サブストーリー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ねえ、ずっと気になってたんだけどさ」
そう言いながらジト目で猫耳帽子を被った少年がこちらにボールを蹴った。
『なに?』
飛んできたボールを受け取って聞き返す。
「なんで水津はオレの事、松野って呼ぶの」
『え?だって松野じゃん』
何言ってんの?とボールを蹴り返す。
「いや、そうだけどそうじゃなくて。頑なにマックスって呼ばないじゃんか」
戻ってきたボールを足で踏んで松野はそう言った。
『ああ、それね』
確かに松野は入部時にマックスって呼んでとみんなに言っていた。
確かに、アニメやゲームで見ていた時には私も彼の事をマックスと呼んでいた。
だけど、なんでだろうね。実際こうやって現実の男子中学生として見たらなんか……。
『そんなに仲良くない男子をあだ名で呼ぶのってハードル高くない?』
出会ってすぐの男子のことあだ名で呼べるのコミュ強だけよ。
「つまり呼び方が変わってないってことは、今でもそんなに仲良くないって思ってるわけだ。うわー、水津ってば酷いなー。オレは仲いいって思ってたのになー」
シクシクと松野は嘘泣きをしてみせる。
『うわ、めんどくさ。今は仲良いからこそあだ名で呼ばない的なやつじゃん。説明しないとわかんないわけ?』
「そんな事言って、全員苗字で呼んでるじゃん。俺との事は遊びだったわけ!」
『ごめん』
「そんなっ、酷い」
「先輩たちまた茶番してる……」
呆れた様子で宍戸が呟いた。
「今日はなんなんですか?別れ際のカップル?」
「『メンヘラ女とクズ男ごっこ』」
まあ、男女逆だったけど。
「練習サボってたら鬼道さんに怒られますよ」
忠告を残して宍戸は離れていった。
『で、そんな事気にするってことは、私にマックスって呼んで欲しいの?』
「いや、呼んで欲しいっていうか、なんか距離置かれてる気がして、気になって」
そう言ってマックスは、踏みつけていた足をおろしてボールを蹴った。
転がってきたボールを足で止めて、考える。
『……それって、やっぱり呼んで欲しいってことでは?』
「だから最初からマックスって呼んでっていってるじゃん」
『ああ、そうだった。えーと、じゃあ、マックス!』
そう言ってボールを松野へと飛ばせば、彼はそのボールをスルーした。
そしてこう言ったのだった。
「うーん、やっぱなんか違うや」
呼び方
結局、しっくり来ないから松野のままでいいよ、と言われるのだった。
────────────────────
夢主がマックスのことをひたすら松野と呼ぶ理由を本編で書ききれなかったのでここで。