書きかけ小説

 三日月やお星さまが綺麗に輝くある夜、キノコ王国から離れた場所に1軒の家があった。

 その家の窓からもれる明かりそこから見える部屋の中にそこに住む双子の兄弟がなにやら言い争っていた。互いに思っていることを口に出しては互いにあつくなっていた。

「なんで僕の気持ちがわからないの!」
「お前の気持ちなんて分かるか!」

 だからだろう普段なら絶対言わないであろう言葉を言ってしまった時には時既に遅かった。

「っ!兄さんなんて……居なければよかった!!そうすればこんな気持ちにならなくてすんだのに!!」
「っ……!」

 その言葉を聞いた双子の兄は顔を歪ませ少し目を見開くと少しして家から飛び出していってしまった。その様子を黙ってみていた双子の弟はまだ怒っていた。

「兄さんが悪いんだ僕の気持ちなんてこれっぽっちも考えてない兄さんが……」

 それでも少しは言い過ぎたかなと思ったが兄の言葉を思い出して頭を振ってその考えを消した。例え今から探しに言ったところでまた口論になるか或いは自分が迷子になると考えた双子の弟のルイージは明日になったら探しに行けばいいどうせその頃にはあの硬い頭も冷めてる頃だろうと考え寝るためにパジャマに着替えてベッドがある部屋に向かった。






 部屋に入ると目の前には赤色のベットと緑色のベット。緑色のベットは自分のベットで赤色ベットは双子の兄のマリオのベット。






 ルイージは窓辺に行くと窓を開けて空を見上げた。夜空には三日月の月と空いっぱいに広がる星が無数に広がっていてルイージは無言で眺めた。星を見ていてふと小さい頃にお母さんに聞いた昔話を思い出した。

 お母さんから聞いた昔話は、その日初めて空に流れる流れ星から数えて13番目に流れる一際大きく輝く流れ星にお願いするとどんな願いでも叶うという。
 でもどんな願いでも叶うお星様には善悪の区別はなく良いお願いでも悪いお願いでも叶ってしまう。だからお願いしてはいけないっていう話。
 子供の頃はそんなお星様があるんだと怖かったけど、今は単なる言い伝え子供に話すただのお話。
 でももしもほんとに、どんな願いでも叶うならと考えたルイージだが頭を振ってその考えをはらった。
 そんなの迷信で、ほんとじゃない。昔の人がお願いしたことが叶って欲しいからって言ったこと、そんな風に思っていると空に一筋の流れ星が流れた。

「あ、流れ星……」

 あの流れ星がもしも今日初めて流れる星だったら。そんなことを思っているとまた次の流れ星が流れた。それからどんどん流れ星は流れていって、次があの一際大きく輝く流れ星だったらどんな願いでも叶う。

「あんな話ただのお話なんだ」

 そう言葉に出して空を眺めているとそれは来た。他の星の輝きを隠すかのようにその星は現れた

「あっ……」

 その流れ星だけ何故かまるでゆっくりとスローモーションのように流れていく────

「もしも……」

だからだろう───

「もしも……」

絶対に願わないような───

「僕と兄さんが……」

願い事が───

「兄弟じゃ……」

言えたのは───

「なかったら……」

 言い終わると同時に星はまた夜空に隠れてしまいあの輝きは見えなくなった。流れ星が見えなくなった夜空を少し眺めて窓を閉じてベットに入った。目をつぶってあれはおとぎ話だと自分に言い聞かせながらもしも本当に叶ったらと怖くなったがそれから少しすると眠くなりルイージは寝てしまった。

 すると部屋の中にゴーーン!!!と12時を告げる時計の音が響き渡った。けれどもまるでそれが聞こえてないかのようにルイージは起きない。音は鳴り続け最後の12回目の音が鳴り終わると、とても大きな時計の文字盤のようなものが空に現れた。その時計がゆっくりと逆回転を始め徐々にそのスピードが早くなるそれと同時に世界も逆に動き出した。太陽と月が逆に冬が秋になり秋が夏になり夏が春になるそしてあっという間に世界の時間が巻き戻ると突然針がピタッと止まるとまるで何事もなかったかのように12時を告げる時計の音がなった。

