書きかけ小説

 夢を見たずっとずっと昔の夢、子供の頃の夢、両親は仕事ばかりで自分を見てくれない。友達なんか居なくてひとりぼっちで遊んで居た頃の夢。
 でもいつの間にか真っ黒い友達が出来てひとりぼっちじゃなくなった。でもその友達の姿はおぼろげでよく見えない。楽しく二人で笑ってる。

 「次はどんなイタズラをしようか」
 「……ならこんなのはどうだ……」

 小さい自分が次のイタズラを考えてると真っ黒い友達は小さい自分の耳にひそひそと耳打ちする。そうすると一気に嬉しそうな顔になる小さい自分。

 「それいいな!!じゃあ早く仕掛けに行こう!!」
 「……ああ……」

 善は急げと言うように嬉しそうに向かう小さい自分の背中を追うように真っ黒い友達は後を追った。
 そしてそこで目が覚めた。上半身を起こして周りを見渡せばそこはいつもと変わらない自分の部屋、それに少し安堵しながらさっき見た夢の事を考えた。
 夢の内容はすでにおぼろげでほとんど覚えてないがそれでも何故か大切な事を忘れているんじゃないかという気持になった。

 「……な、なんだぞい……なんでわし……な、泣いてるぞい……」

 次から次に流れてくる雫を止めることが出来ず少しの間泣き続けた。ようやく止まった頃にはだいぶ気持は落ち着いてきた。

 「陛下~朝でゲスよ~とっとと起きるでゲスよ~!」

 言いながら扉を叩く音が聞こえてきた。急いで涙をぬぐうとベットから飛び出し着替えだした。こんな顔を見られたらからかわれると思ったデデデは急いでパジャマからいつもの服に着替えるとベット脇に置いていたハンマーを片手に持つと部屋から出た。

 「今日こそカービィを倒してやるぞい」
 「それいつも言ってるでゲショがそろそろ諦めたらどうでゲス?」
 「無理ぞい魔獣は買えなくなったがこの手で絶対にあいつをぎゃふんと言わせるぞい!」
 「も~またやられて陛下がぎゃふんと言わされても私は知らないでゲスよ」
 「デュハハハハハ今日はいつもと違うぞい」
 「それいつも言ってるでゲス」

 いつもと変わらないように振る舞いながらデデデは話をふった。そんな他愛ない話をしながら二人で玉座の間に向かってる背後で伸びる2つの影のうち1つが揺らめいた。正確にはデデデの影が不自然に揺れていたが、その事に二人は気付いていなかった───





 「なぬ?魔獣がこの星に向かってるのかぞい?」
 「それはほんとでゲショなメタナイト卿!」

 玉座の間につき玉座に座ると何処からともなくメタナイト卿が現れた。それに驚いた二人だったがそんなことなどお構いなしにメタナイト卿は話だした。それが魔獣関係だったことに驚いた二人は聞き返していた。

 「ホーリーナイトメア社がカービィによって無くなった後残った魔獣を銀河戦士団が討伐していた所とある魔獣の情報を手に入れました。それがあの最強魔獣と同等あるいはそれ以上の強さを持った魔獣がいる情報を掴んだとの事……」

 「(ナイトメアを倒したのはカービィでゲスがホーリーナイトメア社が無くなったのは陛下が持ってきていた爆弾を使ったからであって……)て!あの最強魔獣より強いでゲス!?!?」
 「それはほんとかぞい!!」
 「情報だけなので確証はなくほんとかどうかは分かりません」
 「それで何故ここに来ると言うのかぞい」
 「そうでゲスよ確証無いなら言わなくてもいいでゲショに」

 それもその筈ただの情報だけなら黙っていればいいこんなことを言えば、デデデは興味を持ってその魔獣を探しに行く間違いなく行くそれでも言ってくるってことは何かしら確証があるのかとエスカルゴンは考えた。そしてその読みは当たっていた。

 「魔獣は星の戦士や星を破壊するために存在します。ナイトメアが消える際に魔獣の行動理由を星の戦士だけにすることもあるいは可能であったならなにがなんでもカービィを狙ってくる筈憶測で話していますがもしそうなった場合この星はひとたまりもありません」

