フットボールフロンティア編
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稲妻KFCの子供たちがちゃんと帰路につくのを見送って、河川敷に戻る。
武方三兄弟の煽りに対し、豪炎寺は無視しようとしたのだけれども、仲間思いで正義感の強い円堂が勝負を買って出た。
鬼道は止める派かと思いきや、敵の実力が見れると案外乗り気であった。
駄菓子屋で子供たちが選んでくれたお菓子が詰め込まれた袋を揺らしながら走り、決戦の地、河川敷に到着した。
円堂と武方三兄弟はユニホームに着替え、それぞれの位置に立ち睨み合っている。
土手を滑り降りて、豪炎寺と鬼道の傍に寄る。
『もう、始まった?』
「いや、今からだ」
そう、と頷いて、携帯を手に持ってカメラ機能を起動して、画面越しにフィールドを見る。
偵察ってより決闘って感じ?と話し合ってた三つ子は、それでは、と3人揃ってセンターラインに立った。
「「「武方三兄弟の力見せつけてやりましょうか!!!」」」
一斉に走り出した3人は、ゴールへ一直線に向かった。
「行くぞ!」
来い!と円堂が手を叩き、勝は友へとボールをパスした。
友はクルクルと回転しながら、上空に上がっていく。
その見た事のある動きに、これは!?と円堂が声を上げた。
「ファイアトルネード!?」
同じく驚く鬼道に豪炎寺が、いや、と言葉を紡ぐ。
「回転が逆だ」
「これがファイアトルネードを越える俺たちの必殺技!!喰らえ!バックトルネード!」
最高到達点に辿り着いた友は踵でボールを叩きつけるかの様にシュートを打った。
「爆熱パンチ!!」
正面に捉えたシュートを円堂はパンチのラッシュで迎え撃つ。
「甘いぜ!」
そう言って、円堂がボールを上に打ち上げ完全にセーブした後だった。
2つのボールが円堂の顔の横をすり抜けてゴールへと入っていった。
「何するんだよ!?」
「ハァイ、ちょっとゴール奪ってみました。みたいな?」
「ちょっと待てよ!そんなの止められる訳ないだろ!?一度に三本同時のシュートなんて!!」
円堂が怒ってそう言えば、三つ子はすっとぼけたような顔をした。
「なるほどぉ、三本同時では止められませんかぁ」
「当たり前だ!ボールを3つ使うなんてそんなのサッカーじゃない!」
...必殺技が出るのも普通のサッカーじゃないけどね。
それにしても、秋葉名戸のゴールずらし並に卑怯な事するよなぁ。
『秋葉名戸の子たち頼って、この動画SNSで拡散してもらって炎上させてやろうかな』
「中々いい案だな。そうなれば出場停止も有り得るんじゃないか?」
意外と乗り気な鬼道とそんな冗談を言いつつ、先程撮ったムービーをイナッターで呟く。
いや、まあ炎上させてやろうって本気で思ってるわけじゃないので、木戸川清修の武方三兄弟だー!と呟いてついでに位置情報を入れて置いた。これでこの三つ子を探してるはずの彼らの目にも止まるといいんだけどなぁ。
そう思いつつ、未だ怒っている円堂の様子を見つめる。
「それじゃあ、1本なら止められるわけだな?」
そう言って三つ子は、ぬふふふと不気味に笑い声を上げた。
「やってやろうじゃん!」
「やめろーーー!!」
武方三兄弟が構えた瞬間、そんな大きな声が河川敷に響いた。
「ストップ!ストップだ!」
そう言って土手の階段を風丸を筆頭に宍戸、秋、土門、一之瀬が降りてくる。
「喧嘩はまずいぞ円堂!!」
必死に叫ぶ風丸に円堂は、えっ、喧嘩?と聞き返す。
「違うのか?」
「俺は決闘だって聞いたけど...?」
土門と一之瀬がそう言えば円堂は、はあ?と首を傾げた。
「誰がそんなことを」
「だって...!やってやる!とか着いて来い!とか物凄く喧嘩になりそうな感じ...だったじゃないですか!」
宍戸が戸惑った様にそう言えば、円堂はやれやれといったようにサッカーボールを拾って見せた。
