世界への挑戦編②
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本日は決勝戦日和の晴天。
朝からみんなの体調チェックを済ませ、監督へ報告を済ます。
それを持って久遠さんは、退院して戻ってきていた響木さんの部屋へ向かったようだった。
記憶が合っていれば決勝戦の監督を響木さんに譲ろうとしていたはずだが……、部屋から出てきた久遠さんは報告書を持ったままで、その顔を見るに最後まで監督としてイナズマジャパンを導く事を決めたような顔をしていた。
朝食の終えたみんなを監督は宿舎の前に集めた。
「監督!全員揃いました」
選手達が横1列に並び、対面する久遠監督の両サイドにマネージャー達と響木さんと古株さん。そして私もその横に並ぶ。
「円堂守」
「うえ?」
急に監督にフルネームを呼ばれ円堂はマヌケな声を上げた。
「円堂守!」
力強く監督が名を呼び直せば、あっ、と声を上げた円堂は、はい!と大きな返事を返した。
影山のせいで亡くなったと思われていたお爺さんが生きていて、そのお爺さんの作ったチームとの試合だ。気合いは十分だろう。
「豪炎寺修也」
「はい」
アジア予選中は、留学騒動もあった。それでも父親をプレーで説得し理解を得て世界大会まできた。それからはブレることのない精神的主柱だ。
「鬼道有人」
「はい!」
このFFIが始まってから1番激動だったのは彼かもしれない。不動との衝突から始まり、影山と再会し、ようやく影山が改心したかと思えば突然の死。
影山が師であることを認めた鬼道は、彼が愛し憎んだサッカーで誰よりも頂天を目指すであろう。
「風丸一郎太」
「はい」
一流プレイヤーと競ってみたいっ言ってただろうと円堂に勧誘を受けた際、陸上の話だぞなんて返して居た彼が今では世界の舞台のトップを決める戦いにいる。FFIは折れることなく最後まで走りきってくれるだろう。
「染岡竜吾」
「おう!」
代表選抜に落ちた彼は努力でそこから這い上がってきた。本戦で初得点を決めた時のように力強いシュートを見せてくれると期待している。
「壁山塀吾郎」
「はいッス!」
優しい響木さんと違いスパルタな久遠監督の指導に弱音を吐くことも多かったけれど逃げ出さず最後までやってこれた。怪我で帰国を余儀なくされた栗松の思いを同じ雷門中サッカー部1年として誰よりも抱えているだろう。その重みごとどっしりと構えてゴール前で立って欲しい。
「吹雪士郎」
「はい」
一度は怪我で抜けたものの、それでも舞い戻ってきた。攻守そしてスピード。どれをとっても世界に引けを取らない吹雪士郎という人間を世界に見せつけて欲しい。
「不動明王」
「はいよ」
孤高の問題児ではあったけれど、1番いがみ合っていた鬼道や佐久間とも和解して、影山とも決着を付けた。あとは一流プレイヤーとして世界に名を轟かせるだけでしょう。
「佐久間次郎」
「はい!」
佐久間も選抜から落ちた1人だった。それでもここまで登ってきた。今はもう背中を追うのではない。鬼道の隣に胸を張って立っている。
「綱海条介」
「おう」
ずっとムードメーカーとして盛り上げてくれた。多少ノンデリなところがあるから怒らせた子もいたが、基本は面倒見のいいあんちゃんなのでみんな彼を慕っている。年長者としてまで最後までみんなを引っ張ってって欲しい。
「土方雷電」
「はいっ」
家族思いであるが故に、家族を人質に取られていたザ・キングタム誰よりも心配し誰よりも怒っていた心優しい子だ。快く世界に向かうことを応援してくれた弟妹たちの為にもその広い背中でどっしり守るところを見せて欲しい。
「木暮夕弥」
「はい!」
とんでもないイタズラをやらかしてくれたものの、反省してあれから選手に怪我を追わせたり、体調を悪くさせたりするようなイタズラはしないようになった。
ちゃんと見ている人がいると分かれば理解してくれるいい子なのだ。だから、この試合もしっかり見ているよ。
「立向居勇気」
「はい」
円堂の真似からの脱却。苦戦していたものの同じ1年生たちと綱海の手助けもあって、自分自身の技を身につけた。魔王を宿したその心は迷いなく立ち向かっていくだろう。
「基山ヒロト」
最初にあった時は怖い子だと思っていたんだけど、優しい面倒見のいい子だった。
色々と迷惑を掛けたがそれでも最後まで秘密を守り通してくれた。
今日は何も心配せず、流星の如く駆け抜けて欲しい。
「宇都宮虎丸」
「はい!」
小学生ながらもこの舞台にやってきて、不安もたくさんあっただろう。