 「確かにそうでゲスな……」

 そんなことになれば本当にこの星は一溜りもない。なのに隣にいるバカ事デデデ陛下はそんなの関係ないとも言うように笑いだした。

 「デェハハハハハそいつを使えばカービィなんか一捻りだぞい!」
 「陛下間違いなく陛下も一捻りでゲスよ!!」
 「そんなの分からんぞい」
 「いえ確実に一捻りでゲスよ!!」
 「なにおう家臣がたてつくぞい!!」
 「家臣だからこそ言ってるでゲスよ!!」
 「むむっ……」
 「兎に角です」

 流石に話が進まないと思いメタナイト卿は話を遮った。遮られたことによりまた二人がメタナイト卿を向いたのでまた話を続けた。

 「当分の間は城からなるべく出ないでください。そしてもし城が襲われた際は迅速に逃げていただきたい。いいですね」
 「命には変えられないでゲスからね……分かったでゲスよ」

 少し考えるようにしていたがすぐにエスカルゴンは承諾したがやはりというかデデデは渋っていた。

 「むむっ……」
 「……」
 「わ、分かったぞい!城にいるぞい……」
 「なら私はこれで失礼させていただきます。失礼しました陛下」

 メタナイト卿からの無言の圧力に耐えきれず渋々返事をした。それを聞いたメタナイト卿はそう言うと何事も無かったかのように扉の方に振り返って部屋から出ていった。

 「……で、陛下ほんとに分かってるでゲスよね?」
 「ふんっぞい」
 (あ、これだめだわ聞いてないでゲスもうこのオヤジは……)

 その態度に心の中で悪態をつくがそれでも何かあった時は自分が何とかしなければとエスカルゴンは考えた。







 玉座の間を出たメタナイト卿に扉の前で待機していたソードナイトとブレイドナイトが駆け寄ってきた。

 「卿どうでしたか陛下達の様子は」

 ソードナイトの問いにメタナイト卿は少し間を空けてから話だした。

 「閣下の方は分かってもらえたがやはり……」
 「陛下は案の定聞く耳を持ちませんでしたか」

 ブレイドナイトの言葉に頷きながら肯定した。

 「返事をはしていたが聞いてるようには思えない当分の間はパトロールの強化と陛下を見張るのが妥当だな」
 「それがよいかとまた何をしでかすか分かりませんからね」
 「陛下は確実に魔獣を探しに行きますからね」
 「そうだな……城の者にも警備の強化を伝えてくる二人は村の方のパトロールを頼むが、村の者には魔獣の事を気付かれないよう頼むパニックになっても困るからな」
 「「はっ!」」

 三人はふた手に分かれると歩きだした。メタナイト卿は考えながら歩いていたそれはカービィと姉弟達の事だった。

 (彼らには伝えといた方が言いかもしれないが今回はいつもと違うもし彼らに何かあれはそれこそ……)

 考えに考えてもう少しだけ後にするかと考えたメタナイト卿は城にいるワドルドゥ隊長に説明するために歩を進めた。それが吉とでるか凶とでるかこの時のメタナイト卿には分からなかった。









 それから数日たったある夜、空から一筋のナニカがふってきた。それが森の方に落ちるとその衝撃で大地は揺れ木々が揺れた。眠っていた鳥達や動物達は驚いたり危険を察知してその場から逃げ出した。
 クレーターが出来たその場所には得たいの知れないナニカがいた。そのナニカは、少しすると動きだしクレーターから這い出てきた。そして真っ直ぐ進んでいった。まるで自分がやることは1つだと言うように目的地は分かってるかのような足取りで歩きだした───

















 戦えるものはすでに全員満身創痍メタナイト卿でさえギャラクシアで体を支えてるぐらいだ。ソードナイトとブレイドナイトは体を起き上がらせることさえ出来ない。ナックルジョーとシリカは、何とか立ってるが立っているだけで精一杯だ。カービィはソードを何とか構えてるぐらいで動けないでいた。