「サッカーの勝負だよ!」
「サッカーの...」
『だいたい、円堂はともかくとして、私らが喧嘩なんかしたら出場停止になる事理解してないと思う?』
豪炎寺も鬼道もその辺はバッチリ把握してるタイプだし、だからこそ三つ子挑発に豪炎寺自身は乗らなかったわけだし。
「水津先輩は喧嘩っぱやいじゃないですか?」
は?と宍戸を見れば、ごめんなさいなんでもないです、と早口に言った。
「とにかく喧嘩じゃないのね。もう!慌てちゃったじゃないの!」
秋ちゃんもプンプンと宍戸を叱っていれば、後ろから、ほーんと、と別の声がした。
「人騒がせな事」
振り返って見れば、階段にドアが沿うように黒い外車が止まってて、階段の中腹に夏未ちゃんが立っていた。
「まあ、いつもの事だけれどね」
「なんだよお前まで」
「学園を預かる身としては当然です。それに水津さんが言ってた通り、不祥事を起こしたらみんなの好きなサッカーができなくなるのよ?」
いやぁ、最初は廃部廃部言ってたのに随分と丸っこくなって。
「木戸川清修の皆さんもトラブルは嫌でしょう?」
「僕達は挨拶に来ただけです」
「挑んできたのはそちらの方ですから」
『挑発しておいてよく言うよ。ぶん殴ってやろうかな』
思わず本音を口にすれば、鬼道が血の気が多いなと呆れたように言う。
「さっき自分で言ったことと、言われたことを秒で忘れてないか?」
『冗談よ。前に君を叩いた時に、秋ちゃんに暴力はダメよって怒られたからね』
「...思い出させるな」
いや、マジでごめんなと謝れば、前に謝罪はもらったしな、と鬼道は言った。
「さて、ギャラリーも増えたことだしぃ?」
「見せてやるぜ!」
「「「武方三兄弟!最強必殺技を!」」」
そう言って3人はゴールへ向かって一斉に走り出した。
実は陸橋の上から、アイツら!!と言う聞いた事のない(事は、アニメ見たからないんだけど)声が聞こえるのだが、それは置いといて、慌てて携帯でムービーを撮る。
ドリブルをしていた勝がボールを上空に蹴りあげ、ジャンプした友がそのボールを更に上へと蹴りあげる。
その合間に、努が勝の肩を踏み台として最も高く飛び上がり、友が上げたボールを左足でシュートした。
そして友と勝の2人でV字のように手を斜めに広げ、土台を作りその上に努が落ちてきてY字にポーズを取った。
「「「トライアングルZ!!!」」」
飛んで来たシュートに円堂は爆熱パンチで対抗するものの、途中でシュートの威力に負け顔面にボールを受け、ゴールへとそのまま入れられてしまった。
『円堂!!』
円堂は思いっきり顔面から地面に倒れる。
「あれれれれ?ボール1個なのに止められないってありぃ?」
「どうだ!」
「これが僕達3人の連携必殺技」
「「「トライアングルZ!!」」」
みたいな!と三兄弟はあの珍妙なポーズを再び取った。
「なんだ、今のシュート...」
「キャプテンが吹っ飛ばされるなんて...」
後から来た雷門のみんなも驚愕していた。
「これでハッキリしましたねぇ。準決勝は僕達の勝ちです」
「なんだと...!」
ゆっくりと立ち上がる円堂を見て、勝はやれやれといったポーズを取った。
「ちょ、マジわかんない?ゴールを奪って豪炎寺より凄いことを証明しろって言ったのはお前なんだけどぉ?」
まあ確かにそれはその通りなんだが...。
「だから言われた通りに証明した。俺たちは豪炎寺を超えたんだ!」
「だから豪炎寺のいる雷門には絶対負けません。世宇子中を倒して全国1位になるのは、俺たち武方三兄弟の」
「「「木戸川清修だ!!!」」」
そう言って三つ子は三度目のポーズを取った。
そこに、何やってるんだお前たち!と男性の怒っている声が響き、武方三兄弟はヒィと慌ててポーズを解いた。
「「「監督...」」」
顎髭を生やした男前の男性に三兄弟はそう言った。木戸川清修の二階堂監督。彼の後ろにはドレッドヘアに水色のバンダナをしたあの生徒も一緒にいる。
