英雄の記憶
──時々……たまに思い出すと──
──やっぱりまだ後悔する時がある──
──乗り越えたと思ってもまたあんなことになるんじゃないか──
──またどこかに行ってしまうんじゃないか──
──今度こそ本当に会えなくなるんじゃないかと──
──あんなこと言わなければ──
──あんなことにはならなかったから──
その日の夜は雨が降っていた。
嵐に近い雨強い風そのなかを一人の男が走っていた。
脇目も振らずただ一身に走り続けた……
男の目には涙が流れ泣きながら一人走り続けた。
いつも使ってる道とは違う道を走っていたそれが間違いだったと男には知るすべはない。
その道は、普段あまり誰も使わない道、道幅は乗り物等が通れる幅にはなっているが男から見た左側は生い茂る木々が広がる森になり迂闊に入ると迷子になるからだ。
そして右側は崖で下は海だがその崖下は岩場で落ちたらひとたまりもない。
強い雨と風で森はギシギシと揺れ道はぬかるんでいた。
走りながら崖側の方に足を踏み出した瞬間突然道が崩れ男はそのまま真っ逆さまに落ちて下にあった岩に頭をぶつけ頭から血を流しその男は目を閉じた────
それから少し経ち男が走っていた方とは逆から二人組が弱まった雨の中を歩いていたいや正確には一人は浮いていた……
「なぜこんな雨の中を歩かねばならぬ」
「ん~ふっふ♪まあまああのフードのこが言う面白いもの見てみたくない?」
「本当かどうか疑わしいところよ」
一人は影のように黒く赤い宝石をつけたドレスを身につけある王国のお姫様に似た顔つきで昔4人の勇者に1000年の扉に封印され復活したもののマリオとペパマリメンバーに倒されたカゲの女王。
「まあまあそう言わずにここまで来たんだよ?」
もう一人は紫と黄色の帽子と服に胸には黄色のダイヤ型の石そして独特の笑い方赤い勇者ことマリオとその仲間に倒された魅惑の道化師ことディメーン……一部からはたまに変な発言をすることから変態道化師と言われている。
歩いていたが崩れた道の手前で止まった。
「道が崩れておる」
「でも森があるから反対側に行けないことはないねでも……これがあるってことはここが面白いものが見える場所だよね~♪」
「崩れた道が目印と行っておったなだがどこに……」
カゲの女王は辺りを見渡すが面白いものなどないやはり嘘だったのかと思い始めたときディメーンが何かを見つけた。
「ん~ふっふ~見つけちゃった~♪」
崖下に何かあると気付いたのだ。
「なに?」
「あんなところに……ヒゲヒゲくんがいたよ♪」
「ヒゲヒゲくん?」
「ん~ふっふ~♪来ればわかるよ?」
そう言うとディメーンはそのまま崖下えと降りていく。
それに続くようにカゲの女王も降りる。
崖下の岩場についた時カゲの女王は気づいた。
「こやつはなぜここに……!?」
「んっふっふっ~ヒゲヒゲくん見たからもう分かるよね?それより頭を強く打って気絶してるね血も出てる♪」
そう言うと指を鳴らすすると血が止まる。
「ん~ふっふ~♪これでいいね♪」
すると男が目を覚まし頭を押さえながら上体を起こし頭を軽く降ったあとディメーン達の方を向いたが男は二人を見ても驚くようなそぶりすらしないただじっと見ているだけ、その様子にカゲの女王はしびれを切らした。
「貴様いつまで黙っておる」
だがまだ喋ろうとしない疑問に思い始めたとき小さくだが口を開き小さい声で喋りだした。
「……あ、な……た……はだ、れ……お、れは……だ、れ……?」
これには驚いた。こんなことを返されるとは思っても見なかった。
隣のディメーンは笑っていた。
「ん~ふっふ~♪これは完璧に記憶喪失だねもしかしたらそうじゃないかなって見てて思ってたけどまさか本当になってるとはね~♪」
あり得ない何度妾の攻撃を食らいながらも立ち向かってくるあの男が記憶喪失だとあり得るわけないとカゲの女王は思っていたが現に目の前にはあの時とは違うその男が目の前にいた。
「でもこれって~……チャンスじゃない♪」
「どういうことじゃ」
