バディ!【五部】
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「だから俺は女なんかと組みたくねーッて言ってんだろーがよ!大体こんな女、信用出来ねェだろうが、クソ、クソッ!」
「…リンは元護衛チームのメンバーだ。裏方だから俺らと戦う事はなかったが。分かったならさっさと行け」
「そーいうことじゃねーッつの!!」
「いーからさっさとしてくんない〜?坊ちゃん」
「…あァ!?テメェ今なんて言ったよ!?」
「だーかーら。坊ちゃんだって。駄々捏ねてないでお兄ちゃんの言うこと聞けば?」
挑発的な目で睨んでくる女にブチリと血管の切れる音がした。
そこから先はあまり覚えてないが、腕に猛烈な痛みを感じてハッとしたのは覚えている。
目の前にはあちこち擦り切れになったリンと、眼鏡を掛けてねェ俺。…つーかめちゃくちゃ割れてんじゃねーかァァ!!
「…ってて。…女を殴るって…イタリアーノは
、流石だよ」
「…テメェは女じゃねえ、アサッシーノだろうが、クソッ!」
「…!はは、まあ君の、そーいうとこは、好きだけどね」
「!?!?…は、はぁぁぁ!?す、好き…!?」
「いーからさ…リーダーに、このこと知られたら…君、殺されるよ。早く行かないと…」
ぺっ、と血の混じった唾を吐いてフラフラとリンが立ち上がる。目はぎらぎらと使命感に溢れていて、こいつは暗殺者としては信用出来るかもしれないと思った。
「…テメェは寝てろ!!俺一人で行く。…お前がそーなったんは俺の責任だろーが!」
「…は?君さ…やっぱり私のこと舐めてる、だろ…。私が任務を放棄、するとでも?」
「違ーよッ!!今のお前じゃヤられんだろーが!俺が一人で終わらせてきてやる!」
「……それできみが死んだら私は一生寝れなくなるだろ!!分かって言ってるのかよ…!」
俺の胸ぐらを掴んで泣きそうな目をするリンに、ぞくりと何かが騒いだ。
…綺麗だな、オイ。なんだよその目。
宝石でも埋め込んでんのか?…下らないことを考えている俺にリンが平手を打った。
「い、ッてぇぇ!なにすんだ!」
「…一人では行かせない。足手纏いにならないから、連れてって」
「…チッ!!早く行くぞ!」
「…君のせいで遅れたんだけどな〜」
…悪かったな!!胸の中で謝罪してから車に乗り込む。リンは俺と目を合わせずに窓の外を見ていた。…クソ、女に手を上げちまった。
任務以外で女に手を出したのはこれが初めてだ。少しの罪悪感で拳を握りしめる。
「…気にしなくてい〜よ。きみの気持ち、わかるから」
「あァ!?…どーいう意味だよ」
「…私でもキレる。こんな、生意気な女」
「……、別に…生意気な女は嫌いじゃねェェっつの!!!クソッ!」
「!?!?」
混乱したように俺を見るリンから必死に目をそらして前を見る。俺はなにを言ってんだクソォォォォ!
そうするともう任務地についていて、リンはそそくさと先に降りた。手には機材を持っている。
「鉄網みたいなのがあるね…」
「…フン、お前は黙ってみとけ」
取り出したのはCO2レーザーでといだペンチだ。これで穴を開けりゃあ余裕で突破できる。
リンがそれは?と聞いてくるので素直に教えた。リンはそれを鼻で笑ってからなにか取り出す。そしてそのまま鉄網をブチブチと壊していった。
「…それは?」
「CO2レーザー」
「……」
「よしいこ」
「クッソォォォォ…」
リンの後ろについていくと、中は真っ暗闇で視界が悪い。今日の任務は情報をとることだから比較的に簡単なはずだ。敵に見つからんかったら、だが。
「…金庫っぽい。まあギアくんは見ててよ。私の得意技」
「…お前盗みが得意だったのかよ」
「ン〜ま〜ね?いーい?この金庫を作ったやつの最大の欠点はなんだと思う?」
「…さっさと教えろアホ!」
「ンッン〜!そ、れ、は!…盗みをしたことがなかったこと。この手順で開ければ警報もならなーいんですよねェ、ふふふのふ」
ビービービーッ!!!