「サッカー選手ならば、試合で正々堂々と戦え!!」
その言葉に三つ子は、わかりましたと声を揃えた。
「君もそれでいいな?」
そう言って二階堂監督が円堂を見れば、はい、すみませんでした、と頭を下げた。
「分かればいい。お前たちは先に帰ってろ!」
はい。と頷いた三兄弟はボールを持っていそいそと去っていく。
そんな中、おいでと円堂を手招く。
「二階堂監督」
元木戸川清修生の豪炎寺が声をかければ、二階堂監督は久しぶりだな、と話始めた。
『円堂。吐き気、頭痛、その他痛みは?』
思いっきりボールを顔面にぶつけた上、顔面から地面に倒れてたし大丈夫か?といつものように心配すれば、大丈夫だと円堂は頷く。
目立った外傷はないが、いつものような元気はないな。思いっきり吹っ飛ばされたし仕方ないか。
「頑張れよ!」
「ありがとうございます」
一通り話終えた二階堂監督がそう言えば豪炎寺は深々と頭を下げて、うん、と頷いた二階堂監督は連れの生徒と共に立ち去ろうとする。
そこに、慌てて一之瀬が駆け寄ってきた。
「西垣!」
え?とドレッドヘアの少年は足を止めて振り返る。
「西垣!」
ええ?と困惑したように一之瀬を見つめた少年は、一之瀬...?と半信半疑で呟く。
そして、
「一之瀬か!?」
大きく目を見開いた西垣はドタドタと慌ただしく土手の階段を降りてくる。
「驚いたな!こんな所で逢えるなんて!」
「なんだよ!?どうなってるんだいったい...!?」
そりゃあ死んだはずの友人が成長して現れたら驚くよなぁ。しかも出会ったアメリカでなくて、日本で再開だもんね。
そんな驚いてる西垣の元に更なるサプライズが駆け寄ってくる。
「土門!?秋!?なんだ俺はタイムスリップしちゃったのか!?」
そう言って西垣はゴシゴシと目元を擦った。
決闘と再会
前回、早々に幼なじみ達の積もる話を円堂が邪魔をしたからな。今回は、みんなで気の利かない円堂を引っ張って、アメリカ組を置いて河川敷を後にした。
武方三兄弟の煽りに対し、豪炎寺は無視しようとしたのだけれども、仲間思いで正義感の強い円堂が勝負を買って出た。
鬼道は止める派かと思いきや、敵の実力が見れると案外乗り気であった。
駄菓子屋で子供たちが選んでくれたお菓子が詰め込まれた袋を揺らしながら走り、決戦の地、河川敷に到着した。
円堂と武方三兄弟はユニホームに着替え、それぞれの位置に立ち睨み合っている。
土手を滑り降りて、豪炎寺と鬼道の傍に寄る。
『もう、始まった?』
「いや、今からだ」
そう、と頷いて、携帯を手に持ってカメラ機能を起動して、画面越しにフィールドを見る。
偵察ってより決闘って感じ?と話し合ってた三つ子は、それでは、と3人揃ってセンターラインに立った。
「「「武方三兄弟の力見せつけてやりましょうか!!!」」」
一斉に走り出した3人は、ゴールへ一直線に向かった。
「行くぞ!」
来い!と円堂が手を叩き、勝は友へとボールをパスした。
友はクルクルと回転しながら、上空に上がっていく。
その見た事のある動きに、これは!?と円堂が声を上げた。
「ファイアトルネード!?」
同じく驚く鬼道に豪炎寺が、いや、と言葉を紡ぐ。
「回転が逆だ」
「これがファイアトルネードを越える俺たちの必殺技!!喰らえ!バックトルネード!」
最高到達点に辿り着いた友は踵でボールを叩きつけるかの様にシュートを打った。
「爆熱パンチ!!」
正面に捉えたシュートを円堂はパンチのラッシュで迎え撃つ。
「甘いぜ!」
そう言って、円堂がボールを上に打ち上げ完全にセーブした後だった。
2つのボールが円堂の顔の横をすり抜けてゴールへと入っていった。
「何するんだよ!?」
「ハァイ、ちょっとゴール奪ってみました。みたいな?」
「ちょっと待てよ!そんなの止められる訳ないだろ!?一度に三本同時のシュートなんて!!」
