光と闇

ここはとある城。
 今この城では戦いが起こっていた。
 一人はこの城に住む王、世界を次元を手に入れようとし沢山の兵を束ねる王。
 もう一人は旅人のような格好をしていて世界を守ろうとしていた。
 だが劣勢なのはその旅人の方だった。

「貴様もう諦めたらどうだ。貴様では我に勝てるなど無理な事だ」

 玉座に座りながら不適に笑っている。
 そこにはこれまで旅人が攻撃して付けた傷など一切無かったと言うよりも当てたとしても傷は一切つかない。

「そんな……ことはない……諦めなければ必ず勝機はある」

 ふらつきながらもなお立ち上がる旅人の目は諦めの色を見せていなかった……。

「それこそ無駄なことだ。貴様はすでにほとんど魔力を使い果たしている。どこにそんな勝機がある」

 なおも不適に笑っていたどこにそんな勝機があると言うのかと言うように……

「確かにな私はほとんどの魔力を使い果たしている。だがそれはお前に勝つための事だ!」
「なに?」

 その旅人はそう言うと両手を前に出しえんしょうを唱える。

「光の名の下、邪なる魂を封印せよ!」

 そう旅人が言うと突然王は胸を抑え苦しみだした。

「一体我に何をした……!」

「この魔法はあまり使ってはならない魔法でな唱えるのに時間とたくさんの魔力がいる。食らった者の魂だけを封印する魔法だ」
「我を封印するのか。そんな物すぐに解いて」

「無駄だ。これは内側からは解けない魔法だ。つまりお前は永遠に封印される」

 だが突然王は笑いだした。

「何が可笑しい」
「……ならば待つ事にしよう……この封印を解き我を復活させる日を……」
「そんな日来るわけ」
「いや来る。いつの日にか。その時こそ我が全ての世界全ての次元を支配する時……その時まで待っていろ……ニンテンドー……くっ」

 そう言い終わると王の体から魂が飛び出て王はその場で倒れ伏しその魂は現れた魔方陣の中に吸い込まれる……そしてその場は静寂に包まれた……

「ならばそうならないようにするまでだ」

 そう言うとニンテンドーは王の邪悪な魂が抜けた体に近づき片足を地面に付けしゃがむと手をかざした。

「やはり、この魔法でも半分の魂を封印するだけで精一杯だったか……だが奴の意思は感じられないこれなら……」

 そして立ち上がり両手をかざす。

「光の名の下、邪なる魂を光に変え新たな魂をその身に与えよ」

 続けてまたえんしょうを唱える。

「光の名の下、この者を転生させよ」

 すると王の体は光に包まれそして消えた。

「お前の元の体は残った魂は浄化し与え転生させた」

 それはここには居ない王にしゃべるかのように話す。

「絶対にこの世界この次元は命に変えても渡さない……暗黒の王……ダークネス……」

 そう言い残すとニンテンドーは去っていった。
 そしてこの城には誰も居なくなった……だかそこにはまだ一人だけ残っていた……。

「いつの日か……ダークネス様を探しだし封印を解きます……私の命に変えても……」

 そう言うとその影のような存在は影に溶け消える……この出来事の後ニンテンドーはあらゆる本、歴史書、文献から暗黒の王の存在を抹消しマスターハンドでさえ暗黒の王の存在はあまり詳しくは知らずそして時は流れ暗黒の王の存在はおとぎ話とされた頃遂に暗黒の王の封印が破られる時が来たのであった--
6/6ページ
スキ