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#hpmiプラスまとめ(201811)

自分は彼女ではなく“都合のいい女”だと思っている

2018/11/11 17:17
1️⃣「お前さ、なんで合コンとか行くわけ?」アンタに関係なくない?という態度を取れば「いやだって俺ら付き合ってんじゃん?」と返された。“都合の良い女”の間違いでしょと応戦すれば「ふざけんな」という言葉と共に唇を塞がれた。貪る舌を受け入れれば、境界はどんどん曖昧になっていく。「…お前以外の女とかいねぇし、要らねぇし……今からでいいから、ちゃんと彼女になってよ」縋るような物言いに小さく頷き、涙腺は仕事を放棄した。

2️⃣「は?合コン?俺がいんのに?」いつまでも遊びで付き合ってはいられないのだと大人ぶる。しゅんとして縮こまる可愛い様は年下の特権か。「……俺は○○のこと恋人だと思ってるよ?」それでも彼女は気合の入った身形を淡々と整える。聞き入れてはもらえないのかという焦りと、自身は恋人だと思っていたのにという少しの怒り。「なあ。話聞いて」壁際に追い詰め唇を奪った。俗に言う壁ドンをする日が来ようとは…などと考える余裕はない。「やだ。無理。行かせない」真剣な表情に対し妙に幼い言葉。一抹の母性がやられ、以後の合コンは全て蹴った。

3️⃣「年下との恋愛に不安があるのはわかります。でも…彼氏がいるのに婚活って……何考えてるんです?」怒ってるなぁ、怒ってる。そう思いながらぼんやりと眺める。恋人だと思っていないのは貴方の方でしょうと言ってやりたい。でもそんなのは大人気ないからという理由で短く謝罪を述べた。「…じゃあ、今後はもう行きませんか?婚活……」行かないと答えたがきっと彼は信じていないし、熱りが冷めた頃にはまた足を運ぶだろう。手玉に取るように唇を塞げば「本当に本当ですね?」などと告げられ、ちゃんとした関係を築こうと陰ながら誓った。


🐴「よう、楽しそうじゃねーか。俺様も混ぜろよ」乾杯の音頭と共に現れたガラの悪いイケメン。色々な意味で場は騒然。だが、その目は彼女だけを見据えていた。堪え兼ね呟く“ごめん”の一言。誰に対してなのかは彼女自身にもわからなかった。けれど彼は自分にであると捉え、彼女の腕を掴み店外へ。「…何してんだよ」静かで優しいその言葉は少しだけ悲しみを孕んでいるようで、すぐには言葉を返せなかった。「お前は俺様の彼女だろうが」初めて告げられた“彼女”という事実に涙が溢れる。彼は一瞬焦りを見せたが「心配かけたな」と唇を塞いだ。たった今から、大好きな人の“彼女”。

🐰「俺と結婚するための準備か、なるほどいい心構えじゃねぇか」婚活のチラシをひらひらとさせながら自嘲気味に笑う彼。思い切って、いつまでも都合の良い女では居られないと告げた。すると忽ち怪訝な顔。「お前は俺の女だろう」そう“女”かもしれない。けれど“彼女”でも“恋人”でもない。つい、恋人は他にいるのだろうと糾弾してしまった。彼は更に怪訝な顔。「いやだから、お前が俺の恋人だろう…?」2人の間に流れる微妙な空気。これはすれ違っていると自覚し、2人同時に吹き出した。「こっち来い」チラシを投げ捨てた彼の腕に収まり理想の結婚式の話をするなど、甘い時を過ごしてしまった。まあ、現実になるかはまた別の話だから。

🐦「小官は○○にとって……何だろうか?」それはこっちの台詞だと言いたいのをグッとこらえ“好きな人”と答えた。一瞬の間を置き、返答は「そうか」だけ。無言の気まずい時間がダラダラと流れ、背後から聞こえた「……恋人と思っていたのは小官だけ、か」という切ない声。ハッとして振り向けば哀しげな瞳が見つめていた。「…知っての通り言葉足らずな部分がある……故に、伝わっていなかったようだ」そう言った彼は腰に手を回し、ふわりと唇を重ねた。拒否のない彼女の様子を肯定と捉え、執拗なまでに舌を絡み付ける。「……不安な気持ちにさせてすまなかった」


