英雄の記憶

 あれから何日たっただろうか。
 兄さんが家から飛び出してからとルイージは、そんなことを考えながら考えては、落ち込み溜め息を、はきまた考えては、落ち込みながら洗濯物を、干していた。
 あの日マリオと大喧嘩をしてしまったルイージはあの日からずっと落ち込んでいた。
 あんなことを言わなければ兄さんは家を飛び出すことはなかったんだともう何度もその事を考えては溜め息をはいていた。
 もう何度目かもわからない溜め息を、はいた時どこからか羽を羽ばたかせる音が聞こえてきた。
 顔をあげるとそこにはパレッタが、丁度地面に降りるとこだった。

「ルイージさん郵便です」

 パレッタは地面に降りると歩きながらごそごそと鞄の中を探し手紙を取り出しルイージに手渡した。
 いつもありがとパレッタと、ルイージは微笑みながら受け取った。

「いえいえこれが仕事なのでそういえばマリオさんはどうしてます?また冒険に行ってます?」

 手紙を取りに来るのは決まってルイージ、だからマリオが家に居てもあまり会えないが、たまに声をかけてくれる時もあるそれはそれで、嬉しいから今回は聞いてみたのだ。

「う、うんまた一人で行っちゃったよ」

「そうですか…たまには冒険に連れてってもらえるといいですね」

「…そうだね」

 いつもなら楽しい会話でも、今回は自分の気持ちが、沈んでるせいで、楽しくない……パレッタには、ばれないように笑顔で、接するが、それは作り笑い心からは、笑えなかった。

「じゃあまだ仕事があるので行きますね」
「うんもう手紙を落とさないようにね」
「そ、それは言わないでくださいよ」

 少し茶化すと苦笑いしながら羽を羽ばたかせ飛んでいった。
 手を振りながらパレッタを見ていたが見えなくなるとルイージはまたふいた。

「(兄さん……帰ってこないのかな……)」

 少し落ち込んでいたが、ふと手紙を思い出して誰から来たのか名前を見た。

「……ピーチ姫から……も、もしかして」

 その送り主がピーチ姫だったことにあわてて中の手紙を読んだ。

「……マリオとルイージへ今日お城でパーティーを開こうと思うのよかったら是非来てねピーチより……不味い……」

 今、兄さんは居ない、行かないと、不思議がられるし、兄さんが居なくなったことを言わなければと、思っていたがまさか急に、手紙が来るとは予想はしていなかっただけに大きいそれに……こうゆうときは必ずあいつが来る。
 だから行かないとそれに、丁度説明出来、いやいやどうしてそうなったのか怒りながら、聞いてくるどうすればと、頭を抱える考えていたが今は、とにかくパーティーに、行かなければと、洗濯物を、急いでとりこみたたんでしまうと、急いでお城に向かった。





 お城に、着き中を見ながら歩いた。
 パーティーと言う割には、キノピオは、居るが、他に人は、いないみたいだなと、考えながら、歩いていたら階段の下にピーチ姫が居た。声を、かけようと思ったが、いざ会うと、どう説明すればいいか迷った。
 兄さんが帰ってこないことだけを、言うかあるいは、何故そうなったのかも説明しなければ、それよりもどうやって話しかけようかと迷っていると、こちらに気づいたピーチ姫が声をかけてきた。

「ルイージ来てくれたのね…あれ?マリオはどうしたの?」

 これはこれで、助かったのだがやはり兄さんが居ないと聞かれるよねと内心思いながらなんとか今は誤魔かそうと考えた。

「う、うんそれについてはあとで説明したいんだけどそれよりも何でパーティーなのにあまり人が居ないの?」

 パーティーをやるならもう少し人が居るはずなのにここにはキノピオ以外自分とピーチ姫しか居ないこれは、聞いた方が、早いと思ったルイージは、率直に聞いてみた。
 ピーチ姫は微笑みながら話した。

「パーティーって言ってもお茶会みたいなものよテラスでお話ししたり料理やお菓子を食べようかなって」

 ルイージそれ普通にお茶会って書けばよかったんじゃまあ料理が出るならわからないけどと内心思いながらそうなんだといい他に誰を呼んだの?と聞いてみた。

「ワリオを呼んでみたのよあまりここには来ないから」

 そりゃそうだと心の中で頷いた。
 お宝とにんにく以外に、興味をしめさないワリオあとは料理くらいかなと思いこれは料理が多くなるよねそれじゃあパーティーって言っても間違いないそう思ってると聞いたことのある笑い声が聞こえてきた。

「ガハッハッハッ俺様の料理はどこにあるんだ」

 そんなことを言いながら入ってきたのは、自称マリオのライバルのワリオ。
 本当に呼んでもよかったのか話が弾むのかと、思うがまあ大丈夫だろうと自分を納得させた。

「こっちよ着いてきて」

 ピーチ姫が階段を上ると、ルイージとワリオはそれに着いて行った。





 キノコ城の外にある大きな木の上に枝と葉に隠れている人影が居たが、誰もその人影には気付かなかった────





 テラスに着くとそこには、円形型のテーブルに、白いテーブルクロスと、様々な料理が、並べられていた。
 私も手伝ったのよと、ピーチ姫は、微笑みワリオは、料理にくぎ付けまだかまだかと言ってる。
 そういえばこのところ兄さんの事を考えて食欲がなくてあまり食べてなかったなと思い出した。
 ここは頑張って食べないと不思議がられるよねと内心そう思いながらテーブルの上にのった料理を見ていた。