 その音が鳴っているのは古い柱時計で、その時計を見たカメックは目の前で頑張って勉強していた亀の子供に声をかけた。

「今日はこの辺にしときましょう……クッパ坊っちゃま」
「ふん!こんなのお茶の子さいさいなのでちゅ!」
「そうですねクッパ坊っちゃま」

 そう言いつつ勉強ノートを見ると苦笑いした。大半が間違っていたからだ。それでも頑張っていたのですぐには間違っているとは言えなかった。だから私の話をちゃんと聞いてくださいねと念押ししたらうっ…と言う声が漏れた。
 すると部屋の扉が数回ノックされると違うカメックが入ってきた。

「おやカメザードじゃないですかどうしたんですか?」
「少し話があってな坊っちゃまに聞かれたら不味いので後で部屋に来てくれ」
「?わかりました」
「僕に隠し事でちゅか!?」

 クッパは怒ったがその姿は可愛いと思う程で全然怖くはなかった。

「坊っちゃまが気にすることでは無いからです。では私はこれで……」

 そう言うとカメザードは部屋から出ていった。

「さあ坊っちゃま寝る時間なのでベットに入ってください」
「ふん!わかったでちゅ!」

 強気に返事をするとクッパはベットに向かって入っていった。その姿に今回はやけに素直に入るなとカメックは不思議に思ったが流石にこの時間だと眠かったのだと思った。

 「ではクッパ坊っちゃまおやすみなさいです……」

 部屋の扉を開けてカメックは出ていった。少しするとクッパはベットから出て部屋の扉を少し開けた。離れた所にまだカメックは居たが此方には気付いてないらしくそのまま角を曲がっていった。それに続くようにクッパは部屋から出てカメックの後を追った。少し歩くとカメザードの部屋にカメックが入っていくのが見え部屋の前に行くと扉が少し開いていた為そこから覗き中の会話を盗み聞きした。

 「それで話ってなんですかカメザード?」

 カメックがカメザードに聞くとカメザードは何かを恐れてるような真剣な顔をして話し出した。

 「亀一族にとって最も恐れるような予言があった」
 「予言ですか?」
 「そうだ。双子の人間の兄弟がいずれ亀一族を滅ぼすと予言があったのだ」
 「なっ、そんなことが……」

 中からそんな会話が聞こえてきたクッパは頭にはてなマークがいっぱいに浮かんでいた。どうして双子の人間が自分達を滅ぼすのかと不思議だったが、またカメザードが話出した為話に集中した。

 「ですがそれは今から遠い未来の話今は産まれたばかりの赤ちゃんなのです」
 「なるほどそれでどうするおつもりなのですか?」
 「今のうちにその双子をどうにかして始末しようかと、この先本当にそんなことになれば我々亀一族は破滅を迎えるのです」
 「そうですか……でもまだその双子は赤ちゃんなのですよねそんな赤ちゃんを……」

 カメックはいずれ自分達を滅ぼすその双子がまだ赤ちゃんでありそれをどうにかしようとは思えなかった。だがカメザードはそうとは言ってられないと反論した。

 「今どうにかしなければならないのですよ兎に角私はコカメックを使ってその双子を捕らえてきます」
 「そ、それはそうですが……」

 その会話を聞いていたクッパの頭には自分達を滅ぼす双子という予言の所はもう無くクッパの興味はその赤ちゃんに移っていた。

 (人間の赤ちゃんなんて見たことないでちゅ……カメザードより先に見付けることが出来れば見ることが出来るでちゅ!)