煩いくらいの警報が鳴り響く。
無言で固まるリンの頭を思い切り叩いた。
「…めちゃくちゃ鳴ってんじゃねェかクソ女ァァァァァッ!!!」
「…にっ、逃げるんだよォォォォ!ギアくんあとは頼んだ!」
「ちょッ、待ちやがれェ!」
どたばたと背後から鳴る足音にやべェと血の気が引く。今回の任務ではあまり目立つなと言われていたのだ。リーダーにメタリカされる未来から逃げるように俺も走り出した。
あの馬鹿女、俺を置いていきやがった!
「待てェェェェェ!!」
「ちょい待ち!なんできみもそっち側なのォ!?」
「てめーっ!!逃げんじゃねーよッ!逃がさねェからな絶対に!」
「ひぃっ!こっわぁ!」
二人で窓から飛び降りる。俺は咄嗟にリンを抱き締めて氷で滑りながら着地した。
幸い、リンはどこも(俺が殴ったとこ以外)怪我してねーみたいで安心する。敵は流石に飛び降りてこず、ほっとしながらリンを見ると何故か満面の笑みを浮かべていた。
手には書類を持っている。…こいつ。
「まっ、情報はゲットできたし、結果オーライってことで!」
「…テメェ…ちゃっかり任務こなしやがってよォ…俺が捕まってたらそのまま帰るつもりだっただろテメェ!」
「はー?そんなことないよ。情報リゾットちゃんに渡してご飯食べてから助けにくるつもりだったよばか!」
「馬鹿はテメェだクソ女ァァ!!死んでんだろその時間じゃよォ!明らかにいらねェ工程が一つあったろーが!」
「ご飯食べなかったら力でないじゃんよ!あっ、寝るって工程も追加ね」
「助ける気ゼロかテメェェェェェ!!んなの次の日パターンだろ!そんときにゃもうただのゴミだよクソがァァァァァ!」
「わあああやばい敵来てる敵ィ!ちょっ、ギアくん!あんま…っ、ひゃあん!?」
「は、え…!?」
「へんたいいいいい!イルちゃんよりやばいよ君ィィィ!」
「すっ好きで触った訳じゃねェェェェ!ぐあっ」
柔らかい二つのものを握りしめてしまった俺はリンに殴られて、そのまま意識が落ちた。目が覚めたとき、敵のとこかと焦ったがそこは柔らかいベッドの上で。不覚にもアイツに助けられちまった、とヘコんだ。
「あ、起きた?」
「…おお。…ここ、俺ん部屋か」
「そ。…意外だね。本すごいある」
「意外?悪いかよ本読んでちゃよォ!」
「ち、違うよ!私も読むから!」
「…なんの本読むんだよ」
「恋愛小説とか…ミステリー?」
「……ほお。ならこれ貸したるからさっさと行けッ!リーダーに報告して寝ろ!…今日は悪かったなクソ!」
「うわわ、お、おやすみ〜!」
柄にもなく赤くなった頬を隠すようにベッドに潜り込んで寝た。…らしくねえ。らしくねえが、まあ悪くねえ。
それから俺とリンが本を貸し借りする仲になって、親友のような立ち位置になるのは遅くなかった。あの覗き鏡野朗は妬んでいたが。
…だが俺は親友なんて立ち位置じゃ満足してやらねえ。こいつを一生縛れる立場を、いまか今と模索している。まだ答えは見つからねーが。
「あれ?なにしてんのギアくん。今から任務?」
「っおめーもだろーが今日!」
「冗談冗談。知ってるよ。私がギアくんとの任務忘れるわけなかろーよ!いこっ!」
「〜リン!テメェ怪我しやがったら殺すからなクソ!」
「…お、おお〜」
「それと先月貸りた本間違えて捨てちまったから!」
「はァァァァァ!?こんのむっつり眼鏡ェ!!」
「んだとてめえええ!」
「…またやってるのか、お前らは…」
「…リンは元護衛チームのメンバーだ。裏方だから俺らと戦う事はなかったが。分かったならさっさと行け」
「そーいうことじゃねーッつの!!」
「いーからさっさとしてくんない〜?坊ちゃん」
「…あァ!?テメェ今なんて言ったよ!?」
「だーかーら。坊ちゃんだって。駄々捏ねてないでお兄ちゃんの言うこと聞けば?」
挑発的な目で睨んでくる女にブチリと血管の切れる音がした。
そこから先はあまり覚えてないが、腕に猛烈な痛みを感じてハッとしたのは覚えている。
目の前にはあちこち擦り切れになったリンと、眼鏡を掛けてねェ俺。…つーかめちゃくちゃ割れてんじゃねーかァァ!!