 「ど、どうしよう姉ちゃんこのままじゃみんなが!?」
 「ど、どうすればどうすればみんなを助けられるの……!」

 離れた場所からその戦いを見ていた姉弟の顔は絶望に染まっていた。どうすることも出来ない自分達ただ見ていることしか出来ない自分達に何か出来ないかとブンは聞くが自分達じゃ何も出来ないとフームは分かっていた。それでも何かないかと考えるのをやめなかった。

 「ど、どうするんでゲスか!このままじゃカービィもやられてこの星はおしまいでゲスよ!?!?」

 慌てるエスカルゴンにフームは考えていた時、魔獣が再び拳を振り上げた。

 「っ!カービィ逃げて!?!?」

 フームの叫びに顔を上げたカービィに迫る拳、もう動くこともままならないカービィにはその攻撃を避けることなど出来なかった。それでも魔獣から目をそらしてはいけないと思ったカービィは睨み付けた。その時、横から何かが出てきた。

 「これ以上勝手は許さないぞい!!」

 その言葉と同時にその拳を横からハンマーで攻撃したのはデデデだった。だがそのお陰で拳の軌道がずれてカービィには当たらずにすんだ。それでもその攻撃で傷1つ付けることは出来なかった。

 「か、カービィを倒すのはわしぞい!!邪魔するなぞい!!」
 「へ、陛下無茶でゲス!?!?逃げるでゲスよ!!」
 「無茶だ!離れろ!!」

 慌ててエスカルゴンがデデデに逃げるようにナックルジョーが離れるように叫ぶがデデデが聞くわけもなくハンマーで何度も何度も叩く。
 それでもその魔獣には傷1つ付けることが出来ない。挙げ句の果てには右腕で払い除けられカービィの前に転がった。デデデはすぐに立ち上がると駆け出し攻撃を仕掛けたが今度は左手で真正面から殴られた。
 勢いよく飛び後ろに居たカービィを巻き込んでぶっ飛んだ。二人はそこから転がり少し離れた所に前のめりに倒れた。

 「「カービィ!!」」
 「陛下!!」

 カービィは何とか体を起こすがすぐに尻餅をついてしまった。デデデは上半身を起こし立ち上がろうとしたがそもそも戦闘等普段から運動や体を動かす事をしないデデデが勝てるわけもなく、ここ最近はカービィに向かってハンマーを振るってるがそれだけだ。
 それでも何とか立ち上がろうと上を向いたら目の前に迫る拳、これでは逃げられない。

 「二人とも逃げて!?!?」
 「カービィ!!」
 「へ、陛下ーー!!」

 デデデとカービィに向かってその拳が振るわれる。動けないカービィは守ることもかばうことも逃げることも出来ない。デデデは目の前に迫る拳をただ見てることしか出来ないでいた。二人に拳があたるその時、デデデの影が異様に膨らみそこから何かが飛び出して剣で攻撃を防いだ。

 「な、なんぞい……」
 「ぽっぽょ……」

 デデデの影から飛び出した者の姿はまさに異様だった。闇や暗黒をまとったようなその姿に誰も声が出なかった。
 魔獣と膠着状態だった、デデデの影から飛び出した者は剣で押し返すと体当たりをその巨大な魔獣の胴体に繰り出した。全く動かなかった魔獣は軽くだが吹っ飛び仰向けに倒れた。その光景にまたもや皆言葉を失った。カービィとデデデは何とか立ち上がりながらその何者かから目を離さなかった。

 「な、なにデデデの影から出て来たけど何者?暗闇それとも暗黒のようだわ」
 「ていうかあいつ人か?それとも魔獣?まさか宇宙人!?」
 「あるいは物質かもしれないでゲスよ!」

 フームやブンそれにエスカルゴンはそれぞれ思ったことを口にしていた。そしてそれを聞きながらデデデは目の前にいる者を見て何処か懐かしいと感じていた。

 (な、なんぞい初めて見る筈なのになんなんだぞいなんでわしは、こいつを知ってると思うんだぞいそれにこいつ……この間夢に出てきた奴に……似ている……ような……)

