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#hpmiプラスまとめ(201811)

彼女から手作り弁当を渡された

2018/11/15 17:23

1️⃣「うーわ!マジで!マジで?!」そんなに嬉しいのかと疑問に思うほどに喜ぶ。節約のためにも弁当を持って行きたいが、朝は忙しくそこまで手が回らないそうだ。「気が向いたらでいいからさ…また作ってくれ!あと俺も今度お礼に作るわ!んじゃ、いってきます」頬に触れるだけのキスを残し、彼はバタバタと仕事に向かった。

2️⃣「えっ弁当?!あー、うん…サボろうと思ってた」家で食べる弁当の虚しさは知っている。作ってくれた者への罪悪感も、痛いほどに知っている。だから、登校の準備をのろのろと始めた。「詰め弁?まさか…ハートとか作ってないよね?」漫画の読みすぎか、現実に妙な期待を抱いてしまう。まあ、それは昼になってからのお楽しみということで。

3️⃣「お弁当って…子供じゃないんですから…う、嬉しいです!嬉しいに決まってるでしょう!」彼女から見たらまだまだ子ども。大人ぶりたい気持ちはわかるけれど、小児科に通える年齢なのだからやはり子ども。「う、占い付きのグラタンとか入ってたら怒りますから」なるほど、次のお弁当の中身が一つ決まった。


🐴「へぇ。気が利くじゃねぇか」事務所にいると言うのでわざわざ昼時に訪ねた。一緒に食べられるよう、気合いを入れて大きめの弁当箱で用意。「……なんか…運動会みてぇな量だな」2人分とはいえ作り過ぎたか。組の人達にもと提案したが「お前の物は俺様の物だ」などとジャイアニズムを展開されたので、一先ず黙って食事を始めた。「いつか………運動会用のも作ってくれよな」

🐰「ふーん。お前が。昼飯が楽しみだ」玄関で手渡せばドライな反応。やはり迷惑だったかと送り出しながら後悔する。ドアが閉まると同時にあちら側から聞こえた「ッシャア!!!!!」という大きな声。素直じゃないんだから…と、盲目的な気持ちが勝り、大声による近所迷惑の存在などは頭から吹き飛んだ。

🐦「では今度は小官がお礼に手料理を振る舞おう」ハイ出ました、と言いそうになったが良心が制止をかけた。お礼なんていいよと慌てて断れば少しだけ寂しげな顔。胸が痛んだが「……ならば、どうしてほしい?」という耳元で囁かれた甘い声に、別の薄い気持ちが芽生えてしまった。まだ朝だが、責任を取ってもらおう。


🍭「僕の嫌いなもの入れてないだろーね?…うーそ!なんでも好きだよ!いってきまーす!」元気に出勤する彼をお見送り。その日の夜は彼がケーキを買ってきてくれた。何かの日だったかと問えば「○○ちゃんがお弁当作ってくれた記念日」などと笑われた。素直にお礼だといってくれてもいいが、言わないところが彼らしく尚良い。

📚「え?お弁当?いえ…小生家にいるだけですので……」少し頬を赤らめつつ断るような仕草。家にいるのは本当だが、断る仕草は当然嘘なので内心では嬉々として受け取っている。午前中は妙に執筆が捗った気が。誰も見てなどいないので、満面の笑みを浮かべ弁当箱を開けた。「……いただきます」しっかりと手を合わせて。

🎲「うっひょー!やーった!まじサンキューな!」仕事の休憩中、近くの公園で2人並び弁当を広げる。相手がギャンブラーではなく定職に就いている人ならば、こんなに幸せなことはないかもしれない。チラと彼を見遣れば、口の端に米粒を付けたまま食事を進めていた。「ん?何?お前も食いてえの?」なんともまあ憎めない。そうしてまた弁当を与えてしまうのだろう。


💉「え、私に?……嬉しいな、ありがとう」喜ぶ顔が堪らない。まだ食べて貰っていないのに、次も楽しみにしているよう告知を述べる。「また作ってくれるの?…年甲斐もなく嬉しいな。ん?……だって、新婚さんみたいじゃない?」ちょっと恥ずかしいことさえもサラッと言えてしまう彼は、やはり狡い大人だと思う。

🍸「えー!お弁当?!まぁじで?!うん!起きたら食べる!いってら!」濡れた頭をタオルで拭い、シャンプーの香りに包まれた無防備な彼。愛おしさ故に離れられなくなる前に、少し早いが出勤してしまおう。「あー!待って!待って!!いってらっしゃいのちゅー!」いや、休んでしまいたい。

👔「まじで?これ、俺に?ありがとう…昼飯のためだけに生きる……」そう言ってよろよろと家を出た彼。定時よりもまだだいぶ早い。それに間に合わすべく早起きした彼女も当然眠い。その晩、少し早く帰宅した彼は嬉々として「愛妻弁当?って聞かれた」などと、珍しく会社での出来事を聞かせてくれた。将来的には是非そうさせていただきたい。

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