バディ!【五部】
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「…まーたこいつとォ?リゾットちゃん〜」
「ちゃん付けはやめろ。何度言ったら分かる。仕方ないだろう、お前とイルーゾォはスタンドの相性が良い」
「だからってェ。…なーにイルーゾォ!えっちぃ目で見ないでくれますゥ?」
「み、みみみみ見てねーよ!誰がお前なんか!」
「なんだってェ!」「やんのか!?」
ぎろりと俺を睨みつけてくる可愛げの無いリンに、俺も負けじと睨み返す。
リーダーが呆れた目をしているが知るか!
俺の高い高潔なプライドが許さないんだ。だがこの女と組んで一年。…口で勝てたことはなかった。
向日葵のような明るい髪に、澄んだ美しい色の大きな蒼い瞳。水分がたっぷりの桃色の唇が動く様子を見ながら溜息を吐く。
クソっ!相変わらず今日も可愛いなおい!
腹が立つほど好みだが、生憎と性格は合わない。
「おいリゾット!こんな引きこもりと俺のリンの相性が良いってのはどういうことだ?あぁ!?」
「げっ、プロシュート!」
「…リンてめー今『げっ』と言ったな?」
「い、いやぁ聞き間違いじゃないかナ〜?ね、イルーゾォくん!」
懇願するような瞳に、(かわっ…!!)思わず固まる。り、リンが俺を頼っている、だとォ!?
その事実に興奮して思わず大きく頷く。
ちくしょう、なんだってこいつはこんなに見た目が可愛いんだ!なんでもしてやりたくなるだろうが!
「お、おう。リンはんなこと言ってなかった!」
「そう!言ったのはイルーゾォだ!」
「て、てめぇぇぇえ!」
「なんだと!?」
あっさり俺を売るリンに思わず掴みかかる。
けろりとした顔で俺を見上げるリンにこいつは悪魔だ!と確信する。
よく俺も他人からクズだなんだと言われるがこいつには叶わない。大体俺がクズってどーいうことだ!?まあ仕事内容は確かにクズだが女子供に手を上げたりは絶対にしないし、(仕事では容赦ないが)ギアッチョのように暴れたりもしない。(ホルマジオのスタンドを馬鹿にしたりはするが)
…あれ、俺って意外とクズなんじゃあ。
いやいや、そんなことは…!
「イルーゾォはクズだよ〜ん」
「て、てめーッ!また俺の思考を読みやがったな!?」
「はー?なんのことだが分かりましぇ〜ん」
「つーかいい加減リンから離れやがれ覗き魔野朗ッ!クソがッ!」
「いってェェェ!おま、殴った!リーダー、こいつ仲間を殴ったぞッ!いいのか!?今の!」
「いい加減大人しくしないとメタリカだ。リン以外」
「…」
俺とギアッチョ、プロシュートが黙るとリーダーは満足気にリンの頭を撫でる。
リンはへへ、と少し照れながら嬉しそうに笑った。…ぐぁぁぁ、可愛いぞくそぉぉぉ!!
つーかアンタ相変わらずリンに甘いなおい!!
チームの頭として贔屓はどうなんだ贔屓は!
まあリーダーに可愛がられても吐き気がするだけだが。男なんかじゃなくてリンに…いやいや。キモいな俺。メローネじゃああるまいし。
「リン。分かったならイルーゾォと行け。怪我はするな。怪我をしたら前の仕置きの続きだ」
「ひっ」
「…お、おいおい、アンタなにしたんだよ」
「いいから行け。イルーゾォ。…リンに怪我をさせたらどうなるか分かってるだろうな?」
「はい!!!」
慌ててリンの腕を引っ掴んで外に出る。
まだ真夜中だが準備の時間だ。今からやれば朝方には終わるだろう。リンを見ると落ち着いた、静かな顔をしていた。
「…さァて、早く終わらせますかねェん」
「……寒いか?」
「んん?や、別に?」
「……俺のマフラーやるから、巻け。風邪引かれたらこま、る…」
リンが俺にグッと顔を近づけた。
お互いの息が混ざり合うような距離だ。リンの蒼い瞳から目が離せない。いつの間にか心臓がバクンバクンと弾んでいる。
……な、んだこの状況はッ!