 数日に見たあの夢ではおぼろげでよく見えなかったがそれでも何故かその時に見た奴と何故か思った。
 魔獣を吹っ飛ばした何者かは振り返るとデデデの前に降りてきた。何をするでもなくただジッとデデデを見ていた。

 (こ、こいつの名前を知ってる筈……な、なんだったかぞい)

 デデデは思い出そうと必死にない頭で考えた。巨大な魔獣はその大きさゆえにすぐには起き上がれそうにはなかったがそれでも時間の問題、目の前にいる相手の名前を何故か言わなければとデデデはそう思った。

 (あいつらが言っていた言葉に、な、なにか……人は絶対に違う……魔獣はなんか違うぞい……)

 ああでもないこうでもないと唸るデデデ、それを見ている何者かその背後で今にも起き上がろうとしている巨大な魔獣、急いでいるがそれでも何かピンとこない。

 (むむっ……宇宙人は近いと思うが違う……)

 「あいつが立ち上がりそうよ!」
 「あの真っ黒い奴敵なのかよ味方なのかよどっちなんだよ!」
 「ど、どっちでもいいでゲスから!!へ、陛下を助けてでゲス!!」

 ブンの真っ黒いという言葉に何か閃きかけたデデデはそれで考えだした。

 (…真っ黒い……そう言えばさっきフームが暗黒って言ってたぞい……暗黒……暗黒……そう言えばエスカルゴンが物質って……んん!?)

 その言葉に更に何か閃きかけ目をつぶって考えた。

 (…暗黒……物質……暗黒物質……そ、それだけじゃ何か駄目ぞい……)

 最後の人押しが思い付かず唸っていると、完全に巨大な魔獣は起き上がった。

 「お、起き上がったわ!」
 「どうすんだよ!?」
 「逃げて陛下ー!?」

 デデデはもう一度目の前にいる奴を見た。暗黒物質は多分合っている。だがそれだけじゃ駄目だと思い更に知恵熱が出るであろうと言う具合に頭を使って考えた。

 (…暗黒物質……暗黒物質……た、確か他に読み方が……え、えっと……だ、だー……だーく…………ま、ま……たー……!!)

 その瞬間まるで雷にでも撃たれたかのように頭の中のもやもやがスッと晴れた。そして目の前にいる相手を見据えて叫ぶように告げた。

 「お、お前の名前はだ、ダークマターぞい!!」

 デデデはそれはビシッと音がしそうな程に何者かに向かって指を指した。それを見ていた何者かは不意にふっと笑った。その後ろでは右腕を振り上げ巨大な魔獣が拳をこちらに振り下ろした所だった。

 「……正解だ……」

 そう言うと振り向き様に剣で防ぐと今度は先程よりも強く剣を振り抜いた。巨大な魔獣はまたバランスを崩したが今度は倒れなかった。

 「……まさか思い出すのにここまでかかるとは思ってなかった……」
 「な、なんのことぞい」
 「……お前……名前しか思い出してないだろ……昔のこと1つも思い出さないのか……」

 首だけ振り向きながらダークマターはそう言ってきた。なんのことかといまいちピンとこないデデデは昔と言われてなんのことかと考えた。

 「む、昔のこと……ぞい……むかし……っ!!」

 それを言われ昔の事を目の前のダークマターの事を思い出そうとした途端頭に激痛が走った。普段全く使わない頭を使って考えたことによりオーバーヒートを起こし更にそこに昔の事を思い出そうとして突然鈍器のような物に殴られるような痛みが走った。それが功を奏しのか昔の事を思い出した。だがそれは激しい痛みを伴い濁流のごとく押し寄せてきた。

 「うぅううっ!!!あ、頭がわ、割れるように痛いぞい!!!」
 「へ、陛下!!だ、大丈夫でゲスか!!おいあんた!!陛下になにしたんでゲスか!!」
 「……我ではないこいつが全部思い出しただけだ……」
 「思い出したって何を……きゃ!!」

