サブストーリー
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じっーと黒い瞳が私を見つめている。
『なに?』
そう聞けば彼女は長い睫毛をバシバシと瞬かせた。
「いやな。ホンマに年上なんやなーと思ってな」
『流石にこんなわけわからん嘘はつかんよ』
「せやなぁ。わけわからへんもんな」
見た目は子供、頭脳は大人なんて漫画やアニメじゃんね。
いや、まあ、ここもそうではあるけど。
「まー、大人っぽいとこあるなぁ、とは思ってたけどなぁ。まさかホンマに大人やとは……」
しみじみとリカちゃんが呟く。
「あの男子らに興味ないんも納得やわなぁ。梅雨から見たらみんなガキっちゅう事やもんな」
『まあ……、そうね』
「……!なんや今の含みある反応!!」
キラキラとした……いや、ギラギラとした目でリカちゃんが前のめりに近づいてきた。
「もしかして、ホンマは誰か好きな奴居るんか!?」
『いやいや、いないいない!そもそも、アラサーが中学生に手を出したら犯罪だし』
異世界に来て青少年育成条例とかに引っかかって逮捕なんて洒落にならない。
「そんなん同意やったら関係ないやろ!」
『いやいやいや!アカンやろ!!』
「付き合うくらいはええんちゃうん」
『いーや、ダメです』
中高生男子の性欲考えたらただ付き合うだけじゃ済まないだろう。
みんながみんな欲にまみれてるとは言わないけれど、そういう行為に多少なり興味がある年頃だろうし。
「これは、梅雨に惚れたヤツは大変そうやな」
はあ、とリカちゃんがため息を吐く。
『いや、そんな子いないでしょ』
そういえば、はあ〜っと先程よりもっと大きなため息を吐かれた。
「年上のお姉さんに憧れるちゅー話はようあるやん。しかもアンタおっぱい大きいし」
そう言って、リカちゃんが下から持ち上げるように胸を触ってきた。
『おいこら』
「ホンマ、ダーリンが好きなんがあんたでなくてよかったわ」
胸から手を離して真面目な顔でリカちゃんはそう言った。
『……リカちゃんもしかして』
一之瀬に好きな人がいるって気づいてるのか。
「ウチが1番ダーリンのこと見てるんやで?気づいてるに決まっとるやん」
少し悲しそうにリカちゃんは笑みを浮かべたあと、グッと拳を握りしめた。
「秋は手強い相手やけどウチは負けへんで!秋は円堂の事が好きやしな。チャンスはぎょうさんあるやろ!」
『リカちゃんは強いなぁ』
「強くないと恋愛なんかできへんで!梅雨も恋に年齢なんか関係あらへんのやから、好きな奴が出来たらガッーといきや!ガッーと!」
そんな力強いアドバイスに、あはは、と苦笑いで返すのだった。
恋する乙女
好きな人が出来たら大坂に連れてき。ウチがラブラブ焼き焼いたるわ!と商売上手な彼女であった。