「だって女王様はヒゲヒゲくんを……手下にしたかったんでしょ?」
この言葉を聞いてそう言うことかと微笑んだ。
前に聞いた時は断られそして倒されたがあの時とは違う記憶を無くし自分が誰なのかも分からないそれなればあの時のようにはならない。この者を手にすることが出来る。色々と教えなければならないがそんなものどうでもいい。
この男の強さは自分がよく知っている何故なら倒されたからだ。
カゲの女王はそんなことを思いながら目の前の男を見て、男は二人の会話をただ聞いているだけで内容は分かっていない。
カゲの女王は微笑んだまま男に尋ねた。
「ならば妾と共に来い」
「えっ……?」
男は驚き、驚いた顔をしたまま首を傾げた。
「妾に仕えるのじゃ断る理由など今の貴様にはあるのか?」
男は考えた自分に断る理由があるのかといや何もない前に自分は何をしたのか何をして過ごしたのか何処に住んでたのかも誰と一緒に居たのかも自分はいったい誰で名前はなんなのかも自分には分からない。
ならばいっそのことこの人についていけばいいと男は思い小さく頷いた。
カゲの女王は少し微笑んだ。
だが問題がひとつあったそれは……名だ。
この男の本当の名前だと記憶を呼び覚ましかねない。
そして……奴の仲間が直ぐに気付くそう考えるとどうするかと考えてふとその男の帽子を見て思い付いた。
「そうじゃこれから貴様の名はΣじゃ」
「し、ぐま……」
「ん~ふっふだったらΣの前にミスターてつけるのはどうそれと紅蓮の貴公子ってのも♪」
「いいではないか貴様はミスターΣと名乗るのじゃ」
「ミスターしぐまおれのなまえ……」
何度も何度も小声で呟きながら男はふと気付いた。
「……あなたの……なまえは?」
「妾か?妾の名はカゲの女王」
「カゲの……じょおう……さま……」
自分の心に言い聞かせるように呟いた。
その時ディメーンも名乗っていたが男はあまり聞いていなかった。
カゲの女王はいつまでもここに居るわけにもいかないと考えていた今は誰も居ないが人が来ないとも限らない直ぐにここから立ち去ろうと考えた。
「さていつまでもここに居るわけにもいかんそろそろ戻るとするかの」
「だったら僕の次元魔法で帰ろう♪」
「……最初からそれを使ってここに来ればよかったのではないか」
「気にしない気にしな~い♪」
男はそれを聞いて立ち上がった。
そのせいで立ち眩みをしたが顔を横に軽く振り少し歩いた。
少し血を流してたせいか足取りはおぼつかないがそれでもカゲの女王の横に立つ。
「ん~ふっふ!そうだ♪」
ディメーンはなにか思い付き指をパチン!と鳴らすと男の服装が変わっていた。黒いフェイスに黒い作業着、そして帽子のイニシャルがΣになっていた。
「これは……」
「僕からのプレゼント~♪じゃあそろそろいくよ?」
ディメーンが魔法を使おうとした時────
” ”
男はなにか聞こえたと思い後ろを振り返ったがそこにはなにもなかった。
「どうかした?」
「今……声が……聞こえたような……」
「ん~ふっふ♪それは気のせいだよ♪」
ディメーンの言葉に男は少し考えたが自分も気のせいだと思い前を向いた。
ディメーンはもう一度指をパチン!と鳴らすと三人の姿は消えその場には誰も居なくなった。
男が倒れてた場所の血だけが残っただが、雨がふただび強く降りだしたため残っていた血も洗い流されそこにはなにも残らなかった────
キノコ王国から離れた場所に一軒の家があった。
そこには泣きながら兄の帰りを待つ弟の姿があった。
「……兄さん……ごめんなさい……」
弟は兄と大喧嘩し兄は雨の中家を飛び出して行ってしまった。
弟は直ぐに追いかけたかっただが何故か足は動かずただ立ち尽くすしかなかった。
「……僕はあんなこと言うつもりは無かったんだ……兄さん……帰ってきて……」
雨は途中小降りになったがまた強く降りだし今度は雷が鳴り始めただが普段怖がる弟は雷の音など気にせずただ兄の帰りを待った。
だがいくら待っても帰ってこないそしてその日から兄は帰ってこなかった────
