世界への挑戦編①
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「キミが蹴ってくれたんだね。ありがとう、素晴らしいキックだった。あの強さと角度でなければ落ちてきた木材のコースを変えることはできなかった」
私が鬼道の傍に掛けよれば、ちょうどフィディオが彼に礼を述べていた。
「危なかったな、フィディオ!」
円堂が声をかければフィディオは、えっ?とこちらを向いた。
「エンドウマモル!」
「怪我はなかったか?」
「ああ!彼のおかげでね」
「フィディオ、大丈夫、か………っ!?」
そう答えたフィディオの元に彼の仲間たちも駆け寄ってきたのだが、彼らは我々、いや、鬼道の事を見て、驚いた顔をした。
「オマエは!?」
後ろを逆立てた水色の髪で右目を隠した目つきの悪い少年が、鬼道の胸ぐらをつかんだ。
「ベント!やめるんだ!彼はオレを助けてくれたんだぞ!」
「だって、このマントのヤツを見ろよ!あのミスターKとか言うのが連れてたヤツとそっくりじゃないか!」
ベントの言葉に他のオルフェウスのメンバー達も、確かにと呟き鬼道へ疑いの目を掛けた。
反対にこちらのメンバーは、どういうことだと彼らに疑問を浮かべる。
『手を離してちょうだい。鬼道は今日、私たちと一緒に居て、午前中はずっとジャパンエリアに居たわ。貴方達がそのミスターKと会ったのはいつ?』
「……今日の午前だ」
そう答えてベントは鬼道の胸ぐらから手を離した。
鬼道に大丈夫かと問えば彼は、ああと小さく頷いた。
「すまない。チームメイトが失礼なことをしてしまった」
手を離したもののまだ疑っている様子のベントの代わりにフィディオが謝罪を述べる。
「どういうことなんだ?」
「そもそもミスターKとは一体……」
円堂と鬼道が尋ねれば、フィディオはかくかくしかじかと午前中にあった出来事を話してくれた。
要約すると、ミスターKと名乗る男がいきなり現れて、本日付けでイタリア代表の監督に代わり、現行の代表オルフェウスに代わり新たにチームKというメンバーを代表選手にすると言い出した、と。
無論そんなことに納得できないオルフェウス達が抗議すれば、自分たちの方が上であると証明して見せろと、明日チームKと代表を賭けた試合をする事になった、と……。で、そのチームKの中に鬼道に似た姿の奴が居たらしい。
そうして彼らはグラウンドを追い出され、まずは練習場所を探そうとグラウンドを出て早々、ブラージというゴールキーパーが倒れてきた大木に潰され怪我を負い、病院送りになってしまった、と。
『で、その病院帰りに今度はフィディオを狙って木材が倒れてきた、ってわけね』
「狙ってって、まさか、そんな……!」
「ブラージの怪我も偶然じゃないって事か!?」
オルフェウスのみんなは青い顔をしている。
「ああ、誰かが意図的に仕組んでいるとしたら……」
鬼道の呟きにどういうことだ?とフィディオが首を傾げる。
「チームKを代表にするため」
「まさか、ミスターKが!?代表の監督がそんな事する訳がない!」
まあ、仮にも正式な書面に書かれて代表監督に変わっているわけだから、フィディオからすれば信じれないよね。
「俺はそういう男を知っている」
「え?」
「水津。ミスターKはお前が会おうとしていた人物だな?」
『ええ。彼らには説明しておいた方がいい。聞いてくれるかしら?』
「キミ達は、ミスターKの事を知っているのか?」
「ああ。奴の本当の名は、影山零治。昔、俺たちの監督だった男さ」
そう言って鬼道は、影山のやってきた悪逆非道を彼らに説明した。
「そんなことが………。カゲヤマレイジ……。恐ろしい男だね」
「…………ごめんだ……」
「え?」
話を聞いていたオルフェウスのメンバーの1人が何か呟いた。
「オレは怪我をさせられるなんてごめんだ!」
前髪にウェーブのかかった紫の長髪の少年、ジャンニーニがそう叫ぶ。
「そうだよな、ましてや公式な試合でもないのに……」
ジャンニーニに同意するようにセンター分けの少年ジャンルカが呟く。
「おまえたち、何を言ってるんだ……?」
フィディオは恐る恐る仲間たちを振り返る。
「悪いが、オレは抜ける」
そう言って長いウェーブのかかった茶髪の少年、ラファエレがフィディオに背を向け歩き出す。
そんな彼に、オレもオレもとジャンルカとジャンニーニがついて行く。
「待ってくれ!おまえたちどこへ行くんだ!」
「すまない、フィディオ」
ジャンルカは一瞬立ち止まってそう言った。
「逃げることはあきらめることだ!みんなで立ち向かうんだミスターKに!」
「……どうして指図されないといけないんだよ」
ラファエレも足を止めて振り返った。
そして彼はフィディオを睨みつけた。
「キャプテンでもないおまえにさ」
「……!」
ラファエレの言葉にフィディオは黙ってしまう。
「え、キャプテンじゃないって……?」
イナズマジャパンの4人はフィディオがキャプテンじゃないことに驚いている。
オルフェウスのキャプテンマークは今フィディオの腕に巻かれているのに、どういうことだと思うよね。
『貴方達の判断は正しいわ。ミスターKの行いによっては、選手生命を絶たれるどころか下手すれば命に関わる可能性もある。自分の思うところに行きなさい』
そう言えば彼らは有無も言わず、いや、ジャンルカだけは少しフィディオを心配そうに見た後、この場を離れて行った。
「何で勝手に!」
そう言ってベントが怒りの声を上げた。
『言ったでしょう?命に関わる事よ。無理強いはできないでしょう』
だからフィディオもあれ以上なにも言えなかった。
『貴方達もちゃんと考えなさい』
自分で
フィディオの時のように助かるなんて都合のいい事は早々起きないんだから。