「…寒くない。イルーゾォちゃんがしなよ」
「…ッ、あ、ああ」
「よし!じゃあまず消音器どこやったっけな〜」
「…たく、昨日しとけって言ったろーが。だからお前はヘボいんだよ」
「は〜?カフェの店員の女の子にフラれたイルちゃんにそんなこと言われたくないね〜」
「お、おおおおま、なななな、なんでそれ…!」
ガチャガチャと銃の設備をいじっているリンのほうを思わず凝視する。リンはにや、と笑ってからメローネからね〜と間延びした声で言った。…クソッ!!あいつなんで知ってるんだよ!?
そう、俺はついこの前カフェの店員の女にフラれたばかりだった。オマケのビンタ付きで。
理由はその女を『代わり』にしていたのがバレたのだ、また。
…リンの代わりには、到底ならなかったが。
…もう正直に言うと、俺はリンのことを愛していた。可愛くて可愛いくて堪らない。
俺を見上げる時のあの生意気な瞳も、声も髪も全部全部。性格が合わない?そんな次元、本当はもうとうに越していた。
リンなら、リンという存在なら何でもいい。
そんなヤバいゾーンにハマった俺は、リンに少しでも似た部分がある女を適当に見繕ってはフラれるというのを、繰り返している。
…ギアッチョやペッシからはドン引きされているが。フン、別にその女になにか押し付けている訳でもない。女だって俺の外面しか見ていないのだから、大差はないはずだ。
「いつまでもそんなこと続けてると死ぬよ。君さぁ」
「…は?お前になにがわかる」
「さーね。まあどうでもいいけど」
「……(ど、どうでもいい…)」
グサグサと刺さった槍に思わず舌打ちをする。
…俺の気持ちなんか知らねぇくせに!!
俺のものにならないお前が、俺が本当に欲しいと思っているお前がそれを言うのかよ…!!
「怖ーい顔してるとまたフラれるよ?イルちゃん」
「…それやめろ…腹立つな」
「はは、本気で思ってないくせに」
「……」
「…あーらら。今日はまじでおかしいね。つまんないの。坊ちゃんでも構ってくるかな〜っと」
「ッ待てよ!!お前と任務なのは俺だろ!俺から離れるなッ…」
「……」
リンは面倒くさそうな顔をしながら俺の横に立った。準備はもう終わりそうだからか、退屈そうにしている。
…こういう時、俺以外の奴らだったらリンは笑っているのか、と考えてむかつくのはもう慣れた。
……慣れちまったんだよ、くそ。
「ちゃん付けはやめろ。何度言ったら分かる。仕方ないだろう、お前とイルーゾォはスタンドの相性が良い」
「だからってェ。…なーにイルーゾォ!えっちぃ目で見ないでくれますゥ?」
「み、みみみみ見てねーよ!誰がお前なんか!」
「なんだってェ!」「やんのか!?」
ぎろりと俺を睨みつけてくる可愛げの無いリンに、俺も負けじと睨み返す。
リーダーが呆れた目をしているが知るか!
俺の高い高潔なプライドが許さないんだ。だがこの女と組んで一年。…口で勝てたことはなかった。
向日葵のような明るい髪に、澄んだ美しい色の大きな蒼い瞳。水分がたっぷりの桃色の唇が動く様子を見ながら溜息を吐く。
クソっ!相変わらず今日も可愛いなおい!
腹が立つほど好みだが、生憎と性格は合わない。
「おいリゾット!こんな引きこもりと俺のリンの相性が良いってのはどういうことだ?あぁ!?」
「げっ、プロシュート!」
「…リンてめー今『げっ』と言ったな?」
「い、いやぁ聞き間違いじゃないかナ〜?ね、イルーゾォくん!」
懇願するような瞳に、(かわっ…!!)思わず固まる。り、リンが俺を頼っている、だとォ!?
その事実に興奮して思わず大きく頷く。
ちくしょう、なんだってこいつはこんなに見た目が可愛いんだ!なんでもしてやりたくなるだろうが!
「お、おう。リンはんなこと言ってなかった!」
「そう!言ったのはイルーゾォだ!」
「て、てめぇぇぇえ!」
「なんだと!?」
あっさり俺を売るリンに思わず掴みかかる。
けろりとした顔で俺を見上げるリンにこいつは悪魔だ!と確信する。
よく俺も他人からクズだなんだと言われるがこいつには叶わない。大体俺がクズってどーいうことだ!?まあ仕事内容は確かにクズだが女子供に手を上げたりは絶対にしないし、(仕事では容赦ないが)ギアッチョのように暴れたりもしない。(ホルマジオのスタンドを馬鹿にしたりはするが)
…あれ、俺って意外とクズなんじゃあ。
いやいや、そんなことは…!
