世界への挑戦編②
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パッと目を開いてぼんやりとしたまま携帯電話を開いて時間を見た。
寝ぼけ眼で見えた数字に、見間違えかと思って目を擦り、もう一度見る。
いつも起きる時間より2時間も経っているように見える。
『ね、寝過ごしたー!!』
慌ててガバリと身体を起こし、ベッドから飛び降りる。
それからドッタンバッタンと着替えて、いつもはひとつに後ろで括っている髪を適当に解いて、下ろしたまま慌てて部屋を飛び出した。
洗面所によって顔だけ洗って、急いで食堂に飛び込んだ。
『すみません!寝坊しました!』
「あ、梅雨ちゃん」
謝罪しながら入れば、厨房の方に女の子達がいて、その中でも秋ちゃんが1番にこちらを向いた。
「おはよう。良かった。具合が悪かったわけじゃなさそうね」
あまりの勢いで入ってきたからか、秋ちゃんは少し笑っていた。
「お父さんがたまには休息も必要だから寝かせておけって言ったから、起こさなかったんです」
『それで誰も起こしてくれなかったのね……。いや、でも2時間も寝過ごすなんて……』
「まあまあ、昨日遅くまで染岡の特訓に付き合っとったみたいやしなぁ」
ニヤニヤと笑いながらリカちゃんがそう言ってきたが、実際は私がやりたいことに付き合ってもらったんだけどね。
「梅雨せんぱーい、とりあえず朝ごはん食べちゃってください」
そう言って春奈ちゃんがお盆に乗った料理をテーブルに置いてくれる。
食べないと片付けも済まないだろうしと、席へ着いていただきますと食べ始める。
『みんなはもう練習行ったの?』
「うん。それぞれ準備運動とか、ランニングとかしに出たぜ?」
向かいに座ってきてそう塔子ちゃんが応えてくれた。
「円堂と土方は、ブラジルエリアのロニージョに会いに行ったけどな」
『ああ、響木さんが証拠警察に提出…… 』
あれ、何か忘れている気がする。
そう言えば響木さんの手術って、どのタイミングだったっけ?
確かどこかの試合と被ってた気が……。
決勝戦ではなかったはず…………ってことは、今回しかタイミングなくない?
食事中に行儀が悪いのは分かっているが、慌てて立ち上がる。
『響木さん探さないと!』
「どないしたんや、急に」
『響木さんの命が危ない!!』
そう叫べば女の子たちは、えっ?と困惑している。
『ご飯途中で残してごめん!私、響木さん探しに行ってくるから、冬花ちゃん!久遠さんに伝えて、残ってる選手集めてみんなで響木さん探すようにして!』
よろしく!と口早に言って、食事をそのまま置いて食堂を飛び出した。
一目散に、玄関へ向かい外へ出て、ライオコット島内の警察署方面へ向けて走り出す。
響木さんが手術するというインパクトのでかい事は覚えてたんだけど、そこまでの流れをハッキリと覚えていない。
ちゃんと見とけよコピー元の水津梅雨!!
日本エリア内を走って進んでいれば、妙に人だかりが出来てる場所があった。
『すみません、通してもらえませんか』
人々の間を縫って進んだ先を見て血の気が引いた。
青紫バンダナを頭に巻き、同じ色の服を着た大柄の男性がそこには横たわっていた。
『響木さん!』
名を呼んで駆け寄る後ろで、ピーポーピーポーとサイレンの音が聞こえてきた。
集まっている人たちの中の誰かが救急車を呼んでくれていたのだろう。
『響木さん!』
傍に寄ってしゃがみこんで声をかけるが反応がない。意識を失っているようだ。
救急車が到着し、隊員が降りてきて、周りの大人達が道を開ける。
通報した人だろうか、隊員の1人に状況を説明している。
いつの間にか響木さんは担架に乗せられ、救急車の中に運ばれて行く。
「この子が、」
大人のひとりがそういえば、隊員か私に近づいてきた。
「倒れていた人と知り合いですか?」
『はい。雷門中サッカー部の監督です』
「同乗をお願いできますか」
その言葉に頷いて、隊員と一緒に救急車に乗り込めば救急車はサイレンを鳴らして発信した。
詳しい病名は分からないが心臓の病気を持っていて薬を服用していたことを、説明したりしているうちに、あっという間に病院に付き、響木さんは運ばれて行く。
どうしたらいいか分からないが、着いて行けるところまで着いて行った後で、そうだと思い出して、久遠さんに電話をかけるのだった。
電話で、響木さんが倒れてライオコット島のエントランスエリアにある病院に運ばれ、集中治療室にいること事と、心臓の病気を持っていたことを伝えれば、久遠さんはすぐに行くと返してくれた。
久遠さんはたいぶ時間が掛かってやってきたが、彼の後ろの大人数をみて納得した。
久遠さんに話を聞き、皆いても立っても居られなかったのだろう。
ブラジルエリアに行っていたという円堂と土方も戻ってきていた。
「何があったんだ?」
言葉にした円堂以外も、どうして急にといったようすだった。
『元々心臓の病気があったんだよ。エイリア学園との戦いの時には響木さん自身も知っていたし、病院には通ってるって言ってた。けど……』
今回、担当してくれた医師は、ライオコット島で響木さんが診察を受けている医師だったようで、久遠さんたちが来る前に私と話した彼は、こうなる前に手術を受けて欲しいと言っていたのですが、と零していた。
『FFIが終わるまでは、と思っていたんでしょうね』
私には、響木さんの気持ちが痛いほどわかる。
みんなに要らぬ心配はかけたくないのだ。
クソッと飛鷹が呟くのが聞こえた。
ICUの前にて
目覚めるのを待つことしかできない。