サブストーリー
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帰りの荷物をまとめた綱海がやってきた。
「世話になったな!」
そう律儀に挨拶してきた彼はニカッと笑って見せた。
『こちらこそ。綱海がチームに入ってくれて助かったよ』
「そうか!サッカーも中々悪くなかったぜ!」
この笑顔を見るに、最初に鬼道と共に挑発したことは覚えてなさそうだな。
『沖縄に戻ってもサッカー続けてね』
「とーぜん。大海原サッカー部にも入ったしな!」
『ああ、そうだったそうだった。あそこならもっと伸び伸びとしたサッカーできそうだしね』
「おう。帰ってアイツらとサッカーやんのもすげぇ楽しみだ。けど、帰ったらまずはサーフィンだな!」
『長らくお預けだったもんね』
「おー。波が恋しいぜ」
綱海らしいと小さく笑う。
『今度こっちでもサーフィンできる場所探しといてあげるよ』
「おう、サンキュー!……って、今度?」
首を傾げる綱海を見て、あっ、と気づいた。
彼らはまだ、FFIの事を知らないんだった。
『あー、ほら、みんなに会いに来た時とか?』
「なるほど。そうだな!調べといてもらえりゃ、こっちに遊びに来てもサーフィンできるわな!」
そうそう、と頷いておく。
「んでせっかく調べるんだったらお前もサーフィンしに行ってみろよ。やってみたら気持ちいいもんだぜ。悩みなんか忘れるくらいにな」
『サーフィンかぁ』
サーフィンはやったことないなぁ。
『まあ、海はいいもんね』
「ああ、海はいいぜ!大人だとか、子供だとか、異世界人だとか海の広さに比べればちっぽけな話に思えてくるもんよ」
『そうかなぁ』
異世界人の方が宇宙の枠超えてるんでスケールデカいと思うんだけど。
「そうだぜ」
その自信はどこから来るんだろうね?
『綱海がそこまで言うんなら行ってみてもいいかもね』
そう言えば綱海は、へへっと笑って頷いた。
「さーて、そろそろ行くかー」
そう言って綱海は軽く伸びをした。
一緒に西側に帰る木暮、リカ、立向居も、運転手の古株さんもキャラバンで待っていることだろう。
「ん、」
ほい、と綱海が片手を差し出してきた。
『……なんか忘れ物あった?』
「ばーか。握手だ握手!」
『ああ』
なるほど、と頷いて、私も手を伸ばして綱海の手を掴んだ。
「んじゃ、またな」
『ええ。またね』
そう言って互いに手を離すのだった。
サーファー少年
遅いだのなんだの木暮とリカに愚痴られながら、悪い悪いと人のいい笑みを浮かべながら謝って彼はいそいそとキャラバンへ乗り込んで行ったのだった。