「…ってて。…女を殴るって…イタリアーノは
、流石だよ」
「…テメェは女じゃねえ、アサッシーノだろうが、クソッ!」
「…!はは、まあ君の、そーいうとこは、好きだけどね」
「!?!?…は、はぁぁぁ!?す、好き…!?」
「いーからさ…リーダーに、このこと知られたら…君、殺されるよ。早く行かないと…」
ぺっ、と血の混じった唾を吐いてフラフラとリンが立ち上がる。目はぎらぎらと使命感に溢れていて、こいつは暗殺者としては信用出来るかもしれないと思った。
「…テメェは寝てろ!!俺一人で行く。…お前がそーなったんは俺の責任だろーが!」
「…は?君さ…やっぱり私のこと舐めてる、だろ…。私が任務を放棄、するとでも?」
「違ーよッ!!今のお前じゃヤられんだろーが!俺が一人で終わらせてきてやる!」
「……それできみが死んだら私は一生寝れなくなるだろ!!分かって言ってるのかよ…!」
俺の胸ぐらを掴んで泣きそうな目をするリンに、ぞくりと何かが騒いだ。
…綺麗だな、オイ。なんだよその目。
宝石でも埋め込んでんのか?…下らないことを考えている俺にリンが平手を打った。
「い、ッてぇぇ!なにすんだ!」
「…一人では行かせない。足手纏いにならないから、連れてって」
「…チッ!!早く行くぞ!」
「…君のせいで遅れたんだけどな〜」
…悪かったな!!胸の中で謝罪してから車に乗り込む。リンは俺と目を合わせずに窓の外を見ていた。…クソ、女に手を上げちまった。
任務以外で女に手を出したのはこれが初めてだ。少しの罪悪感で拳を握りしめる。
「…気にしなくてい〜よ。きみの気持ち、わかるから」
「あァ!?…どーいう意味だよ」
「…私でもキレる。こんな、生意気な女」
「……、別に…生意気な女は嫌いじゃねェェっつの!!!クソッ!」
「!?!?」
混乱したように俺を見るリンから必死に目をそらして前を見る。俺はなにを言ってんだクソォォォォ!
そうするともう任務地についていて、リンはそそくさと先に降りた。手には機材を持っている。
「鉄網みたいなのがあるね…」
「…フン、お前は黙ってみとけ」
取り出したのはCO2レーザーでといだペンチだ。これで穴を開けりゃあ余裕で突破できる。
リンがそれは?と聞いてくるので素直に教えた。リンはそれを鼻で笑ってからなにか取り出す。そしてそのまま鉄網をブチブチと壊していった。
「…それは?」
「CO2レーザー」
「……」
「よしいこ」
「クッソォォォォ…」
リンの後ろについていくと、中は真っ暗闇で視界が悪い。今日の任務は情報をとることだから比較的に簡単なはずだ。敵に見つからんかったら、だが。
「…金庫っぽい。まあギアくんは見ててよ。私の得意技」
「…お前盗みが得意だったのかよ」
「ン〜ま〜ね?いーい?この金庫を作ったやつの最大の欠点はなんだと思う?」
「…さっさと教えろアホ!」
「ンッン〜!そ、れ、は!…盗みをしたことがなかったこと。この手順で開ければ警報もならなーいんですよねェ、ふふふのふ」
ビービービーッ!!!