 それを遮るように立ち直った巨大な魔獣は走りながら拳を振り上げた。

 「……多少離すかこいつに攻撃されると困るからな……」

 そう言うやいなやさっきよりも威力が上がった体当たりを胴体に叩き込むとダークマターは巨大な魔獣と一緒に少し離れた位置まで移動した。

 「だ、ダークマターって……!ま、まさか!あの伝説のダークマター族か!」
 「まさか!あれはおとぎ話に近いものだぞ」

 ダークマターという名前で、ナックルジョーはあの伝説のダークマター族の事を思い出した。だがシリカはそれは否定するようにあれはおとぎ話だと言った。

 「で、でもあいつダークマターって…ああもう一体どうなってんだ!」

 何がなんだか分からなくなった、ナックルジョーは手で頭をかきむしった。

 「そのダークマター族ってなんなの、あいつと何か関係あるの?」
 「なんなんだよそれ」
 「へ、陛下ーー!!大丈夫でゲスか!!」

 ダークマター族を知らないフームとブンは質問していた。エスカルゴンはそんなことより陛下と言わんばかりにデデデのもとに急いだ。
 いまだに頭を抱えて唸っているデデデが心配で、カービィはデデデの前に移動してその顔を覗き込んでいた。

 「ダークマター族っていうのはなんて説明すれば───」
 「私が代わりに説明しよう」
 「「メタナイト卿!!」」

 なんて説明しようか考えてるとさっきよりかは動けるようになった、メタナイト卿が居た。その後ろにはソード、ブレイドがいたが、二人は動くだけで精一杯という感じだった。

 「メタナイト卿それでダークマター族ってのは一体なんなの?」
 「その昔、星ぼしを征服しようとしたもの達が居た。それがダークマター族、そのもの達は他人に取り付き意のままに操ることができる種族だ」
 「そんな……」
 「嘘だろ……」

 姉弟は信じられないとでも言うように驚きの声をあげた。そんなものがデデデの影の中に居たのかとも驚いた。

 「だがダークマター族はシリカが言ったようにおとぎ話になっているようにあまりにも昔の事で本当に存在していのかさえ分からなかったんだ……でもまさか本当にこの目で見ることになろうとは……」

 最後にそう言いながら後ろを振り返った。そこには剣で、応戦しながら巨大な魔獣の拳をすべて躱してるダークマターがいた。

 「すごいあいつの攻撃全て躱してあるわ」
 「マジですげぇ……」

 その姿に驚愕しながらダークマターを見る姉弟にその周りにいるものは小さく頷いた。

 「ううっ……」
 「へ、陛下!?私が分かりますかでゲス!?」

 頭の痛みが引いたのか先程より唸らなくなったデデデにエスカルゴンは聞いた。痛みに目を瞑っていたデデデはゆっくりと目を開けてエスカルゴンの顔を見た。

 「……え、エス……カルゴン……」
 「そ、そうでゲス」
 「そ、それに…カー……ビィ…ぞい」
 「ぽよ!」

 足元にいたカービィの方を向きながら名前を言うと、名前を呼ばれて元気一杯返事をするカービィ。その後デデデは二人を見た。

 「……お、思い出したぞい」
 「な、なにをでゲス?」
 「……昔の事を全て……思い出したぞい」

 最後の言葉をしっかり言うように頭を押さえていた手を、離した。その事にエスカルゴンとカービィは頭を軽く傾けた。

 「ダークマターは何処ぞい」
 「あっち戦ってるでゲスで、でもあのままあいつがあの魔獣をケチョンケチョンのギッタギタのボッコボコにしちゃうんでゲショが」
 「いやそれは無理です閣下」
 「ゲス?」

 いつの間にかエスカルゴンの後ろにはメタナイト卿が立っていた。その事に軽く驚きながらも聞き返した。

 「な、なんでゲスあいつ滅茶苦茶強いじゃないんでゲスか!」

 「我々より確かに遥かに強いですが彼ひとりだけではトドメとはいきません。現に攻撃は確かに通っているようですが、躱しながら攻撃しているのでまだまだ魔獣の方が体力があります何か他にも方法を考えなければ……」