 そう考えたクッパは部屋から離れると急いで門まで走った。程なくして門に着いたはいいもののここで問題が発生した。

 「でもどうやってその赤ちゃんを探そうでちゅ……歩いて探していたらカメザードが先に見つけてしまうでちゅ……」

 うんうんとうねりながら考えるクッパの目の前に一つのホウキが目に飛び込んできた。そのホウキは教育係のカメックのホウキだと一目見てわかった。そのホウキに近づくとクッパは掴みこれだと考えた。

 「なんでここにあるかは知らないでちゅがこれさえあれば人間の赤ちゃんを見に行けるでちゅ!」

 そう言うとクッパは門をくぐり外に出るとカメックがいつもやるようにホウキにまたがった。でもホウキの持ち主では無いからかホウキはフラフラと浮かんだ。

 「こら!ゆうこと聞くでちゅ!」

 そう言いながらクッパは頑張ってホウキを乗りこなそうと頑張りながら空へと上がり夜の空を飛んでいった。







 それから数時間が経ち空に太陽が登り始めようとした頃、空を1羽のコウノトリが飛んでいた。運んでいる双子の赤ちゃんを届くのを待っている両親の元へ運ぼうと頑張って飛んでいた。
 すると何処からともなく空に黒い雲が現れ次第に雨が降り始めた。雨が降るだけならどうってことはなかったがそこから空がゴロゴロと鳴り始め次の瞬間には雷が鳴り響いた。その音に双子の片割れは怖くなり縮こまるように頭に手を当てて震えていたが、もう片方の片割れが怖いのを我慢して片割れの頭を撫で始めた。それに安堵し始めた片割れだったが次の瞬間悲劇は起こった。雷がコウノトリの翼に直撃したのだ。その痛みにコウノトリは口を開いてしまったその瞬間頭を撫でていた方の包みがくちばしから離れてしまった。咄嗟に片割れは手を掴もうと手を伸ばすが余りにも小さい自分の手では掴むことが出来ずすり抜けるように赤ちゃんを入れた包みは真っ逆さまに落ちていってしまった。そしてコウノトリもそこから離れるように風に流されながら落ちていってしまった。



 少し時間を遡ることクッパは眠くなりながらも何とか空を飛んでいた。それでも飛び立つ頃よりはだいぶ下の方を飛んでいた。

 「一体何処に居るんでちゅかその人間の赤ちゃんは……こんだけ頑張っているのに見つからないなんて!」

 そう怒りながら飛んでいると遠くの空の上に1羽のコウノトリが見えてきた。

 「あの鳥何かくわえてまちゅね……もしかしてあれが人間の赤ちゃんでちゅか!」

 やっと見えてきたことに喜んでいたクッパだったが空がだんだん黒くなっていくことに気付き見ていた。

 「なんでちゅか雨でも降ってくるんでちゅか」

 すると雨が降り始め次第に強くなりそして雷が鳴り始めた。

 「こ、怖いでちゅ!」

 ここまで凄い嵐のような雨の中を進んだことがなかったクッパは怖くなったがふと上を向いた瞬間それを見た。コウノトリに雷が当たり包みの1つが地面へと落ちていくところをそれに慌てたクッパはホウキを急いで落下場所まで飛ばした。あんなところから落ちたら死んでしまうとクッパは考え夢中で落下場所まで急いだ。そして包みが地面に激突する寸前にクッパは包みを掴んで落下を止めた。

 「ふぅ危なかったでちゅ……」

 その事に安堵するとクッパは雨に当たらないところにホウキを飛ばして地面に降りて包みの中を見た。そこには赤い帽子を被った赤ちゃんが入っていた。

 「おいお前大丈夫でちゅか」
 「あ~」

 そう声をかけると赤ちゃんはそう言って返事をした。軽く身体を見て怪我が無いことを確認してホッと息を着いた。

 「よかったでちゅでもあの鳥何処に行ったんでちゅかね……」

 自分が助けてから少したったが一向にあの時見た鳥は来なかった。その事に不思議に思ったが翼に雷が当たっていたことをと思い出して直ぐには来れないと考えた。どうするべきかと考えていると赤ちゃんがくしゃみをした。

 「何も来てないでちゅからね包んでた布も濡れてるでちゅ……よし一旦僕ちゃんの城に行くでちゅ」

 そう言うとクッパは包みを肩から斜めに前抱きしてホウキに乗った。

 「少しはさっきより暖かいでちゅ。とっととこんなところから離れるでちゅ!」

 そしてまた空へと飛んでいった。
1/43ページ
スキ