「ではお話ししながら食べましょ」
「そうだな食べながらな」
「口の中に入れながら喋らないでよお行儀悪いからね」

 三人は席に着き料理を食べようと思った時、したらどこからかプロペラの音が聞こえてきた。

「……速くないですか?」
「……確かにいつもより速いわね」

 二人はため息を着きたくなった。でも内心ルイージは助かったとも思っていた……少しは食べたかったけど。

「モグモグそうなのか?」

 そんな気持ちを知らないで勝手に骨付き肉を頬張ってるワリオ。

「ワリオ僕がさっき言ったこともう忘れたの?てかもう食べてるし」

「それが俺様だからな。それよりもいいのかあれ?」

 ワリオがそう言いながら指差した方にはクッパクラウンに乗った大きな亀の大魔王またの名を大魔王クッパ。
 その横には箒に乗ったカメックババが居た。
 ルイージとピーチ姫は立ち上がりテーブルの前に立つとルイージはピーチ姫の前にたった。

「(…今…兄さんは居ない僕が何とかしなきゃ)」

 そうは思うが足は震えていた。
 クッパは勢いよくクッパクラウンから飛び降り、カメックババは隣に降りた。

「ガッハッハッ我輩を招待しないとはどうゆうことだ。まあいいとにかく今日こそピーチ姫を渡してもらおうかマリ──て!奴はどこだ!!」

 マリオが居ないことに気付いたクッパは辺りを探していた。
 カメックババも辺りを見るがそこにマリオは居ない。

「どうやら居ないみたいですじゃ。その代わりとなんですがワリオが居るみたいじゃ」

「そ、それでは戦えないではないか!!」

 口から火を吐く勢いでクッパは怒っていた。
 やっぱりこうなるよねとルイージは思う反面どう説明すればいいか考えてた。

「それはそれでいいではないですじゃ」

「よくはない!我輩は奴と戦うためにいやこれはいいとにかくマリオは何処に居るルイージ!!」

 クッパは勢いよくルイージにつめ寄った。そう言われてもとルイージは戸惑い後ずさった。結局どう説明すればまだ決めかねていた。

「それはその……」
「?どうかしたのルイージ」

 挙動不審なルイージにピーチ姫は不思議に思った。
 ルイージは顔を下に向けなんとか言葉に出して説明した。

「……兄さんと…ケンカして……そしたら…兄さん……家から…飛び出していって…それで……」

 ルイージはその先が言えなく無言になった。

「……帰ってきてないの?」
「……うん……」

 ピーチ姫が恐る恐る聞く。ルイージは少し間を開けて肯定した。

「……直ぐに帰ってくると思ったんだけど何日もたってるのに帰ってこなくて……やっぱり……あの時あんなこと言わなければ……」

「……そう言うことならわかったのだ。だが、ルイージ────貴様はマリオに何と言ったのだ」

 少しは落ち着いたようだがまだ少し怒りながらクッパが聞いてきた。

「それは……!危ない!」

 その先を言おうと顔をあげたときこっちに向かってくる黒い火の玉を見てルイージは咄嗟にピーチ姫を突き飛ばした。

「きゃっ!」

 ピーチ姫がさっきまで居た場所を黒い火の玉が通り過ぎテーブルにあたる。ドガーーーーーーン!!と黒い火の玉は勢いよく爆発し料理ごとテーブルを焦がした。

「なーー!俺様の料理が!こら!!何処のどいつだ!?」

 ワリオは料理をダメにした奴に憤怒した。慌てて周りを見たが敵の姿が見えない。

「!あそこを見て!」

 ピーチ姫は何かを見つけ指を指した。全員がピーチ姫が指を指した方をいっせいに見ると城の上部にあるピーチ姫を象ったステンドグラスの前に誰か居たのだ。

「誰だ貴様!ピーチ姫に攻撃するとはけしからん奴だな!!」

「あなたは何者ですか!?」

 手を拳にして怒るクッパ、ピーチ姫は驚きながらも臆さず何者か聞いた。

「…」

 攻撃してきた者は黒いフェイスに黒い作業着、赤いスカーフに赤い帽子、帽子にはΣと書かれていた。

「……俺の……名は……」

 ゆっくりと小さくだがハッキリとした声。

「……紅蓮の貴公子……ミスターΣだ……」

 その時、ルイージの周りを嫌な風が通り過ぎる。
 だがルイージは、そんなこと気にもとめなかったいや目の前の状況を理解できずただ立ち尽くしていた為に、そんな風が、通り過ぎていたことに気付かなかったのだ。
 ルイージがΣを見た時、ルイージの中には2つの感情が渦巻いた。1つは、みんなと同じ驚きだっただが、もう1つは……どうしようもない……悲しみだった────
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