第1章
夢小説設定
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船首へ到着すれば、うねうねと海の底から3本の触手のようなモンスターが伸びていて船を攻撃していた。
「船が止まったのはこいつのせいだな!」
「おい!あんた達も早く逃げろ!」
他の乗客に避難指示を出していた船員の1人が慌てて声をかけてくる。
「そいつは"海の主"だ!このバケモンと出会って無事だった船はねぇんだぞ!!」
「逃げるったって、いったいどこに逃げるんだよ!?」
ロニの言うように、ここは海上で他に逃げ場はない。救命ボートが幾つかあるだろうが、乗客全員乗れるか分からないし、何より……。
『救命ボートで逃げようしたところで、この海の主がいる限り沈められるのがオチだな』
「う、た、確かに……。どこに逃げても海の主がいる限りは……!」
アワアワと船員は青い顔をする。
そんな彼の前で、カイルがポンと自身の胸を叩いた。
「任せといて!こんなやつ俺たちがやっつけてやる!」
「…まあ、それしかないだろうな」
モンスターに向かって行くカイルに続いて、仮面の少年も双剣を引き抜いた。
「援護するわ!」
そう言ってリアラが詠唱に入る。
『ロニも援護を』
ロニはハルバード使いでもあるが、唱術も使えるし何より治癒術が使えるから後ろを任す。
「おう!」
ロニの返事を聞きながら。私も曲刀を持ち前線へと飛び出した。
海からやってくる相手を狭い船頭の上でどうにかこうにか斬り伏せ倒した。
「やった!これで船も…」
そうカイルが喜びの声を上げた瞬間、船は先程の揺れよりも更に大きく揺れた。
しかも、今度は長い。
揺れが収まったら今度は、別の船員が大声をあげた。
「大変です!船底に海の主が!!」
なんだと!?と慌てて私たちの近場にいた船員が声の方へと駆けていく。
「こりゃ、まずいぞ。船底に穴が空いたんだとしたら……」
だとしたら最悪だ。確実に沈む。
「とにかく、行ってみよう!」
カイルがいの一番に駆け出したのを見てみんな後に続く。
「な、なんなの、これ?」
船底に辿り着いて見えたものに、リアラが唖然とした様子でそう呟いた。
船底には先程船首でみた触手のモンスターの先に繋がった目が5つある大型のモンスターがいた。
「クソっ、こっちが本体か!まんまと一杯食わされたぜ…!」
ロニの言うように、さっきの触手モンスターは陽動だったのだろう。モンスターの癖に頭を使うとは。きっと、これにいくつもの船が襲われ沈んでいったのだろうな。
「このままじゃ船が持たねぇ!けど、やつを倒しても穴から水が……。どうする、カイル!?」
「ど、どうする、たって…」
『ほっといてもこいつに船ごと深海に引きずり込まれるだけよ』
「ああ。他の方法を考えてる時間はない、来るぞ!」
武器を取り、仮面くんと共に先程と同じように、詠唱組の邪魔にならないように触手たちの相手を始めた。
触手を切り伏せようとすれば、本体の5つある目の真ん中の1番大きな目からレーザーが放たれ邪魔をされる。
『くっ、』
「おい、お前。晶術は使えるか」
『残念。私、脳筋なんだよね!』
昔はソーディアンというレンズのついた特殊な剣がなければ晶術は扱えないと思われていたみたいだが、現在ではモンスター達が術を使う謎が解明され、モンスター達と同じ要領で、レンズと才覚さえあれば晶術を使うことができる。まあ、ソーディアン使い達の晶術と比べれば断然威力は劣るらしいのだが。
そんな時代だが、私は晶術の才能はなかったみたいで、剣しか扱えない。
「なら、しばらく1人で耐えれるか。晶術で叩く」
『了解。任せて』
今までだって1人で戦って複数体を相手にすることもあった。今回はロニとリアラが適度に回復を入れてくれるだろうから、きっと大丈夫だ。
私以外全員が後ろに下がり、詠唱を始めた。
スラストファング、エアプレッシャー、バーンストライク、シャドウエッジ。
皆それぞれ晶術を発動し、モンスターの体力を削っていく。
『スナイプエア!スナイプロア!』
皆の術をくらい動きを止めているうちに2本の触手を切り落とす。
「カイル!」
「ああ!」
仮面くんとカイルが頷きあって、剣を掲げ本体に向かっていく。
それを見て一旦後ろに引く。スピリッツの少ない時に攻撃しても弾かれるだけだからな。
「回復だ!…ヒール!」
ロニが回復の晶術をかけてくれたおかげで、モンスターから受けた傷が塞がる。
「ファイト!」
『ありがとう』
リアラの応援も受けて、最前線へと戻る。
「月閃光!」
「爆炎剣!」
『スラッシュレイン!』
2人が攻撃している後ろから飛び上がって空中から叩きつけるように、モンスターに斬撃を与える。
「プリムラ姉さん!回復できた?」
『ええ!』
「もうひと踏ん張りだ。いくぞっ!」
VS海の主
仮面くんの掛け声に合わせ、しっかりと剣を握り直した。