🍭「僕が言えたことじゃないけどさぁ…他の男の子と遊ぶのやめて!」数いるお姉さんの一人としてはこの言葉は何よりものご褒美だ。どんな飴よりも甘い。“人のことを言えない”という点を突き、沢山居るのだからと口にすれば「そうだよね」と返ってきた。地雷踏んだかも、と背中には嫌な汗が伝う。「…恋人なのに遊び歩いてたら、そりゃあ気分良くないよね。ゴメン」今“恋人”と言っただろうか。お姉さんではなく“恋人”。その言葉を脳内で反芻しているうちに、口内に甘い味が広がった。「……ねぇ、今から僕のこと、ちゃんと恋人として見て?僕も……恋人らしくするから」

📚「小生、傷心いたしました。貴女がまさかそんな…軽薄な方だったなんて」ツーンといった様子の彼。ただ、彼の感情はよくわからないから怒っているのか否かもよくわからないのだけれど。「……将来を誓い合った仲ではないですか」今度は忽ち姫に。やはり、何を考えているのかもわからない。煮え切らぬ彼に何が言いたいのかと問えば「小生、貴女の恋人ですよねぇ?」と縋るような言葉が返ってきた。それはこちらがひた隠しにしてきた感情だ。はっきりとした返事は返せない。「ダメ……ですか?」断りようのないキスは問答無用に意識を持ち去る。“恋人だよ”と告げられない弱虫だから、その間中、皺くちゃになる程着物を掴んだ。

🎲「あー……まあ…そう思われても仕方ない、よな」飯をたかり、風呂をたかり、寝床をたかり…時には金も。それはもう“都合の良い女”と思われても当然の報いである。彼は返す言葉もなく撃沈。正座をしたまま惚けている。重たい口を開き「……でも俺はお前のこと…恋人だと思ってる、よ?」。それも勿論、都合の良い言葉にしか聞こえない。困ったように髪を掻き毟る彼と、実家の猫の姿が不意に重なった。そういえばあの子も同じくらい気まぐれだったっけ。そう思うとつい、どうしたいの?などと飴を与えてしまう。「お前さえ良ければちゃんと…恋人にして下さい」即答した彼を強く抱き締めた。


💉「君を私だけのものにするには…どうしたらいいのか教えて欲しい」身長差のある壁ドン。美しく整った顔の壁ドン。想い人からの壁ドン。否、そもそも壁ドンが初めてだ。自身の神恩ばかりがやけに五月蝿く、余計な事にしか頭が働かない。やっぱり美人だな…などと見つめているうちにその顔は近付き、あっという間に唇が塞がれた。絡まる舌に腰は砕けそうになる。そっと腰に添えられた大きな手にも、鼓動の高鳴りを禁じ得ない。「……ねぇ、わかるだろう?私は君しか見ていないよ」身を以て解らされた彼の想い。問答無用で頷いた。明日からはきっと、彼女も彼しか見えないだろう。

🍸「俺っちのは仕事じゃん!だからいいってわけじゃないんだけど…でもとにかくやなの!」駄々っ子が始まった、そう思いながらテレビに目を戻す。「ねぇ!聞いてんの?!」今度はヒステリーな女の子のような喚き。仕方なく目を合わせれば、案の定瞳は決壊寸前といったところ。彼の気持ちはわかるけれど、いずれは女性を克服するであろう彼にとって今の自分は“都合の良い女”。その思いが拭えない。「俺ら恋人じゃん…やめようよ……合コンとか婚活とか…ホントやめよ?」生返事を返したが当然彼は納得していないだろう。再びテレビに目を戻した彼女に下手なキスを一所懸命してくるようなことが無ければ、きっとあのまま終わっていたはずだ。

👔 同僚の誘いを断り切れず参加した合コン。相手にはまさかの彼女が。二次会には行かず、2人で帰路に着く。今にも死にそうな彼と共に帰宅し、お通夜のような空気の中向かい合った。「お前に不安な思いをさせたのは全部俺のせいだ…お前は何も悪くない……」正座をして拳を握る彼。合コンには何度か行ったが、今が一番の罪悪感。そして最大の修羅場だろう。きっと別れを切り出される。まあ、都合の良いなんとやらも今日で終わりという事で。「…俺がもっとちゃんと言えばよかったんだ……お、俺と…………俺の!彼女になって…ほしい、です」必死な様子にいとも容易く落ちた。都合の良いなんとやらは今ここで終わりだ。

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