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#hpmiプラスまとめ(201812)

ホラー系が苦手な彼女とのお家デートでホラー映画を流してみたところ「別れる!」とガチ泣きされた

2018/12/16 18:48
1️⃣「だーっ!マジごめん!ごめんて!ほんとゴメン!」帰ろうとする彼女を腕の中に収めて「……ごめんな?」とはにかんでみせる。ムスッと膨らんだ頬を指で押してみたところ、しょうがないなといった様子で微笑んでくれた。「マジでもうこんな事しないから、ね?許して?」頬にキスをして、なんだかんだ許してくれた彼女とひたすらイチャイチャ。ホラーなんかよりこっちがいいなんて言われちゃって、19歳の性欲は歯止めが効くか危ういところ。「ね……もうちょいくっ付いていい?」

2️⃣「えっあっ嘘…えっ……別れ…え……」そんな泣く?!と焦りつつも“別れる”という言葉に驚き唖然。袖を掴み「ンなこと言うなよ…」と彼女とは別の意味で泣きそう。そしてここまで彼がダメージを受けると思っていなかった彼女。なんとなく気まずくなり、別れるはちょっと言い過ぎたかも…と口にすれば彼は瞬く間に笑顔。「そ、そっか…!つかマジごめんな、アメコミとかにしよ!」そう言って袋から取り出した中の一枚には何やら如何わしいパッケージが。「…違う!違う違う違う!これは兄ちゃんの!」新たな修羅場が幕を切った。

3️⃣「本当に苦手だったんですね……ごめんなさい」正直なところ“ぶりっ子ってやつでしょ”と思っていた。大好きな彼氏の前で可愛い子ぶっちゃって可愛いな、なんて。帰る別れる放してと泣き喚く彼女を宥め、なんとかソファに腰を下ろさせた。「ごめんなさい。反省してるから…別れるとか言わないでください」手を握りながらそう告げる。断られたら化けて出てやろうなんて不謹慎なことを考えていたがそれは杞憂に終わった。映画を観るはずだったお家デートは突然暇に。「さて、この後は何しましょうか」温かな指先が触れ合い、互いの気持ちを察して唇を重ねた。2人でゆっくり過ごそうじゃないか。


🐴「悪りぃ……そんな苦手とは思わなかったんだよ…こっち来い」“別れる”なんてその場の勢いだと、聞かずとも解る。バツが悪い彼は機嫌の悪い彼女を胸許に抱き寄せ、泣き噦るその頭を優しく撫でた。取り乱してごめんと謝る彼女にキスをして「お前は何も悪くねぇだろ」と更に再びキスをする。ホラー映画の妖しい音楽や恐ろしげな音など耳に入らないよう手で塞ぎ、執拗に舌を絡めて蕩けさせてやった。「こんなもん観るより……気持ちイイことでもするか?」ニッと笑えば彼女は恥ずかしげに頷いた。

🐰「この程度でか?!お前…今までよく生きて来られたな」バカ!酷い!嫌い!の3連+ビンタ1発。目を丸くして彼女を見つめる。この状況はもしや修羅場であると理解した。「すまん」と一言謝ったが、彼女は依然怒ったまま。帰ると言うので腕を掴み無理矢理引き留めた。放してと言われたが「放すかボケ」と返し思い切り抱き寄せる。「バカで酷くて大嫌いな俺に教えてくれよ……どうしたら許してくれる?」返事は聞かず、唇を塞いだ。拒みもせず容易に舌を受け容れた彼女は酸素を求めながら“大”嫌いとは言っていないと、そこだけはっきりと否定した。

🐦「す、すまない……」たじろぐ彼とクッションを抱き締めて啜り泣いている彼女。それも“別れる”と言いながら。ホラー映画を観て2人の距離を物理的に縮めようという彼の作戦は失敗。寧ろ危機を招いた。恐る恐る肩に手を回したが振り払われはしない。だからそのまま肩を抱いた。これにもまた抵抗は無い。「…許してくれ」五月蝿い鼓動はきっと彼女に伝わっているだろう。そして望む形ではないが物理的な距離は縮まった。顔を上げた彼女も物欲しそうな目をしている。だからつい「欲しいのか?」などと言いキスをしてしまった。くだらない映画の力など借りる必要は無いと、彼は改めて理解する。


