脅威の侵略者編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ジェネシスに勝利した時のイナズマキャラバンのメンバー、円堂、豪炎寺、鬼道、一之瀬、土門、壁山、目金、塔子、吹雪、木暮、リカ、立向居、綱海、計13名のステータスと必殺技の情報を提示すれば研崎は大いに喜んだ。
『まあ、ちょっと待てば分かる情報だけど』
なにせ、もうすぐイナズマキャラバンが到着して、星の使徒研究所を攻略した彼らが実際にジェネシスと戦ってみせてくれるのだから。
「いえ、早く分かる分、対策を練る時間も得れますし貴重な情報ですよ」
『そう。ならいいですけど』
「それに、先の情報だけでなく、彼らを近くで見てきた貴女だからこその対抗策も期待していますよ」
そう言って研崎は、とある扉を開けて中へ入るようにと私を促した。
足を踏み入れたそこはサッカーコートになっていて、青色と黒色のピッチピチのユニフォームを着た10人と黄色とグレーのピッチピチのユニフォームを着た1人が練習をしていた。
「皆さん、調子は如何ですか?」
「ああ、最高だ」
そう答えながら研崎へと顔を向けた半田が、その隣に立つ私を見て顔を歪めた。
「はっ。止めろだなんだ言ってたくせに寝返ったのか?」
そう言った半田の視線は、私の胸元で光るエイリア石に向けられた。
「そうでやんす!意味のない戦いだ、とか言ってなかったでやんすか?」
怪訝そうな顔をした栗松がそういえば、彼と同じ1年の宍戸と少林寺も、そうだそうだと頷いた。
「まあ、みんな落ち着けよ」
そう言って彼の肩をポンと叩いた風丸が、下ろした髪を揺らしながらゆっくり近づいてきた。
「俺は歓迎するぜ、水津。お前も気づいたんだろ?強い力には抗えない。なあ?」
そっと右手を差し出されて、私はその手を握り返した。
『そうだね。私の、この先の未来は知らないけれど、きっと、強い力が救ってくれるから』
「任せろ」
先程と同じようにそう言って染岡が、自身の胸を強く叩いた。
「この力があれば、もう、負けも、怪我もねえ!」
『うん』
「ふふふ……そうか。そうだね」
にゅっと、傍に現れた影野が不気味に笑いながら、何か納得したように呟く。
「力があれば解決するんだから、もう水津さんが、隠し事をする必要もなくなるんだよ。きっと、ずっと後ろめたがったよね……でも、もう大丈夫だから」
そう言って影野は、風丸と握手したままの私の手を勝手に解いて両手で包んだ。
『うん、ありがとう影野』
「はあ〜あ」
わざとらしいクソデカため息を吐いたマックスが猫耳頭巾を被った頭の後ろに両手を置いた。
「ボクはそこの2人と違って、水津にトクベツな感情なんて持ち合わせてないし、お前のした事に納得なんて出来ないけど、能力は買ってる。だからその力、有意義に使ってあげるよ」
『松野……』
随分と上から目線だけど、これは彼なりの優しさだろう。
「ええー、松野先輩まで受け入れちゃうんですか……」
少林寺がその小さい眉を顰めた。
「オレは納得できません!」
宍戸がそう声を荒らげれば、やれやれと言うように研崎が肩を竦めた。
「納得などしなくても良いのですよ。ただ、水津さんには我々の力になって頂く。それだけです」
「なんだっていい。誰にも負けない力が手に入るのなら」
そう言って西垣が掌を握った。彼がいる木戸川清修は、最初の襲撃でエイリア学園に敗北している。だからこそ、強い力を欲している。
「では、水津さん、後は任せますよ」
ええ、と頷けば研崎は練習場から出て行く。恐らく、これから吉良の秘書業務に入るのだろう。
『じゃあみんな。勝つための最終調整、始めようか』
そう言ってコートの白線を踏み、中へ入るのだった。
(瞳子視点)
富士山麓にある、エイリア学園の本拠地。UFOのような形をしたその施設の目前で、現れた響木監督にお前が黒幕だと突きつけられた私は、全てを説明するため、彼とイナズマキャラバンの子供達を連れ、星の使徒研究所の中へと入った。
私は反発して出たはずなのに、施設内に入る為の認証コードは変わっておらずすんなりとゲートは空いた。あの人にとって、私は脅威でもなんでもない、と言うことなのだろう。
施設内の駐車場にキャラバンを停めて降りれば、子供達は皆、不思議そうな、不安そうな顔をして施設を見渡していた。
「監督。ここは一体なんのための施設なんですか」
「吉良財閥の兵器研究施設よ」
鬼道くんの質問に答えれば、響木さん以外は驚きの顔を見せた。
「吉良財閥って……」
「確か、陽花戸中であったおじさんじゃ……」
「なるほど。それで響木監督は瞳子監督が黒幕だと」
吉良財閥の名に皆が驚く中、鬼道くんだけは違う反応を見せた。
賢い彼の事だから、陽花戸中であの人が現れた時に、私との関係に気づいていたのだろう。
「ああ」
鬼道くんの言葉に頷いた響木監督を見て、子供達は、えっ、と呟き考える。
「そういえば、瞳子監督の苗字も吉良ッス!?」
壁山くんの言葉で、ああー!とみんな納得したような声を上げ、一斉に私を見た。
「みんなが陽花戸中であったあの人、吉良財閥の総帥。吉良星二郎が、私の父よ」
ええっーー!!と驚きの声が上がる。
「自らの作り出した兵器で、世界を支配しようと企んでいる男だ」
「世界を……支配……」
「なんか、とんでもない事に巻き込まれてないか俺たち……」
響木監督の説明に、円堂くんと土門くんが息を飲む。
そう。私の父は、とんでもなく恐ろしいことをしようとしている。
「兵器研究施設がジェネシスのホームグラウンド……」
「エイリア学園はただの宇宙人じゃない。監督はそう言いましたよね」
鬼道くんが考える傍で雷門さんが確認するようにそう尋ねてきた。
「ええ」
「兵器開発とエイリア学園……一体どんな関係があるんですか?」
「全ては………あの人が崇める神と、エイリア石から始まったの」
そう、あの人が神と呼ぶモノの予知通りに現れたあの紫色の光を放つ石が現れてから………。
「神とエイリア石…?」
「……神……。まさか……」
鬼道くんだけは気がついた様で、彼は眉を顰めた。
その頭に思い浮かんだのは、恐らくエイリア学園に攫われた彼女の事だろう。
考える間もなく
対侵入者用のロボットが襲いかかってきて、とにかくまずは先へ進むことにした。