世界への挑戦編①
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日本代表イナズマジャパン対アメリカ代表スターユニコーンの試合はクジャク島のスタジアムで行なわれる。
様子がおかしかった事がやっぱり気になると、試合前のウォーミングアップ中に一之瀬に会いに行った秋ちゃんは暗い顔をして戻ってきた。
「秋どこ行ってたんだ?」
屈伸運動をしていた円堂が気がついて声をかけたが、秋ちゃんはちょっと、とあやふやな返事をしてベンチに腰掛けた。
そんな彼女が気になったのか、円堂は目の前まで歩み寄ってずい、と顔を近づけた。
しかし秋ちゃんはぼんやりとした様子で、その状態から少ししてやっと円堂に気がついた。
「え、円堂くん!?」
「どうかしたのか?さっきから何か気にしてるみたいだけど……」
「ううん、そんな事ないよ」
笑って誤魔化す秋ちゃんに首を傾げる円堂の後ろで、風丸が円堂ー!と名前を呼ぶ。
「アップの時間がなくなるぞ!」
その声に、ああ、と返事をしてその場を離れ駆けていく円堂に秋ちゃんはヒラヒラと弱々しく手を振った。
『秋ちゃん』
みんなのコンディション確認も終えたし、円堂と入れ替わりで秋ちゃんの傍に寄る。
『隣りいい?』
「梅雨ちゃん……」
うん、と頷いたのを見て秋ちゃんの隣に腰掛ける。
『一之瀬とは話できた?』
「うん。でも…………」
秋ちゃんは言葉を詰まらせ下を向いた。
聞いた内容は彼の事故の後遺症で、手術をしなければならないことだろう。成功率は50%で失敗すればサッカーが出来なくなるどころか命の危険性まであるという。
これで不安な顔をするなというの方が無理である。
『秋ちゃん』
小さく震える秋ちゃんの右手に手を触れる。
ジェニミストームとの戦いの時、秋ちゃんが私にそうしてくれたように。
何も教えられないけど、少しでも不安を和らげるようにと……。
試合が始まって先に得点を決めたのはアメリカのユニコーン。一之瀬のペガサスショットにゴールを破られた。
イナズマジャパンのボールで再開し、豪炎寺からパスを受けた染岡が上がるが一之瀬のフレイムダンス改でボールを掠め取られてしまう。
ボールを奪った一之瀬がマークへパスをしドリブルで駆ける彼の前でディランがHey!と叫ぶ。
「こっちだ、マーク!」
「そうはさせないぞ!」
パスは通さないと言ったように虎丸とヒロトが2人がかりでディランに付いた。
「ガスヤ!」
「おう!」
ディランを囮に、後ろから上がる一之瀬へとボールがパスされるがその彼の後ろに誰よりも早く風丸が追いついた。
一之瀬とのチャージに競り勝ってボールを奪った風丸から鬼道へパスが繋がる。
ドリブルで上がる鬼道の前にアメリカのDFテッドが立ちはだかるが、彼は真イリュージョンボールで切り抜けてゴール前の豪炎寺へとセンタリングを上げた。
「爆熱スクリュー!!」
「レベルアップしたのは一之瀬だけじゃないぜ!ボルケイノカットV2」
溶岩から噴射したガスが障壁となって、豪炎寺の爆熱スクリューの威力を弱めた。
アメリカのゴールを守るキッドことビリー・ラピットが余裕そうにシュッシュッと、軽いシャドウボクシングをしてボールが目前に来るのを待つ。
「であっ!」
キッドは必殺技、フラッシュアッパーで上に打ち上げたボールを落ちてきたところで片手で軽々とキャッチしてみせた。
「今日は負けられないんだ!」
「俺達も負けるつもりはない」
土門と豪炎寺がそう言葉を交わす。
一之瀬の事情を知るからか、いつもの飄々とした様子は土門になかった。
手を繋いだままの秋ちゃんがギュッと握ってくる。
隣の秋ちゃんへ目を向ければ、彼女は悲しそうに目を伏せていた。
『秋ちゃん。辛くても見なくちゃダメだよ。一之瀬は全てを賭ける覚悟であそこに立ってるんだから』
「……うん」
恐る恐ると目を開けてフィールドを駆ける一之瀬へ視線を向けた。
一之瀬の活躍でアメリカは猛攻を仕掛けて来る。
「アイツらめちゃくちゃ強いよ」
今回はベンチの木暮がそう呟けば、隣の立向居がああと頷いた。
「ほんの少しの隙も逃さずゴールに襲いかかって来る」
「やはり一之瀬くんですね。彼を封じる事が勝利への鍵でしょう」
キランとメガネを光らせて目金がそう言えば、どうやって?と木暮が聞き返す。
「それは……、ぶ、分析中です」
締まらない答えに、なんだ分かんないのかと木暮は頭の後ろで手を組んでベンチに持たれ掛かった。
フィールドの魔術師
エイリア学園との戦いの時も思っていたけれど、やはり彼の技術はズバ抜けて高いんだよね。
だからこそ、それが失われるのは……。