 「その事なら1つだけあるぞい」

 そう言ったのは以外にもデデデだった。
 だがさっきまでの戦いを見ていたみんなはそんな方法あるのかと疑問に思いながらデデデを見た。

 「その目信用してないのかぞい」
 「お言葉ですが先程の陛下の攻撃は全く通っていませんでしたそれなのに何か方法があるのですか?」

 流石はメタナイト卿この中で聞くことが出来なかった事を簡単に聞いて見せた。それを聞いたデデデは頭をかきながら答えた。

 「さっき思い出したんだぞいその方法ならあの魔獣をどうにか出来るぞいただ、それにはカービィお前も一緒に戦うぞい今度はワープスターに乗りながらぞい。そうすればさっきよりは攻撃を避けられる筈ぞい」

 「む、無茶よ全然歯がたたなかったのよこれ以上やったらカービィ死んじゃうわよ!」
 「それでもやるぞい……カービィ貴様……こんな所で戦わないで見てるだけなんて事出来るのかぞい?」

 答えは知っているのにあえて聞いたデデデの言葉を聞いてカービィは星の戦士のような目で真っ直ぐ見た。その目を見たデデデは軽く笑い。フームは溜め息ついたこれは言っても駄目だと言う事を分かってしまった。

 「無茶だけはしないで頂戴お願いカービィ」
 「ぽよ!」
 「もう……それでデデデはどうするのよ」
 「そう急かすなぞいメタナイト貴様はここに残って見てるぞい」

 そう本人を見ながら言うとそんな事は聞きませんという目をしていた。

 「あまり動くことは出来ませんが攻撃ならまだ出来ます」

 こちらはまだ自分は戦えるという目を向けてデデデを見た。周りはメタナイト卿がデデデにこんな目を向けるなんてと驚いた。向けられた本人は今度は軽く笑った。

 「ガハハッそうかぞい、なら気を付けて攻撃するぞい戦えないものは下がってるぞい」
 「ソード、ブレイドお前達は閣下達の事を頼む」
 「「はっ!」」

 二人は明らかにこの中の誰よりも凄いボロボロだった。そしてもう二人もボロボロだった。

 「ナックルジョー、シリカお前達もな」
 「ちぇっもう少し戦ってたかったのによ」
 「すまないメタナイト」
 
 何とか立てることは出来ているがそれだけだ二人もここに居れば三人に攻撃がいくことはまずない。返事を聞いたメタナイト卿は頷くとデデデを見た。

 「それで陛下は一体何をするおつもりなんですか……」
 「ふんっ離れた所で見てればいいぞい、フーム、ワープスターを呼ぶぞい」
 「わかったわ……来て!ワープスター!」

 『ワープスター』

 空に向かってそう高らかに言えばカブーの谷に居るカブーがそう言い口を開くと中から1つ星が飛び出しカービィの元へと向かった。デデデはフームがワープスターを呼ぶ所を見を終わると巨大な魔獣に向かって歩きだした。

 「へ、陛下大丈夫なんでゲショな!!」

 そう後ろから声をかけるエスカルゴンは心配と不安が入り交じった声で聞くとデデデは歩くのをピタッと止め振り返るとニカッと笑いいつもなら絶対にやらないような笑顔を向けた。

 「平気ぞいエスカルゴンまあ久しぶりにやるから上手く行くかわからんがまあなんとかなるぞい」

 「も~そこは不安を払うところなのに不安にさせてどうするでゲスよまあ陛下らしいって言ったら陛下らしいでゲショが……」

 呆れたエスカルゴンが溜め息をつくがその顔はさっきよりかはいくぶん不安は晴れていた。

 「陛下!!とっととそんな魔獣やっつけていつも通りカービィを一捻りしようでゲスよ!!」

 「わかったぞいデェハハハハハ!!」

 そう返事をすればデデデは前を向いて歩きだした。

 「どうせカービィに一捻りされるのが落ちなのにね」
 「そうだよな姉ちゃん」
 「いいんでゲスよ今はああ言っとけばいいんでゲス」

 デデデとエスカルゴンの会話を聞いたフームとブンの顔からも不安は薄れていた。それでもまだ状況は何も変わってないがすぐに何かが変わると三人は思った。すると空から一筋の星が流れてきた。