──やっぱりまだ後悔する時がある──
──乗り越えたと思ってもまたあんなことになるんじゃないか──
──またどこかに行ってしまうんじゃないか──
──今度こそ本当に会えなくなるんじゃないかと──
──あんなこと言わなければ──
──あんなことにはならなかったから──
その日の夜は雨が降っていた。
嵐に近い雨強い風そのなかを一人の男が走っていた。
脇目も振らずただ一身に走り続けた……
男の目には涙が流れ泣きながら一人走り続けた。
いつも使ってる道とは違う道を走っていたそれが間違いだったと男には知るすべはない。
その道は、普段あまり誰も使わない道、道幅は乗り物等が通れる幅にはなっているが男から見た左側は生い茂る木々が広がる森になり迂闊に入ると迷子になるからだ。
そして右側は崖で下は海だがその崖下は岩場で落ちたらひとたまりもない。
強い雨と風で森はギシギシと揺れ道はぬかるんでいた。
走りながら崖側の方に足を踏み出した瞬間突然道が崩れ男はそのまま真っ逆さまに落ちて下にあった岩に頭をぶつけ頭から血を流しその男は目を閉じた────
それから少し経ち男が走っていた方とは逆から二人組が弱まった雨の中を歩いていたいや正確には一人は浮いていた……
「なぜこんな雨の中を歩かねばならぬ」
「ん~ふっふ♪まあまああのフードのこが言う面白いもの見てみたくない?」
「本当かどうか疑わしいところよ」
一人は影のように黒く赤い宝石をつけたドレスを身につけある王国のお姫様に似た顔つきで昔4人の勇者に1000年の扉に封印され復活したもののマリオとペパマリメンバーに倒されたカゲの女王。
「まあまあそう言わずにここまで来たんだよ?」
もう一人は紫と黄色の帽子と服に胸には黄色のダイヤ型の石そして独特の笑い方赤い勇者ことマリオとその仲間に倒された魅惑の道化師ことディメーン……一部からはたまに変な発言をすることから変態道化師と言われている。
歩いていたが崩れた道の手前で止まった。
「道が崩れておる」
「でも森があるから反対側に行けないことはないねでも……これがあるってことはここが面白いものが見える場所だよね~♪」
「崩れた道が目印と行っておったなだがどこに……」
カゲの女王は辺りを見渡すが面白いものなどないやはり嘘だったのかと思い始めたときディメーンが何かを見つけた。
「ん~ふっふ~見つけちゃった~♪」
崖下に何かあると気付いたのだ。
「なに?」
「あんなところに……ヒゲヒゲくんがいたよ♪」
「ヒゲヒゲくん?」
「ん~ふっふ~♪来ればわかるよ?」
そう言うとディメーンはそのまま崖下えと降りていく。
それに続くようにカゲの女王も降りる。
崖下の岩場についた時カゲの女王は気づいた。
「こやつはなぜここに……!?」
「んっふっふっ~ヒゲヒゲくん見たからもう分かるよね?それより頭を強く打って気絶してるね血も出てる♪」
そう言うと指を鳴らすすると血が止まる。
「ん~ふっふ~♪これでいいね♪」
すると男が目を覚まし頭を押さえながら上体を起こし頭を軽く降ったあとディメーン達の方を向いたが男は二人を見ても驚くようなそぶりすらしないただじっと見ているだけ、その様子にカゲの女王はしびれを切らした。
「貴様いつまで黙っておる」
だがまだ喋ろうとしない疑問に思い始めたとき小さくだが口を開き小さい声で喋りだした。
「……あ、な……た……はだ、れ……お、れは……だ、れ……?」
これには驚いた。こんなことを返されるとは思っても見なかった。
隣のディメーンは笑っていた。
「ん~ふっふ~♪これは完璧に記憶喪失だねもしかしたらそうじゃないかなって見てて思ってたけどまさか本当になってるとはね~♪」
あり得ない何度妾の攻撃を食らいながらも立ち向かってくるあの男が記憶喪失だとあり得るわけないとカゲの女王は思っていたが現に目の前にはあの時とは違うその男が目の前にいた。
「でもこれって~……チャンスじゃない♪」
「どういうことじゃ」
