世界への挑戦編②
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昨夜の検査の結果、やはり急いで手術が必要とのことで本日手術することになった。
イナズマジャパンのみんなはザ・キングダムとの試合がある。
昨日、円堂と飛鷹に伝言は頼んでいるが、念の為久遠さんに連絡を入れて私は病院に残る事を告げて、それはもう1人にも連絡を入れた後、手術前に病室で寝ている響木さんの元へ残る。
「なぜ……試合に、行かなかった……」
扉を閉めるなり、呼吸器を付けられていてぐぐもった声がそう言った。
『起きていたんですか。試合は……、私がいなくても皆、大丈夫です!私が考えた特訓をちゃんとこなしてきたんですから』
本来私が存在しないから、という理由ではない。
今のイナズマジャパンの力なら十分に渡り合えると信じているからだ。
『どちらかといえば、響木さんのこと気になって気がそぞろになりそうだったし、なにかあればすぐ報告できる人がいるってだけでもみんな少しは安心するんじゃないですかね』
「そうか………。すまんな、こんなタイミングで」
『そうですね。私は病院に行けって言いましたからね』
そうだったな、と響木さんが小さく呟く。
『ま、攻めはしませんよ。私の方がみんなに隠し事多かったですし』
そう言えば、響木さんはいつもはサングラスで隠していた鋭い目を少し細めてふっと笑った。
「まったくだ」
『響木さん。今から手術受ける人にこんな話するなって話するんですけど』
「なんだ」
小さく息をはいて目を伏せる。
『私、この世界に来た時、唐突だったんです。気がついたら雷門中の理事長室に居て、転入の話をしてる最中でした。だから多分、この世界からいなくなる時も突然だと思うんです』
「それは……」
『だから、私が急に居なくなったらみんなのフォローよろしくお願いしますね?』
「……本当に、今から手術を、受ける者に言う話ではないな……」
『まあ、そういうわけで響木さんにはしっかり病気を治してもらわないと』
結果はお医者さん次第ではあるけれど。
「アイツらには話さないのか」
『響木さんが今回のこと話してなかったのと一緒ですよ。ただ、ヒロトと染岡は私がこの世界に留まれないことを知っています』
「そうか」
わかったというように響木さんは小さく目を閉じた。
「しかし、そうか……染岡は知っているのか。酷だな」
『そうですね』
染岡に対してそう思ったのか、私に対してそう思った言葉なのかわからないが、どちらにしろ酷いことに変わりはない。
それから長い沈黙が続いたあと、響木さんが、そろそろと呟いた。
『ん、ああ、もうすぐ手術の時間ですね』
「それもだが、テレビを……」
『ああ!はい』
病院内のテレビにテレビカードをさして画面を映す。
ちょうどフットボールフロンティアの会場中継が流れていた。
試合開始前のウォーミングアップ中の選手のようすわ客席の様子が映っている。
《な、なんでしょう!スタジアム全体が揺れています!》
揺れる画面と実況の声が流れて映像を食い入るように見れば、ドームの空いた天井から鉄の塊が降りてくる。
《飛行艇です!スタジアム頭上から巨大な飛行艇が現れました!》
降りてきた飛行艇の下部が割れ、そこから階段状のスロープが下ろされる。
その階段を下って降りてきたのはガルシルドとヘンクタカッカーだった。
実況や観客たちはそういったパフォーマンスと捉え大盛りしているが、恐らくベンチにいるイナズマジャパンもザ・キングダムも真逆の反応をしていることだろう。
「やはり、か……」
響木さんもそう思っていたか。
『まあ、家宅侵入して取ってきた証拠の上、状況証拠と言われればそれまでですしね』
それに今までも警察に訴えた人は少なからずいただろうし。あれだけのことしておいて今まで捕まってないってことはもみ消せる力があるってことだ。
『やっぱり現行犯逮捕しかないみたいですね』
「しかし、しっぽを出すか?」
『出しますよ。ああいう輩は力に溺れていて、誇示したがりますからね。だから手下だと思っていた者に足元すくわれるんですよ』
ね、影山さん。
先程、鬼瓦刑事にメールした内容を思い出してニヤリと笑う。
影山の証言と、私の証言。それからデモーニオにも証言を取ると良いと連絡を入れた。
ここまでヒントを出せば察しはつくだろう。
選手たちが整列し挨拶を終えた後、各チームごとにポジションへ散らばっていき、画面にはスターティングメンバーの情報が公開されていく。
そんな中、看護師さんたちが部屋へ入ってくる。
「では、行きましょうか」
「ああ」
ベッドを運び出す看護師さんについて行こうとすれば、響木さんが口を開く。
「お前は俺の代わりに試合を見守っていてくれ」
『わかりました。響木さん、』
絶対大丈夫!
手術も試合も。