シスロディア
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銀の剣の拠点へもどりジルファが処刑される事を伝えれば、メネックはなんだと!?と仰け反るように驚いた。
「それが本当ならいつになく早いな。それだけ彼を警戒しているということか…………」
メネックは顎に手を置き考える。
『ふぅん……早いのね………』
アルフェンがメネックに協力を要請する後ろで考える。
あのジルファが口を割るとは思えないし、ジルファは抵抗なく捕まったのに何がそんなに危険視されたのだろうか。
シスロディアの
リンウェルが炎の剣の話を聞いてカラグリアへやって来たのは異常なくらい早かった。つまり銀の剣の活動はバレていて、敢えて情報を掴ませ我々を捕まえる為に連れて来させた、と。
全てが、相手の掌の上……となると、先程のロウが口を割ったのも………。
カンカンカンカン。
金属を叩く音が外から鳴り響いた。
なんだと、皆がおどろく中、拠点に1人の男が飛び込んで来た。
息を切らしていた彼は少し息を吸った後、顔を上げた。
「〈蛇の目〉だ!囲まれている!」
「なんだって!?まさかこいつらが………」
「よさないか!皆、応戦だ!」
「メネック、俺たちも戦う」
アルフェンの申し出にメネックは、いや、と首を振った。
「君たちは先に脱出するんだ。リンウェル、わかるな?」
「うん、奥の地下水道だね」
「しかし……!」
「他領から来た君たちをここで失う訳にはいかん。心配するか、少々時間を稼ぐだけだ」
『アルフェン、こうして時間を過ごすより逃げた方がいい。その間に彼も武装ができる』
「ああ。そういう事だ。さあ、行きたまえ!」
リンウェルがこっちだよ、と部屋の奥にある木箱の元へ行き、それを退ければ床にはマンホールがあった。
付けられたハシゴを降りれば、道が続いていた。
「……街の下にこんな通路があるなんて」
『地下水道ねぇ』
いい思い出がないなぁ、と遺跡船の毛細水道を思い出す。元創王国時代の用水路と聞いて興味本位で見に行って迷子になるしモンスターは多いしで出るのに苦労した。
「もっと不潔かと思ったけど」
シオンは通路を見てぽつりと呟く。
「リンウェルここは安全なのか?」
「いざって時の抜け道だからそのはずだけど──」
ウォオオオオンという音が奥から聞こえてきた。
作りが空洞になっているからかよく響いた。
「そう都合よくいかないようね」
『いるんだろうね、ズーグルってやつが』
「なら後から脱出してくる連中のためにも、せいぜい減らしてやるさ。行こう」
そう意気込んで地下水道を進んでいく。
元々巣くっていたのか、蛇の目やレナ人たちによって配備されたのか分からないが、大なり小のズーグルを倒し地下水道を抜けてシスロデンの裏通りに出た。
「大丈夫か?」
全員がマンホールのハシゴを登りきり、地上に出たところで小声で声を掛けられた。
振り返れば、数時間前にあった男性だった。
凄くタイミングがいいな。
「ブレゴン?なんでここに?」
リンウェルが驚きつつも小声で返す。
「〈蛇の目〉の襲撃があったと報せがあったんだ。それで、もしやと思ってな。ここもいつ〈蛇の目〉が来るか分からない。安全なところへ行こう」
安全なところねぇ?この人さっきひとりで諜報に出されてたけど、実は蛇の目だったりしない?
ついて行って大丈夫だろうか……。
「残った連中は大丈夫だろうか?」
「メネックがなんとかすると信じるしかない。急げ、こっちだ」
アルフェン達は全くプレゴンのことを怪しんでる様子がない。いや、シオンは警戒してるか。彼女の場合は常々だもの。
「ヴィアベル?」
歩き出したブレゴンに皆がついて行く中立ち止まっていればアルフェンが振り返った。それにつられて他の皆も足を止めた。
『心配だから私はここに残って、彼らを待つよ』
「しかし、それは危険だ」
ブレゴンが難色を示すが私は首を振った。
『へーきへーき。私強いし〜。それに伝令係は必要でしょ。この中なら、〈蛇の目〉はメネック達がやられないか、貴方が知らさない限り大丈夫でしょ?』
と、地下水道のマンホールを指しながらそう言えばリンウェルが睨んできた。
「プレゴンを疑ってるの……?」
『リンちゃんが言ったんだよ。ここはそういう国だって』
そう反論すればリンウェルは、それは……と言葉を詰まらせた。
「俺が来たタイミングが良すぎたからな。警戒するのも無理は無い」
そういうこと、と返事をしながら掌に収まるくらいの小さなサイズのテルクェスを生み出し、それをアルフェンの襟巻きにくっつかせる。
「これは……?」
『私に何かあれば、その子が消えるわ。逆にそっちに何かあればその子を斬って。そうすれば異常があったことがわかるから』
「それで伝令係ってわけね。分かったわ。行きましょう」
そう言ってシオンが踵を返す。
「だが、しかし……」
渋るブレゴンをシオンがギッと睨みつけた。
「こうして長々と話しているうちに〈蛇の目〉に見つかるわよ」
「……わかった。すまないが、皆の事をよろしく頼む」
そう言ってブレゴンは再び、こっちだとアルフェン達を案内して去っていくのだった。
それを見送ってマンホールの中に戻り、数十分後、ぞろぞろと足音が聞こえて、警戒してタクトを握る。
「君は……」
やってきたのはメネックを先頭に数人の人たちだった。
「待ってくれていたのか?」
そう言ったが彼もまた警戒するように、私に近づく前に足を止めた。
『ええ。この出口を押さえられたら後から逃げてくる人たちは困るでしょ?』
「そうだな。物資班をこちらから逃がして来たから正直助かった」
と、言うことは幾人かはまだ中に残っているか、もしくは怪しまれないよう表から逃げるフリをさせたか。
「ところで、リンウェルたちは?」
『ここを出た所でちょうど銀の剣の人がやってきてね。彼について行ったよ』
なるほどとメネックは呟いて、警戒を解いたように近づいて来た。
「何処へ行くとは聞いていないか?」
ん?変なことを聞くな。
『第2拠点とかがあるんじゃないの?襲われた時用に。……紅の鴉ではあったけど』
「いや、ウチは蛇の目の事があるからな。それぞれがいくつかの隠れ家を持ってるんだ」
『なるほどね。とりあえず今をしのげれば後から合流はできるんじゃない?』
「ああ、とにかく私たちも外へ出よう」
メネックに促されて、ハシゴを上に登りマンホールを出る。
ワンチャン、ブレゴンにより蛇の目が待ち構えているかとも思ったが何もなかった。
アルフェンに持たせたテルクウェスも壊されていないしついて行っで大丈夫だったのだろう。
《──よってただいまより
『え、なに──』
どこからか聞こえたその声に驚いていてれば、こっちだとメネックが走り出す。
それについて行けば、裏通りの露店が並ぶ場所の高いところに設置されたモニターの前に人々が群がっていた。
そのモニターに映っているのは、数刻前に見に行った城前の広場でその中央にギロチンが設置されている様子だった。
流れる音声から外出禁止令というのが聞こえて慌てた様子で外にいた人たちがそれぞれの家へと散っていく。
近々とは聞いていたが
まさか、こんなに早くとは……。
