アレスの天秤編
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しばらく新雷門の練習を見せてもらったが、ディフェンス練習しかしていなかったな。
しかし相手はディフェンスの固い美濃道山中。そしてこの美濃道山中にら我らが壁山塀吾郎が強化委員として向かっていたはず。それこそアニメでは無印1期から闇落ちもせずずっとスタメン入りして日本代表にもなってる強者のイメージがある。まあ本人の性格はビビりで情けないのだが。
それを守りの練習でどう攻略するつもりなのだろうかあの監督は。
そんなことを考えながら、雷門の校門へと向かう。
怪しいのは水やりと壁のラクガキ消しをしてるという2人だよね。この2人を攻略の糸口にするって言ったってどう考えても点を取るのの役に経ちそうには思えないが...。
壁の清掃ってまだやってんのかな。
校門をくぐり抜けて、振り返って壁を見た。
『は...?』
そこにはペンキの入ったバケツを持った小柄でチャイナ服を来た大頭面がいた。ギギギ、と振り返ったその大頭面と目が合う。そしてまさにロックオンと言わんばかりに、こちらにダッシュしてきた。
『ひぇ、』
「水津さん!」
突然のことに足がすくんで動けずにいると、誰かに名前を呼ばれて、目の前に影が出来た。
『えっ、あっ、西蔭...?』
「出たなストーカー。水津さんは下がっててください」
どこから現れたのかは知らないが、そう言って西蔭は拳を構える。
『いや待って待って!!』
「は、ちょ、水津さん!?」
後ろからぎゅっと抱きついて今にも殴りかからんとする西蔭を止めれば、素っ頓狂な声を上げられた。
『ダメだって、もうすぐ私ら試合があるから暴力はダメだ。試合に出れなくなる!!』
「あの、水津さん?当たって...」
『当ててんだよ。西蔭と私の体格差じゃ全力で止めないと無理でしょ。ラッキースケベだと思え』
そう言えば、え?はあ...?と困惑したような返事が帰ってきた。
『とにかく良く見て、どう見ても前に来たストーカーとは見た目違うじゃん』
「そうですが...。しかし水津さんコイツ何か得物を持ってます」
西蔭を盾にしてそっと大頭面を除きみれば、長いチャイナ服の袖の中に確かに何か掴んでいるようだ。ん?目を凝らしてよーく見てみる。
『サインペン...?』
そう呟けば、大頭面はその頭をガクガクと大きく揺らして、ん!とサインペンを突き出して、更に空いた手で背中に手を回したかと思えばサイン色紙が出てきた。え、何処にあったん?
そしてサイン色紙もサインペンと一緒にこちらに向けて突き出される。
『...サイン欲しいの?』
そう聞けば、こくこくと頷かれる。
『私の?』
また頷いた。
『西蔭、大丈夫そうよ?』
「いや、どう見ても怪しいですよ」
『うん、まあそうよね』
見た目はどう見ても怪しい。けどこの世界見た目が怪しい人めっちゃいるじゃん?帝国の五条さんとかさ。けど意外といい人だよ??
西蔭から腕を離してから、大頭面の少年の前に屈む。
「水津さん、危ないですよ」
『大丈夫。何かあったら西蔭すぐに逃げな』
「いやいや」
大頭面からペンと色紙を受け取れば、彼は大人しくじっとしてる。うん、大丈夫そう。
しっかしサインね。初めて書くわ...。これが後々の私のサインになるんでしょ...?うーん、一応、前の世界でプロを目指していたわけで、サイン練習なんかしちゃったり、した事もある。その時考えたのでいいかな。
さらさらと水津梅雨の名を書いていく。
『はい、出来たよ。どうぞ』
色紙とペンを揃えて返せば、大頭面の子は大事そうに抱えて、コクコクとお辞儀するように頷いて猛スピードで去っていった。
『早っ...』
「本当にだだのファンだったんですね」
『そうみたいね』
2人してぽかんと大頭面が去っていったのを見送って顔を見合わせる。
『ところで、凄くいいタイミングで割り込んできたけれど、なんでここにいるの?』
私はいらないと言ったはずだが。じっと、西蔭を見つめれば、目をそらされた。
「...まだ怒ってるんですか?」
『質問に質問で返すのは感心しないね』
そう言えば、西蔭はスーッと息を吸った。
「やはり、1人で出掛けられるのは危険だと思ったので。そしたら案の定変なのに絡まれてたじゃないですか」
『野坂に言われてきたの?』
「いえ、野坂さんには、水津さんにいらないと言われた事を伝えると、本人がいいっていうならいいんじゃない?と」
『え、野坂に言われてないのに来たの』
あの西蔭が?何をするにも野坂最優先な西蔭が???
