サブストーリー
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※白恋中滞在辺り
しんしんと降り積もる雪の中、梅雨は自分の身を抱く様に腕を回す。
『寒い寒い寒い〜〜!!!』
「だあああああ!うるせぇよ!!何日目だよ!いい加減慣れろ!!」
この雪降るグラウンドの中、梅雨の隣に立つ染岡は半袖半ズボンのユニフォームを着て怒声を上げるほど元気なようだ。
『無理無理!!こちとらそんなに若くないんじゃ!!』
「何言ってんだ14だろ」
『………』
いや、アラサーなんだよなぁ……。
「おい。無言やめろ」
『……だって、寒すぎて息も凍る』
「凍らねぇよ!ロシアじゃねんだぞ!」
サッカーで人が凍るのにこの寒さで凍らないのはおかしいよ。
「大体ジャージ着てんだからそこまでじゃねぇだろうが」
染岡は半袖半ズボンだけど、私はバッチリ上下ジャージだ。本当は上にコートとマフラーと手袋とニット帽とイヤーマフしたい。
「お前が練習付き合うって言ったんだろ」
『……言ったけどこんな朝早くとか聞いてない』
前に染岡が円堂と風丸とやってた朝練より時間早くなってたし。
『起きてきただけ褒めて欲しい。正直まだお布団に居たい』
「たっく……」
はあ、と染岡はため息を吐いたかと思えば、タオルとかの荷物を置いてるベンチの方へ歩いていった。
『?』
染岡はベンチに置いていた自分の雷門中ジャージの上着を取って戻ってきた。
「1枚着りゃあ多少違うだろ」
貸してやるとジャージを目の前に突きつけられた。
『いいの!?』
「いいからさっさと受け取れや。せっかく起きたのに、練習相手になんないなら意味ねぇだろ」
そう言って染岡は、ぷい、と顔を逸らす。
『わー!ありがとう』
礼を言って彼の手からジャージを受け取って、直ぐに袖を通す。
ジャージの上にジャージだからモゴモゴするけど、染岡は体格いいからジャージも大きいし、上から着てもサイズ的には問題ない。
サイズが大きい分おしりまで隠れるし、袖も余るから指先まで隠れるの有難い。
あとはこれで顔面まで温まれば最強なんだけどなぁ。
冷えた頬に長い袖に包まれた手を当てて暖を取る。
『はあ。1枚着るだけで全然ちがうわ〜』
「そうかよ。着れたんなら………、……」
『染岡?』
こっちを見て固まった染岡に対し梅雨は首をかしげる。
染岡は気づいた。
「(これは所謂、彼ジャーと言うやつでは…?いや、彼氏じゃねぇけど……!)」
染岡は顔を真っ赤に染めてまた顔を逸らした。
『あれ…、顔赤いけど大丈夫?もしかして熱ある!?』
「ばっ、か、近寄んなっ!!」
体温計ろうかと近づいて腕を伸ばせば、染岡は後ろへ飛び退いた。
『ねえ、ほんとに顔赤いよ?体調悪いんじゃな…』
「違っ……」
『あっ、その格好やっぱ寒かったんでしょ?もう!私に気を使う前に自分が着なさいよ!』
「いや、話聞けよ…」
貸してもらったジャージを脱いで、染岡の後ろに回り、その肩にかける。
1枚脱ぐと寒いけど、そんなことより染岡の体調の方が大事だ。
『ほら、ちゃんと腕通して』
「だあああああ。分かった。分かったからあんま近づくな」
『照れる暇あるなら早く着て。本格的に風邪だったらシャレになんないから!』
早くと急かせば、渋々と言った様子で染岡はジャージを着た。
「………、」
ファスナーを1番上まであげて、すん、と鼻を鳴らし、襟元から香った匂いに染岡は固まった。
「(っ、女子の着たジャージの匂い嗅ぐとか…変態か俺は…!!)」
真っ赤な顔して頭を振るう染岡を見た梅雨は、彼の手を取った。
「水津!?」
『今日は練習中止!連日の朝練で寝不足なのもあるんだろうし、風邪はひきはじめが肝心。教室行ってストーブにあたろう!』
ほら行くよ、とグイグイと染岡の手を引っ張る。
「え、おい、っ手…!」
『さっきより真っ赤じゃん!?早く戻ろう!』
「いや、だから……!」
染岡が弁解する間もなく、水津は手を引っ張って行った。
