだ。そんでお前は俺の女になるべきだ。リゾットのことは俺に任せろよ。このイルーゾォがなんとかしてやるぜ」
「…っへ、へたれじゃあ、なかったの!?」
「フン!最強のスタンド使いの俺様になに言ってやがる」
あ、イルーゾォだ。
なぜか少し安心しながらばくばくとなる心臓を押さえる。…びっくりした、少しかっこいいと思った自分に。頼もしい、と頼りたい、と思ってしまった。
「……とりあえず、リゾットに聞いてみる…から。さっき…大嫌いって言ってごめんね、イルちゃん」
「イルーゾォ、な」
「……イルーゾォごめんなさい!!!」
「うおっ、うるせーな」
「あとさっきの…すきってさ…意味わかんないよ。私、正直理解出来ない。その…暗殺者なのに、人を好きになんて…私はなれない」
俯きながらそう溢すとイルーゾォは予想に反して少し嬉しそうに笑った。
へ、と間抜けな声を出して見上げるとまた唇に柔らかいキスが落とされる。
「っ!?」
「お前が自分の考え表に出すのは珍しいからな。褒めてやるよ」
「…うざい」
「いーから聞けって。少し前ならどうせふざけて流してただろ?…意外と観察眼はあるんだぜ、俺」
「…すぐ油断するくせに」
「うるせーよ。だからまあ…正直期待はしてなかった。お前に受け入れてもらえるなんて思ってねーし…だから今はこれでいいんだ。堂々とアプローチ出来るだけでもな」
「……うわーーーッやめてーー!なんかイルーゾォまともみたいーー!いつもみたいにへたれで変態で傲慢ちきなイルーゾォがいい!」
照れる!と叫びながら抱きつくとイルーゾォが鼻で笑いながら私の背中を撫でた。
あああやめろその紳士な態度おお!
いつもみたいに大人気ない感じにしてよぉ!
「もっとえっちなことしたり変態みたいなこと言ったりえらそーにしてよ!私に素っ気なくされて落ち込んだりッ!!」
「………おい俺のイメージどうなってんだてめえ」
「そんで泣いてしまえーーッ!ばかーー!ただのイケメンじゃんやだよそんなイルーゾォッ」
「俺はすげーイケメンだ馬鹿女ッ!」
「あッ残念なイケメンになった」
「…なァ、いいだろ?俺はアンタのために今まで情報を渡してきた。それに応える義務がアンタにはある筈だぜ」
「…じゃああの情報をくれない?…ほら、言っていたじゃない。最近パッショーネの情報チームが裏切ろうとしているって話」
「…今夜俺の部屋に来れるんなら教えてやってもいいよ。可愛いベッラ」
耳元に感じる湿気た息にげんなりする。
本来色仕掛けなんて得意じゃあないんだけどな。頭の中に美味しいケーキを思い浮かべながらうっとりとした顔を作った。
「…うん。行きたい」
「やっぱりお前はイイ女だ。ほら、これ。情報チームが密会してる会話テープ。証拠だぜ」
「わあ、ありがとう…!ほんとに貴方って素敵ね…!貴方以上にイイ男はいないわっ」
「へへ、そうかぁ?ああ、ホテル楽しみにしとけよ。すげーいいと、」
「随分楽しそうじゃあねェか、あァ?こんな所で盛りやがってよ」
「お、お前は鏡のイルーゾォ…!!」
情報屋の男が私を守ろうと抱き寄せる。
…この男は意外と悪い奴じゃあなかった。
犯罪者だし、人を殺したりはしていたけど、地に落ちてはいなかったんだ。
でも…この人はパッショーネに手を出した。それが一番の敗因だ。今回はそれすらも利用して取れるだけ情報をとって殺すことになった。
彼に私が近付いて。
だけどそれも今日で終わりだ。
「…はははッ!そいつを守る必要はないぜ。何故ならこいつは俺の女だからだッ」
「わっ」
「分かったらさっさと死ね。こいつに触ってんじゃあねェよクズめ」
「ひ…ッ」
助けを乞うように私を見る男にそっと目を伏せる。一瞬だけ見えた絶望しきった顔に少しだけ良心が痛んだ。
血溜まりが広がっていく。イルーゾォが私を壁に押し付けた。
「痛いんですけど…イルちゃん」
「……お前なんで本部からの仕事を断らなかった?いつもは色仕掛けなんて断るだろーが」
「…別に理由なんてありませ〜ん。へへ、それよりさ美味しいワイン手に入ったんだよ。飲むでしょ?」
「…そりゃ楽しみだな。だが俺の質問に答えろ。次ふざけた言葉を言おうもんなら塞いでやるぜ」
「………リゾットが幹部に上げられるかもしれないの。だから…そのために今はもっと成果を上げようと思って…」
「はァ!?聞いてねーぞそんなの!」
「そりゃそうだよ。…私がボスから聞いただけだから」