「そうですけど、なんですか」
『えっ、大丈夫?どっか頭打った!?』
打ってないです。と西蔭はとっても真顔で答える。
『なんか拾い食いした?』
「失礼だなアンタ。わざわざ心配してきたのに...!」
流石の西蔭も頭に来たのかヒクリと口角がつり上がった。
『本当に心配して来てくれたの...?』
「だから初めからそう言ってるじゃないですか」
『ふぅん、そっかぁ』
そう言って水津はくるりと西蔭から背を向ける。
『そんじゃま、帰ろうか!』
るんるんと歩き出せば、は?と言う西蔭の呟きが聞こえた。
「なんで急に機嫌よくなったんだ...わけがわからない...」
『西蔭ー!置いて帰るよー!』
「いや、アンタ俺が迎えに来た理由わかってます!?」
そう叫びながら西蔭は水津の後を追った。
乙女心はよく分からない
そう野坂さんに相談したら。僕にも分からないなと言われた。
しかし相手はディフェンスの固い美濃道山中。そしてこの美濃道山中にら我らが壁山塀吾郎が強化委員として向かっていたはず。それこそアニメでは無印1期から闇落ちもせずずっとスタメン入りして日本代表にもなってる強者のイメージがある。まあ本人の性格はビビりで情けないのだが。
それを守りの練習でどう攻略するつもりなのだろうかあの監督は。
そんなことを考えながら、雷門の校門へと向かう。
怪しいのは水やりと壁のラクガキ消しをしてるという2人だよね。この2人を攻略の糸口にするって言ったってどう考えても点を取るのの役に経ちそうには思えないが...。
壁の清掃ってまだやってんのかな。
校門をくぐり抜けて、振り返って壁を見た。
『は...?』
そこにはペンキの入ったバケツを持った小柄でチャイナ服を来た大頭面がいた。ギギギ、と振り返ったその大頭面と目が合う。そしてまさにロックオンと言わんばかりに、こちらにダッシュしてきた。
『ひぇ、』
「水津さん!」
突然のことに足がすくんで動けずにいると、誰かに名前を呼ばれて、目の前に影が出来た。
『えっ、あっ、西蔭...?』
「出たなストーカー。水津さんは下がっててください」
どこから現れたのかは知らないが、そう言って西蔭は拳を構える。
『いや待って待って!!』
「は、ちょ、水津さん!?」
後ろからぎゅっと抱きついて今にも殴りかからんとする西蔭を止めれば、素っ頓狂な声を上げられた。
『ダメだって、もうすぐ私ら試合があるから暴力はダメだ。試合に出れなくなる!!』
「あの、水津さん?当たって...」
『当ててんだよ。西蔭と私の体格差じゃ全力で止めないと無理でしょ。ラッキースケベだと思え』
そう言えば、え?はあ...?と困惑したような返事が帰ってきた。
『とにかく良く見て、どう見ても前に来たストーカーとは見た目違うじゃん』
「そうですが...。しかし水津さんコイツ何か得物を持ってます」
西蔭を盾にしてそっと大頭面を除きみれば、長いチャイナ服の袖の中に確かに何か掴んでいるようだ。ん?目を凝らしてよーく見てみる。
『サインペン...?』
そう呟けば、大頭面はその頭をガクガクと大きく揺らして、ん!とサインペンを突き出して、更に空いた手で背中に手を回したかと思えばサイン色紙が出てきた。え、何処にあったん?
そしてサイン色紙もサインペンと一緒にこちらに向けて突き出される。
『...サイン欲しいの?』
そう聞けば、こくこくと頷かれる。
『私の?』
また頷いた。
『西蔭、大丈夫そうよ?』
「いや、どう見ても怪しいですよ」
『うん、まあそうよね』
見た目はどう見ても怪しい。けどこの世界見た目が怪しい人めっちゃいるじゃん?帝国の五条さんとかさ。けど意外といい人だよ??
西蔭から腕を離してから、大頭面の少年の前に屈む。
「水津さん、危ないですよ」
『大丈夫。何かあったら西蔭すぐに逃げな』
「いやいや」
大頭面からペンと色紙を受け取れば、彼は大人しくじっとしてる。うん、大丈夫そう。
しっかしサインね。初めて書くわ...。これが後々の私のサインになるんでしょ...?うーん、一応、前の世界でプロを目指していたわけで、サイン練習なんかしちゃったり、した事もある。その時考えたのでいいかな。
さらさらと水津梅雨の名を書いていく。
『はい、出来たよ。どうぞ』
色紙とペンを揃えて返せば、大頭面の子は大事そうに抱えて、コクコクとお辞儀するように頷いて猛スピードで去っていった。
『早っ...』
「本当にだだのファンだったんですね」
『そうみたいね』
2人してぽかんと大頭面が去っていったのを見送って顔を見合わせる。
『ところで、凄くいいタイミングで割り込んできたけれど、なんでここにいるの?』
私はいらないと言ったはずだが。じっと、西蔭を見つめれば、目をそらされた。
「...まだ怒ってるんですか?」
『質問に質問で返すのは感心しないね』
そう言えば、西蔭はスーッと息を吸った。
「やはり、1人で出掛けられるのは危険だと思ったので。そしたら案の定変なのに絡まれてたじゃないですか」
『野坂に言われてきたの?』
「いえ、野坂さんには、水津さんにいらないと言われた事を伝えると、本人がいいっていうならいいんじゃない?と」
『え、野坂に言われてないのに来たの』
あの西蔭が?何をするにも野坂最優先な西蔭が???
「そうですけど、なんですか」
『えっ、大丈夫?どっか頭打った!?』
打ってないです。と西蔭はとっても真顔で答える。
『なんか拾い食いした?』
「失礼だなアンタ。わざわざ心配してきたのに...!」
流石の西蔭も頭に来たのかヒクリと口角がつり上がった。
『本当に心配して来てくれたの...?』
「だから初めからそう言ってるじゃないですか」
『ふぅん、そっかぁ』
そう言って水津はくるりと西蔭から背を向ける。
『そんじゃま、帰ろうか!』
るんるんと歩き出せば、は?と言う西蔭の呟きが聞こえた。
「なんで急に機嫌よくなったんだ...わけがわからない...」
『西蔭ー!置いて帰るよー!』
「いや、アンタ俺が迎えに来た理由わかってます!?」
そう叫びながら西蔭は水津の後を追った。
乙女心はよく分からない
そう野坂さんに相談したら。僕にも分からないなと言われた。