この熱はお前のせい
そんなこと言えるわけもなく。
しんしんと降り積もる雪の中、梅雨は自分の身を抱く様に腕を回す。
『寒い寒い寒い〜〜!!!』
「だあああああ!うるせぇよ!!何日目だよ!いい加減慣れろ!!」
この雪降るグラウンドの中、梅雨の隣に立つ染岡は半袖半ズボンのユニフォームを着て怒声を上げるほど元気なようだ。
『無理無理!!こちとらそんなに若くないんじゃ!!』
「何言ってんだ14だろ」
『………』
いや、アラサーなんだよなぁ……。
「おい。無言やめろ」
『……だって、寒すぎて息も凍る』
「凍らねぇよ!ロシアじゃねんだぞ!」
サッカーで人が凍るのにこの寒さで凍らないのはおかしいよ。
「大体ジャージ着てんだからそこまでじゃねぇだろうが」
染岡は半袖半ズボンだけど、私はバッチリ上下ジャージだ。本当は上にコートとマフラーと手袋とニット帽とイヤーマフしたい。
「お前が練習付き合うって言ったんだろ」
『……言ったけどこんな朝早くとか聞いてない』
前に染岡が円堂と風丸とやってた朝練より時間早くなってたし。
『起きてきただけ褒めて欲しい。正直まだお布団に居たい』
「たっく……」
はあ、と染岡はため息を吐いたかと思えば、タオルとかの荷物を置いてるベンチの方へ歩いていった。
『?』
染岡はベンチに置いていた自分の雷門中ジャージの上着を取って戻ってきた。
「1枚着りゃあ多少違うだろ」
貸してやるとジャージを目の前に突きつけられた。
『いいの!?』
「いいからさっさと受け取れや。せっかく起きたのに、練習相手になんないなら意味ねぇだろ」
そう言って染岡は、ぷい、と顔を逸らす。
『わー!ありがとう』
礼を言って彼の手からジャージを受け取って、直ぐに袖を通す。
ジャージの上にジャージだからモゴモゴするけど、染岡は体格いいからジャージも大きいし、上から着てもサイズ的には問題ない。
サイズが大きい分おしりまで隠れるし、袖も余るから指先まで隠れるの有難い。
あとはこれで顔面まで温まれば最強なんだけどなぁ。
冷えた頬に長い袖に包まれた手を当てて暖を取る。
『はあ。1枚着るだけで全然ちがうわ〜』
「そうかよ。着れたんなら………、……」
『染岡?』
こっちを見て固まった染岡に対し梅雨は首をかしげる。
染岡は気づいた。
「(これは所謂、彼ジャーと言うやつでは…?いや、彼氏じゃねぇけど……!)」
染岡は顔を真っ赤に染めてまた顔を逸らした。
『あれ…、顔赤いけど大丈夫?もしかして熱ある!?』
「ばっ、か、近寄んなっ!!」
体温計ろうかと近づいて腕を伸ばせば、染岡は後ろへ飛び退いた。
『ねえ、ほんとに顔赤いよ?体調悪いんじゃな…』
「違っ……」
『あっ、その格好やっぱ寒かったんでしょ?もう!私に気を使う前に自分が着なさいよ!』
「いや、話聞けよ…」
貸してもらったジャージを脱いで、染岡の後ろに回り、その肩にかける。
1枚脱ぐと寒いけど、そんなことより染岡の体調の方が大事だ。
『ほら、ちゃんと腕通して』
「だあああああ。分かった。分かったからあんま近づくな」
『照れる暇あるなら早く着て。本格的に風邪だったらシャレになんないから!』
早くと急かせば、渋々と言った様子で染岡はジャージを着た。
「………、」
ファスナーを1番上まであげて、すん、と鼻を鳴らし、襟元から香った匂いに染岡は固まった。
「(っ、女子の着たジャージの匂い嗅ぐとか…変態か俺は…!!)」
真っ赤な顔して頭を振るう染岡を見た梅雨は、彼の手を取った。
「水津!?」
『今日は練習中止!連日の朝練で寝不足なのもあるんだろうし、風邪はひきはじめが肝心。教室行ってストーブにあたろう!』
ほら行くよ、とグイグイと染岡の手を引っ張る。
「え、おい、っ手…!」
『さっきより真っ赤じゃん!?早く戻ろう!』
「いや、だから……!」
染岡が弁解する間もなく、水津は手を引っ張って行った。
この熱はお前のせい
そんなこと言えるわけもなく。