「イルーゾォはクズだよ〜ん」
「て、てめーッ!また俺の思考を読みやがったな!?」
「はー?なんのことだが分かりましぇ〜ん」
「つーかいい加減リンから離れやがれ覗き魔野朗ッ!クソがッ!」
「いってェェェ!おま、殴った!リーダー、こいつ仲間を殴ったぞッ!いいのか!?今の!」
「いい加減大人しくしないとメタリカだ。リン以外」
「…」
俺とギアッチョ、プロシュートが黙るとリーダーは満足気にリンの頭を撫でる。
リンはへへ、と少し照れながら嬉しそうに笑った。…ぐぁぁぁ、可愛いぞくそぉぉぉ!!
つーかアンタ相変わらずリンに甘いなおい!!
チームの頭として贔屓はどうなんだ贔屓は!
まあリーダーに可愛がられても吐き気がするだけだが。男なんかじゃなくてリンに…いやいや。キモいな俺。メローネじゃああるまいし。
「リン。分かったならイルーゾォと行け。怪我はするな。怪我をしたら前の仕置きの続きだ」
「ひっ」
「…お、おいおい、アンタなにしたんだよ」
「いいから行け。イルーゾォ。…リンに怪我をさせたらどうなるか分かってるだろうな?」
「はい!!!」
慌ててリンの腕を引っ掴んで外に出る。
まだ真夜中だが準備の時間だ。今からやれば朝方には終わるだろう。リンを見ると落ち着いた、静かな顔をしていた。
「…さァて、早く終わらせますかねェん」
「……寒いか?」
「んん?や、別に?」
「……俺のマフラーやるから、巻け。風邪引かれたらこま、る…」
リンが俺にグッと顔を近づけた。
お互いの息が混ざり合うような距離だ。リンの蒼い瞳から目が離せない。いつの間にか心臓がバクンバクンと弾んでいる。
……な、んだこの状況はッ!
「…寒くない。イルーゾォちゃんがしなよ」
「…ッ、あ、ああ」
「よし!じゃあまず消音器どこやったっけな〜」
「…たく、昨日しとけって言ったろーが。だからお前はヘボいんだよ」
「は〜?カフェの店員の女の子にフラれたイルちゃんにそんなこと言われたくないね〜」
「お、おおおおま、なななな、なんでそれ…!」
ガチャガチャと銃の設備をいじっているリンのほうを思わず凝視する。リンはにや、と笑ってからメローネからね〜と間延びした声で言った。…クソッ!!あいつなんで知ってるんだよ!?
そう、俺はついこの前カフェの店員の女にフラれたばかりだった。オマケのビンタ付きで。
理由はその女を『代わり』にしていたのがバレたのだ、また。
…リンの代わりには、到底ならなかったが。
…もう正直に言うと、俺はリンのことを愛していた。可愛くて可愛いくて堪らない。
俺を見上げる時のあの生意気な瞳も、声も髪も全部全部。性格が合わない?そんな次元、本当はもうとうに越していた。
リンなら、リンという存在なら何でもいい。
そんなヤバいゾーンにハマった俺は、リンに少しでも似た部分がある女を適当に見繕ってはフラれるというのを、繰り返している。
…ギアッチョやペッシからはドン引きされているが。フン、別にその女になにか押し付けている訳でもない。女だって俺の外面しか見ていないのだから、大差はないはずだ。
「いつまでもそんなこと続けてると死ぬよ。君さぁ」
「…は?お前になにがわかる」
「さーね。まあどうでもいいけど」
「……(ど、どうでもいい…)」
グサグサと刺さった槍に思わず舌打ちをする。
…俺の気持ちなんか知らねぇくせに!!
俺のものにならないお前が、俺が本当に欲しいと思っているお前がそれを言うのかよ…!!
「怖ーい顔してるとまたフラれるよ?イルちゃん」
「…それやめろ…腹立つな」
「はは、本気で思ってないくせに」
「……」
「…あーらら。今日はまじでおかしいね。つまんないの。坊ちゃんでも構ってくるかな〜っと」
「ッ待てよ!!お前と任務なのは俺だろ!俺から離れるなッ…」
「……」
リンは面倒くさそうな顔をしながら俺の横に立った。準備はもう終わりそうだからか、退屈そうにしている。
…こういう時、俺以外の奴らだったらリンは笑っているのか、と考えてむかつくのはもう慣れた。
……慣れちまったんだよ、くそ。
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