「だって女王様はヒゲヒゲくんを……手下にしたかったんでしょ?」
この言葉を聞いてそう言うことかと微笑んだ。
前に聞いた時は断られそして倒されたがあの時とは違う記憶を無くし自分が誰なのかも分からないそれなればあの時のようにはならない。この者を手にすることが出来る。色々と教えなければならないがそんなものどうでもいい。
この男の強さは自分がよく知っている何故なら倒されたからだ。
カゲの女王はそんなことを思いながら目の前の男を見て、男は二人の会話をただ聞いているだけで内容は分かっていない。
カゲの女王は微笑んだまま男に尋ねた。
「ならば妾と共に来い」
「えっ……?」
男は驚き、驚いた顔をしたまま首を傾げた。
「妾に仕えるのじゃ断る理由など今の貴様にはあるのか?」
男は考えた自分に断る理由があるのかといや何もない前に自分は何をしたのか何をして過ごしたのか何処に住んでたのかも誰と一緒に居たのかも自分はいったい誰で名前はなんなのかも自分には分からない。
ならばいっそのことこの人についていけばいいと男は思い小さく頷いた。
カゲの女王は少し微笑んだ。
だが問題がひとつあったそれは……名だ。
この男の本当の名前だと記憶を呼び覚ましかねない。
そして……奴の仲間が直ぐに気付くそう考えるとどうするかと考えてふとその男の帽子を見て思い付いた。
「そうじゃこれから貴様の名はΣじゃ」
「し、ぐま……」
「ん~ふっふだったらΣの前にミスターてつけるのはどうそれと紅蓮の貴公子ってのも♪」
「いいではないか貴様はミスターΣと名乗るのじゃ」
「ミスターしぐまおれのなまえ……」
何度も何度も小声で呟きながら男はふと気付いた。
「……あなたの……なまえは?」
「妾か?妾の名はカゲの女王」
「カゲの……じょおう……さま……」
自分の心に言い聞かせるように呟いた。
その時ディメーンも名乗っていたが男はあまり聞いていなかった。
カゲの女王はいつまでもここに居るわけにもいかないと考えていた今は誰も居ないが人が来ないとも限らない直ぐにここから立ち去ろうと考えた。
「さていつまでもここに居るわけにもいかんそろそろ戻るとするかの」
「だったら僕の次元魔法で帰ろう♪」
「……最初からそれを使ってここに来ればよかったのではないか」
「気にしない気にしな~い♪」
男はそれを聞いて立ち上がった。
そのせいで立ち眩みをしたが顔を横に軽く振り少し歩いた。
少し血を流してたせいか足取りはおぼつかないがそれでもカゲの女王の横に立つ。
「ん~ふっふ!そうだ♪」
ディメーンはなにか思い付き指をパチン!と鳴らすと男の服装が変わっていた。黒いフェイスに黒い作業着、そして帽子のイニシャルがΣになっていた。
「これは……」
「僕からのプレゼント~♪じゃあそろそろいくよ?」
ディメーンが魔法を使おうとした時────
” ”
男はなにか聞こえたと思い後ろを振り返ったがそこにはなにもなかった。
「どうかした?」
「今……声が……聞こえたような……」
「ん~ふっふ♪それは気のせいだよ♪」
ディメーンの言葉に男は少し考えたが自分も気のせいだと思い前を向いた。
ディメーンはもう一度指をパチン!と鳴らすと三人の姿は消えその場には誰も居なくなった。
男が倒れてた場所の血だけが残っただが、雨がふただび強く降りだしたため残っていた血も洗い流されそこにはなにも残らなかった────
キノコ王国から離れた場所に一軒の家があった。
そこには泣きながら兄の帰りを待つ弟の姿があった。
「……兄さん……ごめんなさい……」
弟は兄と大喧嘩し兄は雨の中家を飛び出して行ってしまった。
弟は直ぐに追いかけたかっただが何故か足は動かずただ立ち尽くすしかなかった。
「……僕はあんなこと言うつもりは無かったんだ……兄さん……帰ってきて……」
雨は途中小降りになったがまた強く降りだし今度は雷が鳴り始めただが普段怖がる弟は雷の音など気にせずただ兄の帰りを待った。
だがいくら待っても帰ってこないそしてその日から兄は帰ってこなかった────
