外殻大地編
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ティアとの食事を終え、ゆっくり休んで、と声をかけて彼女の分のお皿も回収して火を囲むみんなの方へ戻る。
あっ、そうそう。さっきまではティアさんと呼んでいたのだけれど、私の方が歳は上だし、呼び捨て構いませんと彼女が言うから、そうさせてもらうことにした。
「彼女の様子はどうだい?」
戻るなりガイがそう尋ねてきた。
『食事もちゃんと食べ切るくらいには、大丈夫そうよ』
「そうか」
そうホッとしたように頷くガイの横で、ルーク様がソワソワとした様子でいる。
「気になるなら声掛けてこいよ」
そう言ってガイはポンとルーク様の肩を押した。
普段の彼なら、はあ!?とかなんで、俺が!と声を荒らげるところだろうけど、今日は大人しく頷いて、ティアの元に歩いていった。
『ところで、いつ聞こうかと悩んでいたんですけど、導師と喋っているそれはなんですか?』
導師が膝に乗せているのは、50cmくらいの大きさのうさぎのぬいぐるみのように視えるが……ヒトの言葉を喋って動いている。
「みゅ?ミュウはミュウですの!」
『なるほど……』
「分かってないだろそれ」
おいおい、とガイが突っ込んでくれた。
「この子はチーグル族の子供で、ミュウと言う名前なんですよ。今はルークに助けて貰った恩を返す為に、一緒に着いてきているんです」
「はいですの!ご主人様に助けてもらったですの!」
みゅっ、みゅっ、と嬉しそうな鳴き声を上げて導師の膝の上でミュウは飛び跳ねている。
『チーグル族と言えば、聖獣ですよね。初めて会いました。リュリです。よろしくお願いしますね、ミュウ』
そう言えば、ミュウはよろしくですの!とまた飛び跳ねた。
『さて、食器の片付けをしましょうか。導師も食べ終わられてますか?』
「はい。ご馳走様でした」
丁寧に礼をいう導師にどういたしましてと返事をして、食器を回収をすれば、それを見たガイが放置されたルークの分と自分の分を重ね出した。
『はい、ジェイド』
「おや?年寄りを働かせるつもりですか?」
ジェイドに向かってお皿を差し出せばそう言われた。
『いいじゃないですか。スプレッドでばっしゃんって洗い流せば』
「残念ですが、それはできないですね〜」
『なんでですか?』
ジェイドは天才と言われる譜術士だ。譜術を使うのなんて朝飯前の筈だ。
「今、
にっこり、とジェイドは笑うが、とんでもないものを掛けられてる…。国家予算の10分の1とか費用かかる兵器じゃなかったかな、それ。
『え、それ大丈夫なんですか…!?』
「大丈夫ではないですねぇ。自力で封印を解いてはいますが、全て解き終わるのは一体何時になることやら」
ジェイドは、やれやれ、とわざとらしく肩を窄めてみせる。
『自力で解くって……。相変わらず訳分からない頭してますね』
「おや、お褒めに預かり光栄です」
『褒めてないです、引いてます』
しかし、それでリグレットという女性とたたかっている時も、
『大変だったんですね……』
「ええ、そういうわけで、戦いでは期待してますよ。リュリ」
ジェイド相手にここで、任せて下さいとか言ったら一生こき使われるのが目に見えて分かっているので、ははは……と困ったように笑っておいた。
結局自分で
ガイが手伝ってくれて、早く終わった。
濡れた手を乾かす為に、火のそばに寄る。
いつの間にか戻ってきたルーク様と導師とミュウは既に横になっていた。
『火の番は私がしてますから、おふたりも寝られて構いませんよ』
「ええ、お願いします」
「いや、俺が起きとくよ。君も今日は疲れたろ?」
任せると言うジェイドとは反対にガイは、自分がやると意見する。
『私よりガイの方が疲れているでしょう?道中ずっと1人で前線を張ってもらいましたからね』
後衛の私より、前衛の彼は動き回るし怪我もする。
「しかし……」
「ガイ。任せて大丈夫ですよ。彼女は見張りに向いてますし」
ジェイドが言えば、ガイはどういうことだ?と首を傾げた。
「彼女は目の見えない分、感知能力に優れています。先程も、誰よりも早く
「そう言われれば、そうだが……」
うーん、と顎に手を置いてガイは考えている。
「わかった、君に任せる。けど、やっぱりずっと起きとくのは大変だろうし途中で代わるから起こしてくれ」
『ええ、ありがとうございます』
ガイは相変わらず、気遣いの塊だなぁ。
「では、見張りはおふたりに任せて、年寄りはぐっすり寝かせてもらいますね〜」
そう言ってジェイドはこちらに背を向けて横になった。
まあ、どうせこの人の事だ。ぐっすり寝るとか言いつつ、ちょっとの物音でもしたら起きるんだろうけど。
『ほら、ガイも寝ていいですよ』
「ん、ああ。おやすみ」
おやすみなさい
途中で代わると言っていたガイを起こさず朝まで過ごしたら、めっちゃ怒られた。