脅威の侵略者編
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「南雲をチームに入れます!いいですよね監督!」
目的の豪炎寺ではなかったが、強力なシュートを持つ炎のストライカーに目を輝かせ、円堂が聞けば、大きな戦力になることは間違いないと言って監督はベンチから立ち上がり南雲に近づいた。
「ただ、その前にいくつか質問があるわ」
「いいぜ」
「これから一緒に戦っていく以上私には貴方の身柄を預かっていく責任があります」
責任…ってよく言うよね。吹雪のことあんなにしといてさ。
「まず、あなたはどこの学校の生徒なの?」
その問いに、南雲はギロリと瞳子さんを睨みつけたまま黙った。
「エイリア学園だよ」
南雲ではなく、別の人物の声が上からして、みんな空を見上げた。
ジェミニストームもだったけど宇宙人は高いところがすきね。
なんかよく分からない高いオブジェの上に赤毛の少年が立っていた。
「ヒロトッ!!」
「円堂!!」
駆け出そうとする円堂の腕を鬼道が慌てて掴んで引き止める。
「エイリア学園ってどういう事だよ!」
塔子ちゃんが問いただせば、南雲はチッと舌を打った。
「あーあ、ったく」
低い声でそう発した南雲は、ギロリと上を睨みつけた。
「邪魔すんなよグラン」
「雷門イレブンに入り込んで、何をするつもりだったんだ」
「俺はグランのお気に入りがどんなやつか見に来ただけよ」
バチバチとした2人の雰囲気に、みんな少し混乱していた。
「騙されちゃダメだよ、円堂くん」
そう言ってヒロトは真っ黒のサッカーボールを蹴り飛ばした。
真っ直ぐグラウンドに落ちてくるボールを前にして円堂がマジン・ザ・ハンドの構えを取る。
しかしその後ろからピョンと飛び越えた南雲が、ボールを腹でトラップしたあと、空へ蹴りあげると南雲ごと包むような竜巻が起きた。
そしてその竜巻が晴れると、他のエイリア学園のとよく似た赤い色のユニフォームを着て、顔には目の下から顎と耳の付け根の間に掛けて線が入っている。
「あれは…!」
「エイリア学園……!」
ヒロトが言った言葉が、本当で、みんな驚いている。
しかも、なぜだか2人は互いにシュートを打っては蹴り返す。
「南雲……お前っ…!」
みんなの元へ私と一緒に彼を連れてきた土門が信じられないと、南雲を見つめる。
「俺か?」
ヒロトとのボールの蹴り合いを止めて、南雲はポキポキと首を鳴らした。
「こっちが本当の俺。バーンってんだ。覚えときな」
「バーン…?」
「エイリア学園、プロミネンスのキャプテンだ」
プロミネンス……、まだいるのか…、とみんな絶望したような顔をしている。
「グランよお。こいつらはジェミニストームを倒した。イプシロンとも引き分けた。お前らともやったあとまだまだ強くなるかもしれねぇ。だからよ、どれだけ面白い奴らか近くで見てやろうと思った」
南雲ことバーンは、ベラベラと自分がここに来た経緯を語る。
「俺は俺のやりたいようにやる。もし俺らの邪魔になるようなら、潰すぜ!」
そう言ってバーンは円堂を指さした。
「お前より先になァ!」
その言葉を聞いて、ヒロトが物凄いスピードで、上から降りてきた。
「潰すと言ったね?それは得策じゃない。強いやつは俺たちの仲間にしてもいい。違うか?」
ヒロトの言葉にみんなは、え?と眉をひそめた。
「仲間?こんなヤツらをか?……あ。いや」
ニヤァ、とバーンは口角を上げる。
「水津梅雨は悪くねぇな。鍛えりゃ俺の下位互換くらいにはなるかもな」
『は?』
「彼女はダメだ!」
大きな声で、ヒロトが叫ぶ
何それ。バーンはバーンで上からでムカつくし、ヒロトはヒロトマジで意味わかんないんですけど。
なんで私を名指しするんだよ。
嫌だ嫌だ、と隠れるように壁山の後ろに回る。
「へぇ、なんでだよ」
「……、水津さんは弱いからね」
うっわ、普通に傷付いた。
「ふぅん。まあ、今は確かに俺の足元にも及ばねぇけど、仲間として鍛え上げればこいつは使えるぜ」
なんなの。2人して私をディスりに来たわけ?悲しいわ。
まあ多分バーンの方は、ヒロトが私に定期的に接触しに来てたのを知ってるみたいだったから、煽るために名をだしたんだろうけど。それにしても酷い言われようで泣くぞ。
「水津を、仲間にだって…?」
どういうことだ?と言うように円堂が呟けば、チラリとヒロトは横目で彼を見た。
そんなヒロトを見てバーンはまた面白そうに口をゆがめた。
「教えてやろうか?豪炎寺って野郎もなぁ「お喋りがすぎるぞ!」
ヒロトがバーンの言葉を遮り、2人は互いに睨み合った。
「お前に言われたかねぇな」
イラッとしたような顔をしたヒロトが、バーンの足元にあったボールを蹴ると、ボールから眩い光が放たれた。
眩しいと目をつぶって、開いた次の瞬間には2人はもうそこにはいなかった。
火花散らして
2人の喧嘩に巻き込まないで欲しいんだけど。