🍭「とりあえず落ち着こう?!」彼の焦り顔など見たのは初めてだろうか。だって…と言いながら涙を拭う彼女。促されるまま腰を下ろし、やれやれといった様子の彼に頭を撫でられた。涙は止んだが尚不機嫌。彼女は勢いで言ったのだと解っていながら問う「……そんなに僕と別れたいの?」。哀しげな、怒ったような顔を浮かべ首を振る彼女。「ばっかだなぁ。なら、勢いでもあんなこと言わないで」いつもの態度に戻った彼は余裕そうに口付けた。内心物凄く焦っていただなんて、口が裂けても言うまい。

📚「小生もこれ系のホラーは……ちょっと…」自分で誘っといて?!という驚きから先程までの怒りは消え失せた。込み上げてくる笑い。怖がる様子が見たかったとはいえ、スプラッタ系をチョイスしたのは明らかに彼のミスだ。DVDを片しながら溢れた「ナイナイしましょうね〜」という幼児語に思わずときめく。あ、これはもしかして、強請ったりしてもいいのかな…なんて抱っこを求めてみた。「おやおや、おねだりですか?」わざとらしいリップ音と同時に回された腕に促され、甘く微睡む為に寝室へと向かった。昼間からそんなのも悪くはないだろう。

🎲「そんなこと言ってぇ……なーんで俺にそんな引っ付いてんのかなー?」別れる!と言いつつ腕を掴んで離れない彼女を見てニヤニヤ。可愛いなあとぼんやり。再生を止め、頭を撫でて「ほら、もうやってねぇぞ」。それでも離れないということは別れる気なんて微塵もないのだ。まあ、解ってはいたけれど。そろそろつむじを眺めるのも飽きてきたので、首筋にソッと舌を這わせた。彼女の高い、小さな悲鳴に気を良くし、上を向かせてキスをする。潤んだ瞳はより彼を駆り立てた。「…暇になっちまったぞ?この後どーする?」そんなのもう決めているくせに、彼は一応確認する。NGは受け入れないけれど。


💉「君が余りにも可愛い反応をするものだから、ちょっとイジワルしたくなっちゃった……ゴメンね?」彼女が立ち上がるよりも先に抱き締め留まらせる。放してと聞こえたがそんなものに応じはしない。耳元で何度も、謝罪に加えて愛の言葉を囁いた。真っ赤になった彼女は小さな声でイジワル、とだけ言う。その言葉を待っていたと言わんばかりの笑みを浮かべた彼は「だって、イジワルしたくなっちゃったと言っただろう?」と尚も嬉しそうにぎゅっと腕を回す。垣間見えた子ども心に怒りは消え失せた。

🍸「消した消した消した!もー消したから!ね!!」慌てて引き留めた彼までも泣きそうになっている始末。いい歳した大人が泣き喚き合うなどある種の地獄絵図だ。ぎゅっと掴んでいる服を放すよう促したが、彼は頑なに手を放さない。涙をグッと堪え「行かないでよ…」とぽつり。今にも泣き出しそうな様を見て彼女の心は疼く。こうやってまた絆されてしまうのだと小さな溜息をひとつ。「…俺っちのこと好きでしょ?」確認する、か細い声。これでは最早、どちらが悪いのか判らないではないか。二度目の溜息の後には“好き”の気持ちを付け加え、ぽろぽろと涙を零し始めた彼の唇を優しく奪った。

👔「ごごごごめん!俺のせいだよな…10割俺のせいだ……ゆ、許してくれ!いや、許してください!」そうだよ独歩のせい!と胸板に拳を打ち付けそのまま顔を埋める彼女。焦りながらも腕を回し抱き締めた。「……ごめん」と少し俯けば、彼女髪に唇が触れる。鼻を掠めるシャンプーの匂い。自身からも香る、同じ匂い。一緒に過ごすことが当たり前になっていたからこそ、軽口に過ぎないかもしれない“別れる”でさえ胸を抉るのかもしれない。より強く抱き締め「○○が居なかったら俺…生きてけないよ?」と呟く。うん、という小さな声が胸元から聞こえた。

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