円堂が怒ってそう言えば、三つ子はすっとぼけたような顔をした。
「なるほどぉ、三本同時では止められませんかぁ」
「当たり前だ!ボールを3つ使うなんてそんなのサッカーじゃない!」
...必殺技が出るのも普通のサッカーじゃないけどね。
それにしても、秋葉名戸のゴールずらし並に卑怯な事するよなぁ。
『秋葉名戸の子たち頼って、この動画SNSで拡散してもらって炎上させてやろうかな』
「中々いい案だな。そうなれば出場停止も有り得るんじゃないか?」
意外と乗り気な鬼道とそんな冗談を言いつつ、先程撮ったムービーをイナッターで呟く。
いや、まあ炎上させてやろうって本気で思ってるわけじゃないので、木戸川清修の武方三兄弟だー!と呟いてついでに位置情報を入れて置いた。これでこの三つ子を探してるはずの彼らの目にも止まるといいんだけどなぁ。
そう思いつつ、未だ怒っている円堂の様子を見つめる。
「それじゃあ、1本なら止められるわけだな?」
そう言って三つ子は、ぬふふふと不気味に笑い声を上げた。
「やってやろうじゃん!」
「やめろーーー!!」
武方三兄弟が構えた瞬間、そんな大きな声が河川敷に響いた。
「ストップ!ストップだ!」
そう言って土手の階段を風丸を筆頭に宍戸、秋、土門、一之瀬が降りてくる。
「喧嘩はまずいぞ円堂!!」
必死に叫ぶ風丸に円堂は、えっ、喧嘩?と聞き返す。
「違うのか?」
「俺は決闘だって聞いたけど...?」
土門と一之瀬がそう言えば円堂は、はあ?と首を傾げた。
「誰がそんなことを」
「だって...!やってやる!とか着いて来い!とか物凄く喧嘩になりそうな感じ...だったじゃないですか!」
宍戸が戸惑った様にそう言えば、円堂はやれやれといったようにサッカーボールを拾って見せた。
「サッカーの勝負だよ!」
「サッカーの...」
『だいたい、円堂はともかくとして、私らが喧嘩なんかしたら出場停止になる事理解してないと思う?』
豪炎寺も鬼道もその辺はバッチリ把握してるタイプだし、だからこそ三つ子挑発に豪炎寺自身は乗らなかったわけだし。
「水津先輩は喧嘩っぱやいじゃないですか?」
は?と宍戸を見れば、ごめんなさいなんでもないです、と早口に言った。
「とにかく喧嘩じゃないのね。もう!慌てちゃったじゃないの!」
秋ちゃんもプンプンと宍戸を叱っていれば、後ろから、ほーんと、と別の声がした。
「人騒がせな事」
振り返って見れば、階段にドアが沿うように黒い外車が止まってて、階段の中腹に夏未ちゃんが立っていた。
「まあ、いつもの事だけれどね」
「なんだよお前まで」
「学園を預かる身としては当然です。それに水津さんが言ってた通り、不祥事を起こしたらみんなの好きなサッカーができなくなるのよ?」
いやぁ、最初は廃部廃部言ってたのに随分と丸っこくなって。
「木戸川清修の皆さんもトラブルは嫌でしょう?」
「僕達は挨拶に来ただけです」
「挑んできたのはそちらの方ですから」
『挑発しておいてよく言うよ。ぶん殴ってやろうかな』
思わず本音を口にすれば、鬼道が血の気が多いなと呆れたように言う。
「さっき自分で言ったことと、言われたことを秒で忘れてないか?」
『冗談よ。前に君を叩いた時に、秋ちゃんに暴力はダメよって怒られたからね』
「...思い出させるな」
いや、マジでごめんなと謝れば、前に謝罪はもらったしな、と鬼道は言った。
「さて、ギャラリーも増えたことだしぃ?」
「見せてやるぜ!」
「「「武方三兄弟!最強必殺技を!」」」
そう言って3人はゴールへ向かって一斉に走り出した。
実は陸橋の上から、アイツら!!と言う聞いた事のない(事は、アニメ見たからないんだけど)声が聞こえるのだが、それは置いといて、慌てて携帯でムービーを撮る。
ドリブルをしていた勝がボールを上空に蹴りあげ、ジャンプした友がそのボールを更に上へと蹴りあげる。