 「カービィ気をつけてね」
 「頼んだぞカービィ!」
 「こんなこと言うのも何ですが頼むでゲスよ」
 「ぽよ!」

 三人からの応援をもらい元気に返事をすればカービィはワープスターに飛び乗り巨大な魔獣に向かっていった。それを見ていたナックルジョーがポツリと呟いた。

 「で、結局あの親父は何をしようとしてるんだろうな」

 そのぼやくようなその言葉にここに居る全員は前を歩いていくデデデを見た。









 (ああは言ったものの……やはりアレが出来るか分からんが……まあ出たとこ勝負ぞい)

 巨大な魔獣からある程度は離れた所でデデデは立ち止まり巨大な魔獣と戦ってるダークマターを見た。傷を負っている所は無さそうだがそれでもやはり巨大な魔獣を倒すにはまだいたらないのか巨大な魔獣は拳をダークマターに当てようと攻撃するがそれ全て躱されていた。

 「ダークマター!来てくれぞい!」
 「……我が離れればお前に攻撃が行くぞ……」
 「そうはならんぞい」
 「……何故だ……?」
 「星が来たからぞい」

 その言葉に疑問を持つがそれはすぐにその答えがわかった。カービィがワープスターに乗ってやって来たのだ。まるで交代と言うように巨大な魔獣の周りを回り始めた。

 「カービィ少しの間そいつを撹乱するぞい!」
 「ぽょい!」

 それを聞くと巨大な魔獣の回りをさっきよりも縦横無尽に回り始めた。巨大な魔獣は星の戦士が目の前に現れたことにより目標をカービィに変えて攻撃を仕掛け始めた。少し離れたところに仮面を着けた者がいた。その様子を見ていたダークマターは巨大な魔獣から離れてデデデの前に降りてきた。

 「……デデデまさかお前アレをやるつもりでは……」
 「おうそのつもりぞい」
 「……だがアレをやればまず間違いなく仲間達が離れると思うが……」
 「お前が心配してくれるのかぞい平気ぞいそんときはそんときぞい」
 「……ならいいが知らないからな……」

 「ふんっわしは色々やって来たぞい今さらあいつらが離れようが問題ないぞい……エスカルゴンは分からんが……やらなきゃあいつらが危ない、いいからとっととやるぞい」

 デデデの目は本気だったその目を見た、ダークマターは溜め息を1つこぼすとデデデの背後に回った。

 「……いくぞ……」
 「こいぞい!」

 ダークマターはデデデの返事を聞くと自分の体を影にしてデデデを覆った。その様子を離れた所から見ていたエスカルゴン達は驚愕の声を出した。メタナイト卿は仮面を着けていたがその奥で驚いていた。

 「ぽよ!」

 飛びながらその様子を見ていたカービィは驚いたがすぐ目の前に巨大な魔獣の拳が飛んできて慌て躱した。こっちに集中しないとと思いながらカービィは目の前の事に集中した。
 デデデを覆っていた影はまるで溶け込むように溶けるとそこに現れたのはいつものデデデだった。だが、デデデはハンマーを右手から左手で持つと右手に剣を出した。

 「「さっさとあいつを倒す(ぞい)」」

 言い終わると駆け出した。いつものデデデなら走ってもそこまでの速さはない。でも今のデデデにはダークマターが入ったことによりはやさが何時もより数段はやい。その勢いのまま右足で踏み込み跳び上がった。そしてそのまま巨大な魔獣を右手の剣で斬ると直ぐ様左手のハンマーを構えた。

 「「ぶっ飛べ(ぞい)!」」

 巨大な魔獣を勢いよく殴り飛ばした。魔獣は勢いよくぶっ飛び盛大に倒れた。
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