「……マジかよ。だからってんなことする必要ねーだろ!?ッ、お前はいいのかよ!?リーダーが居なくなんの!」
「…嫌だよそりゃあ!何年一緒に居ると思ってるの!?イルーゾォよりずっとずっと長く居るんだよ!?今更…っ、離れるなんて嫌に決まってる…でもリゾットは…!リゾットには少しでも殺しから離れて欲しいんだよ!!」
これは私の願望だった。
リゾットは暗殺者なんてイカれた職についてはいるものの、普段は温厚で普通の男なのだ。
それこそ、雨の日に濡れた猫が居たら立ち止まってしまうくらいには。
そんな優しい男には、似合わない。
だから幹部に上げる。幹部は滅多に直接手を下したりはしない。書類仕事や命令だけだ。
「もちろん、私がリーダーになる!リゾットの後をしっかり継いでみせるよ」
「…お前にリーダーなんかなれねェよ。分かってんのか?リーダーは今より殺しが多くなってきつくなる。女のお前には」
「うるさい!イルーゾォは黙ってて!これは私の覚悟なのッ!!絶対にリゾットには幹部になってもらう!」
「っリン!!待て、話はまだ終わってねーぞッ!」
手を振り解いて路地裏から出ようとする。
が、イルーゾォはしつこく私の前に出てきた。
睨みつけるとため息を吐きながら腕を掴まれる。
「来いッ!お前…ッ、頑固すぎんだよ生意気女!」
「…うるさいイルちゃんのヘタレ変態ばか!!だいっきら、ん…っ!?」
「…リン。少しうるせーよ」
「〜〜っ…だからって、き、キスする…っ?」
「…お前が悪ィんだからな!いいから来い!分かり合えるまで逃がさねー!」
鏡の中に入れられて慌ててスタンドを出そうとする。が、当たり前に許可されていない。
この鬼畜サド!と罵しるとイルーゾォは青筋を浮かせて私の顎を掴んだ。
「犯されたくなかったら黙ってな。…マジだぜ。俺としては大歓迎だがな」
「…ッ。離して…シャレにならないっ」
「シャレにするつもりはねーよ。で、だ。お前が言いたいことは分かった…でもリーダーはそれを望んでんのか?」
「っ、望んでないだろうね…でも。私には分かる。リゾットは殺しなんて似合わない」
「…それはお前にも言えんだろ。なんでそんな可愛いツラして、可愛い女のクセにこんな仕事やってんだ?なにか理由があったからだろ?それならリゾットもだ。…つーか俺はお前こそパッショーネ抜けて欲しいよ。そんで俺が養ってやる」
「な…ッ、な、」
「…分かったろ?俺はお前が好きだ。そんでお前は俺の女になるべきだ。リゾットのことは俺に任せろよ。このイルーゾォがなんとかしてやるぜ」
「…っへ、へたれじゃあ、なかったの!?」
「フン!最強のスタンド使いの俺様になに言ってやがる」
あ、イルーゾォだ。
なぜか少し安心しながらばくばくとなる心臓を押さえる。…びっくりした、少しかっこいいと思った自分に。頼もしい、と頼りたい、と思ってしまった。
「……とりあえず、リゾットに聞いてみる…から。さっき…大嫌いって言ってごめんね、イルちゃん」
「イルーゾォ、な」
「……イルーゾォごめんなさい!!!」
「うおっ、うるせーな」
「あとさっきの…すきってさ…意味わかんないよ。私、正直理解出来ない。その…暗殺者なのに、人を好きになんて…私はなれない」
俯きながらそう溢すとイルーゾォは予想に反して少し嬉しそうに笑った。
へ、と間抜けな声を出して見上げるとまた唇に柔らかいキスが落とされる。
「っ!?」
「お前が自分の考え表に出すのは珍しいからな。褒めてやるよ」
「…うざい」
「いーから聞けって。少し前ならどうせふざけて流してただろ?…意外と観察眼はあるんだぜ、俺」
「…すぐ油断するくせに」
「うるせーよ。だからまあ…正直期待はしてなかった。お前に受け入れてもらえるなんて思ってねーし…だから今はこれでいいんだ。堂々とアプローチ出来るだけでもな」
「……うわーーーッやめてーー!なんかイルーゾォまともみたいーー!いつもみたいにへたれで変態で傲慢ちきなイルーゾォがいい!」
照れる!と叫びながら抱きつくとイルーゾォが鼻で笑いながら私の背中を撫でた。
あああやめろその紳士な態度おお!
いつもみたいに大人気ない感じにしてよぉ!
「もっとえっちなことしたり変態みたいなこと言ったりえらそーにしてよ!私に素っ気なくされて落ち込んだりッ!!」
「………おい俺のイメージどうなってんだてめえ」
「そんで泣いてしまえーーッ!ばかーー!ただのイケメンじゃんやだよそんなイルーゾォッ」
「俺はすげーイケメンだ馬鹿女ッ!」
「あッ残念なイケメンになった」