煩いくらいの警報が鳴り響く。
無言で固まるリンの頭を思い切り叩いた。
「…めちゃくちゃ鳴ってんじゃねェかクソ女ァァァァァッ!!!」
「…にっ、逃げるんだよォォォォ!ギアくんあとは頼んだ!」
「ちょッ、待ちやがれェ!」
どたばたと背後から鳴る足音にやべェと血の気が引く。今回の任務ではあまり目立つなと言われていたのだ。リーダーにメタリカされる未来から逃げるように俺も走り出した。
あの馬鹿女、俺を置いていきやがった!
「待てェェェェェ!!」
「ちょい待ち!なんできみもそっち側なのォ!?」
「てめーっ!!逃げんじゃねーよッ!逃がさねェからな絶対に!」
「ひぃっ!こっわぁ!」
二人で窓から飛び降りる。俺は咄嗟にリンを抱き締めて氷で滑りながら着地した。
幸い、リンはどこも(俺が殴ったとこ以外)怪我してねーみたいで安心する。敵は流石に飛び降りてこず、ほっとしながらリンを見ると何故か満面の笑みを浮かべていた。
手には書類を持っている。…こいつ。
「まっ、情報はゲットできたし、結果オーライってことで!」
「…テメェ…ちゃっかり任務こなしやがってよォ…俺が捕まってたらそのまま帰るつもりだっただろテメェ!」
「はー?そんなことないよ。情報リゾットちゃんに渡してご飯食べてから助けにくるつもりだったよばか!」
「馬鹿はテメェだクソ女ァァ!!死んでんだろその時間じゃよォ!明らかにいらねェ工程が一つあったろーが!」
「ご飯食べなかったら力でないじゃんよ!あっ、寝るって工程も追加ね」
「助ける気ゼロかテメェェェェェ!!んなの次の日パターンだろ!そんときにゃもうただのゴミだよクソがァァァァァ!」
「わあああやばい敵来てる敵ィ!ちょっ、ギアくん!あんま…っ、ひゃあん!?」
「は、え…!?」
「へんたいいいいい!イルちゃんよりやばいよ君ィィィ!」
「すっ好きで触った訳じゃねェェェェ!ぐあっ」
柔らかい二つのものを握りしめてしまった俺はリンに殴られて、そのまま意識が落ちた。目が覚めたとき、敵のとこかと焦ったがそこは柔らかいベッドの上で。不覚にもアイツに助けられちまった、とヘコんだ。
「あ、起きた?」
「…おお。…ここ、俺ん部屋か」
「そ。…意外だね。本すごいある」
「意外?悪いかよ本読んでちゃよォ!」
「ち、違うよ!私も読むから!」
「…なんの本読むんだよ」
「恋愛小説とか…ミステリー?」
「……ほお。ならこれ貸したるからさっさと行けッ!リーダーに報告して寝ろ!…今日は悪かったなクソ!」
「うわわ、お、おやすみ〜!」
柄にもなく赤くなった頬を隠すようにベッドに潜り込んで寝た。…らしくねえ。らしくねえが、まあ悪くねえ。
それから俺とリンが本を貸し借りする仲になって、親友のような立ち位置になるのは遅くなかった。あの覗き鏡野朗は妬んでいたが。
…だが俺は親友なんて立ち位置じゃ満足してやらねえ。こいつを一生縛れる立場を、いまか今と模索している。まだ答えは見つからねーが。
「あれ?なにしてんのギアくん。今から任務?」
「っおめーもだろーが今日!」
「冗談冗談。知ってるよ。私がギアくんとの任務忘れるわけなかろーよ!いこっ!」
「〜リン!テメェ怪我しやがったら殺すからなクソ!」
「…お、おお〜」
「それと先月貸りた本間違えて捨てちまったから!」
「はァァァァァ!?こんのむっつり眼鏡ェ!!」
「んだとてめえええ!」
「…またやってるのか、お前らは…」