世界への挑戦編②
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防戦一方の状況にどうしたものか、と頭を悩ます。
カウンター狙いで、FWの3人には前線を維持してもらっているが……、円堂のイジゲン・ザ・ハンドはキャッチでないから速攻ができない。MFやDFの必死の守備でどうにかボールを奪っても、ドリブルで上がろうとすればすぐに取り返されてしまう。
これを見るとはやはりダークエンジェル達がこちら側に攻めにきていて守りが薄い時に速攻が1番良い手だと思うんだけど……。
どうにか彼らを釣れないか……。
こういう時ってどうすれば?戦いに置いて精神攻撃は基本とかよく言うけど、さっきも思った通りそういうのは効かなさそうだしなぁ。
『うーん……』
フィールドに背を向けて地面に両手をつく。
周りいる何人かから、え?と驚きの声が上がった。
よいしょ、と蹴り上げて足を上に伸ばす。
「梅雨さん、何やってんの?」
『考えが煮詰まったから、頭リセットしようと思って』
「それ、頭に血が上るから逆効果だろ」
『そうだ──!?』
染岡からのツッコミにそうだよねぇと言いかけて、思いつく。
『染岡!天才!天才!ありがとう!!』
足を地面に下ろして、身体を起こす。
「は、はあ?なにがだよ」
『ツッコミの天才だわ』
「染岡さんのツッコミでなにか閃いたんですか?」
不思議そうな顔をして聞いて来た立向居に、うん、と力強く頷く。
『不動ー!』
大きな声でフィールド上の彼を呼べば、なんだと視線がこちらへ向いた。
『真・帝国戦の私やってー!!!』
「はあ?俺にアクロバットでもやれってのか?」
それはそれで見てみたいが、そうじゃない。
自分の口の前に右手を持って行き、グッパッと閉じたり開いたりした後、不動を小馬鹿にするように人差し指で自分の頭を指した。
すると、不動は怒ったような表情を見せたあと、気がついたようで、ニヤリと笑って片手を挙げてみせた。
『通じたかな』
鬼道も横目でこちらを見ていたし、不動に合わせて動いてくれるだろう。
「真・帝国戦の水津って何やったんだ?」
その頃はイナズマキャラバンに乗ってなかった綱海が首を傾げる。
「あの時は確か、一人でボールキープしようとしてたはず」
「俺たちにあの技を使わせないために、な」
吹雪が思い返すように言った後ろで、佐久間がそう続ける。
「でも今回はそれをする必要はないんじゃ?」
「そもそもそういうのは不動より鬼道の方が得意そうじゃないか?」
立向居と塔子ちゃんが首を傾げている。
『今回は不動のが適任だね。あとは適正あるのは木暮とかエドガーとか?』
「私か?」
ふむ、とエドガーが顎に手を置いて考える中、染岡が、あぁ、となにか分かったように呟いた。
「あん時のお前って……、わざと不動を煽ってたよな」
当時チームにいた者達が一斉にああ、と納得した。
「けど煽ったってアイツらそんなん効かなさそうやで?」
そう言うリカちゃんに、だろうねと返事をしてフィールドを見据える。
「もう限界ですよ!オレたちも守備に協力した方が……!」
前衛で待機状態になっている虎丸が、ダークエンジェルの怒涛の攻めを見てそう叫ぶのを今は耐えろと豪炎寺が叱責する。
そんな中、デスタがボールを持ってセインに合図したところで不動が動いた。
「フッ、また二人で、シャドウ・レイか?一人で、来いよ。それとも俺が、怖いか!」
「息切れしているお前など恐れる訳がない!」
そう言ってデスタは正面から不動にぶつかりに行った。
その衝撃に、不動は膝を着いて倒れる。
「話にもならないな。セイン!」
そのまま不動を抜いてドリブルで突破することが出来たにも関わらず、一人で来いと煽られたからか、逆にデスタはセインの名を呼んでボールを蹴った。
だが、そのボールはデスタとセインの間に飛び込んだ不動が腹で受け止めて止めた。
「なにっ!?」
「ナイスパスだ!」
倒れたはずの不動の行動に驚きながらも、デスタはボールを取り返そうと走り出す。
「ふざけるな!」
デスタの足がボールに伸びる直前に、不動は軽くヒールでボールを後ろに押し出した。
そこへ駆け上がってきた鬼道がすかさずボールを最前線で待つ豪炎寺へと蹴り飛ばした。
ボールを受け取った豪炎寺は虎丸とヒロトを呼びゴール前に飛び出した。
ほとんどが攻めに転じていたダークエンジェルの面々が慌てて戻るがもう遅い。
「グランド─」
「「ファイア!!」」
3人がシュートしたボールが炎の壁を纏いゴールへと飛んでいく。
「ジ・エンドV2」
アスタロスが必殺技で対抗するも、業火の威力に押しまかされてボールはゴールネットに突き刺さって笛が鳴った。
「やった!」
みんなが特典に喜ぶ中で、今度は2回の笛が鳴った。
「前半終了です!これなら後半も行けますよ!」
「ああ!」
さて、それはどうだろうか。
さっきは、不動の煽りに釣られまいと逆張ってセインと共にデスタが攻めようとしてくれたから出来た力技だったが………、こちらがカウンター狙いなのはこれでバレただろうし……。
『次はどうするべきか……』
「奴らのレベルなら1度見たら次は必ず対応してくるだろう」
悩む私の前に、豪炎寺とヒロトがやってくる。
虎丸は?と辺りを見ると、先程はすみませんでした、と不動に謝りに行っている姿が見えた。律儀なことだ。
そう思って見ていれば後ろから、ドカッと何かを蹴る音が聞こえて振り返った。
「無敵の力を手に入れた俺たちがよもや失点など!」
そう言ってデスタが当たるように岩をゲシゲシと蹴っている。
「一人一人の力が強いから勝つんじゃない」
そう言って円堂はダークエンジェルたちの方へあゆみ寄る。
「全員の力と思いがひとつになるから勝つんだ!だからサッカーは面白いんだ!」
そう言う円堂の前に、怪訝そうな顔をしてセインが立つ。
「面白い?我らのサッカーに面白さなど必要ない。サッカーは儀式。憎い相手を叩き潰す為の手段に過ぎないのだ!」
『本当にそうかな』
「なに?」
ギロリと睨んできたセインの目は、まるでエイリア石かのように禍々しい紫の光を放っていた。
『みんなの命を預かってる状況で悪いけど、君たちをどうやって倒そうかって、少なからず私はワクワクしている』
元々ゲーマーなのだ。難しい相手の攻略法を考えるなんて面白くて楽しいに決まっている。
「なにを……!ぐっ、……」
セインが途端に頭を抑える。効いている?
「相変わらずいい性格してるぜ。まあ、俺もさっきのに簡単に引っかかるのは中々面白かったけどな」
そう言って不動がニヤリと笑う。
「強い相手に勝つために戦略を練って、みんなで協力して、それが通じた時は面白い!そうだろセイン!」
円堂がそう投げかければセインは両手で頭を抑えた。
「なにを言って……!儀式が面白い物のはずがない……!」
苦しんだ様子のセインが頭をふるって、顔を上げこちらを真っ直ぐに見据えた。
「セイン……」
「お前達をぶっ潰す、魂も残らないほどにな」
瞳の禍々しいさが更に濃くなったように見えた。
洗脳状態と、身体強化、やはり、エイリア石に触れた者たちと似たような症状だ。
これなら、
攻略可能
だと、思いたい。