その合間に、努が勝の肩を踏み台として最も高く飛び上がり、友が上げたボールを左足でシュートした。
そして友と勝の2人でV字のように手を斜めに広げ、土台を作りその上に努が落ちてきてY字にポーズを取った。
「「「トライアングルZ!!!」」」
飛んで来たシュートに円堂は爆熱パンチで対抗するものの、途中でシュートの威力に負け顔面にボールを受け、ゴールへとそのまま入れられてしまった。
『円堂!!』
円堂は思いっきり顔面から地面に倒れる。
「あれれれれ?ボール1個なのに止められないってありぃ?」
「どうだ!」
「これが僕達3人の連携必殺技」
「「「トライアングルZ!!」」」
みたいな!と三兄弟はあの珍妙なポーズを再び取った。
「なんだ、今のシュート...」
「キャプテンが吹っ飛ばされるなんて...」
後から来た雷門のみんなも驚愕していた。
「これでハッキリしましたねぇ。準決勝は僕達の勝ちです」
「なんだと...!」
ゆっくりと立ち上がる円堂を見て、勝はやれやれといったポーズを取った。
「ちょ、マジわかんない?ゴールを奪って豪炎寺より凄いことを証明しろって言ったのはお前なんだけどぉ?」
まあ確かにそれはその通りなんだが...。
「だから言われた通りに証明した。俺たちは豪炎寺を超えたんだ!」
「だから豪炎寺のいる雷門には絶対負けません。世宇子中を倒して全国1位になるのは、俺たち武方三兄弟の」
「「「木戸川清修だ!!!」」」
そう言って三つ子は三度目のポーズを取った。
そこに、何やってるんだお前たち!と男性の怒っている声が響き、武方三兄弟はヒィと慌ててポーズを解いた。
「「「監督...」」」
顎髭を生やした男前の男性に三兄弟はそう言った。木戸川清修の二階堂監督。彼の後ろにはドレッドヘアに水色のバンダナをしたあの生徒も一緒にいる。
「サッカー選手ならば、試合で正々堂々と戦え!!」
その言葉に三つ子は、わかりましたと声を揃えた。
「君もそれでいいな?」
そう言って二階堂監督が円堂を見れば、はい、すみませんでした、と頭を下げた。
「分かればいい。お前たちは先に帰ってろ!」
はい。と頷いた三兄弟はボールを持っていそいそと去っていく。
そんな中、おいでと円堂を手招く。
「二階堂監督」
元木戸川清修生の豪炎寺が声をかければ、二階堂監督は久しぶりだな、と話始めた。
『円堂。吐き気、頭痛、その他痛みは?』
思いっきりボールを顔面にぶつけた上、顔面から地面に倒れてたし大丈夫か?といつものように心配すれば、大丈夫だと円堂は頷く。
目立った外傷はないが、いつものような元気はないな。思いっきり吹っ飛ばされたし仕方ないか。
「頑張れよ!」
「ありがとうございます」
一通り話終えた二階堂監督がそう言えば豪炎寺は深々と頭を下げて、うん、と頷いた二階堂監督は連れの生徒と共に立ち去ろうとする。
そこに、慌てて一之瀬が駆け寄ってきた。
「西垣!」
え?とドレッドヘアの少年は足を止めて振り返る。
「西垣!」
ええ?と困惑したように一之瀬を見つめた少年は、一之瀬...?と半信半疑で呟く。
そして、
「一之瀬か!?」
大きく目を見開いた西垣はドタドタと慌ただしく土手の階段を降りてくる。
「驚いたな!こんな所で逢えるなんて!」
「なんだよ!?どうなってるんだいったい...!?」
そりゃあ死んだはずの友人が成長して現れたら驚くよなぁ。しかも出会ったアメリカでなくて、日本で再開だもんね。
そんな驚いてる西垣の元に更なるサプライズが駆け寄ってくる。
「土門!?秋!?なんだ俺はタイムスリップしちゃったのか!?」
そう言って西垣はゴシゴシと目元を擦った。
決闘と再会
前回、早々に幼なじみ達の積もる話を円堂が邪魔をしたからな。今回は、みんなで気の利かない円堂を引っ張って、アメリカ組を置いて河川敷を後にした。