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#hpmiプラスまとめ(201811)

片想いをしている女の子から「初めてをもらってほしい」と言われた

2018/11/17 17:23

1️⃣「そういうのは、さ……ちゃんと…好きな人と…てか、彼氏と、ね?」一応説得。とはいえ、合意の上じゃん?という気持ちは収まらない。「……俺の彼女になってくれるならワンチャンあるかもだけど…どうする?」これで断られたならば道化もいいところ。俯き、答えずにいる彼女に強く告げる「俺が貰うから、早く頷いて」。ここまで来てはもう引き下がれない。彼も、彼女も。断る理由など勿論あるはずもなく、言われた通り頷いた。「じゃ、今から俺の彼女っつーことで」これも許されるよね、と言わんばかりに唇が重なった。友人同士のハグや迷子防止の手繋ぎなどとは違う。紛れもない、恋人同士の熱を持って。「…どうする?俺ん家来る?弟たちには……悪いけどちょっと家空けてもらう」

2️⃣「……俺でいいの?」自信がないといった様子で返した。彼女のことは堪らなく好きだ。しかし彼女が其れを捨てることに対し焦りを感じているだけである可能性は捨てきれない。だから、軽率に“抱く”と答えるなどは言語道断だった。そもそも彼女は彼のことを、仲の良い友人の一人として認識している。そんな尚も引き下がらない彼女に投げかけたのは「もっと大切にしろよ」という突き放すような言葉。他の誰かの物になるなど辛いが、蔑ろにして欲しくはない。返答として彼女から告げられた、大切にしたいからこそ相手は一択という話。理解するまでに数秒。「…つまり、俺と……付き合ってくれる…?」都合の良い解釈だったらどうしよう、その不安が杞憂に終わることを切に願う。

3️⃣「もっと自分のこと、大切にしたらどうですか?」真っ直ぐな瞳は揺るがない。彼女とて十分に考えたつもりだった。彼になら、彼にならば捧げたい。そう思った。例え最初で最後になろうとも、一つの良き思い出として胸にしまい込む自信があった。「…それとも、僕のことが好きだからって思い出にしようとしてます?そんなの許しませんよ。ちゃんと……末永く幸せにしますから…思い出になんてしないでください」頬に手を添え唇を奪う。友人と思われていようと構わない。自意識過剰でも構わない。此方の想いを伝えられないくらいならば、友情など壊れて仕舞えばいい。「わかります?思い出になんてなるつもり…ないんですよ、僕」


🐴「あ?何言ってやがる」あ、これは怒らせたかも、まず脳裏を過ぎったのはそれ。いくら仲が良いとはいえ、これは流石によくなかったかと肝を冷やす。「…ンなことしたら俺様が今まで我慢してきたことが……全部無駄じゃねえか」言葉の意味が理解出来なかった。我慢していた?何を?独り言に食いつくのは野暮かと黙れば「聞かねぇのか」と彼の方から話を振られた。そして答える間も与えず彼は続ける。「お前が好きだ。無茶苦茶に抱いて、俺様のこと以外考えられなくしてやりてぇくらいに」我慢には恐らく、この熱いキスも含まれているに違いない。“無茶苦茶に”などと言うが、初めてと知ったならばそうは出来ない男だ。女としてではなく、友人の一人としてそう思う。「どうなんだよ、早く答えろ」答えさせる気は無いその口は、彼女の口を甘く塞いだ。

🐰「……俺の彼女になるなら抱いてやる」彼女という言い回しが似合わず、つい笑ってしまった。ムッとしたのか彼は「何がおかしい」と続ける。そんなキャラだっけと返せば「好きな女とは曖昧にしたくねぇんだよボケ」と唇を塞ぐ。これは、彼の中で曖昧なままでも許される範囲なのだろうか。「…で、どうなんだよ。この先……俺としてもイヤじゃねえのか?」五月蝿いほどの心音に促されつつ頷いた。彼にならば捧げたい。そもそも、初めからそのつもりなのだから。「良い子だな」甘く優しいその声は初めて聞いた。彼の彼女になるとはこういうことなのか。あんな風に囁かれては心の底から惚れ込んでしまいそうで、何も始まっていないのにも関わらず今から不安だ。

🐦「そうか…小官に娶ってほしい、ということか」えっそれは少し違う、だって仲の良いお友達だし。そう思って慌てて訂正した。だがそれもそれで貞操観念ガバガバです宣言のようで後悔。初めてを貰ってほしいというのは本当だと改めて告げた。「そういったものは思い合った2人が合意の上で行うものだろう。小官のみが思っていたのでは…」遠回しなその言葉は彼女を試しているのだろうか。此方とて貴方を思っていると述べれば「ならば、結婚を前提にお付き合いを」と手のひらに唇が触れた。仲の良いお友達という認識は彼女の強がりに過ぎなかったようだ。彼とならば結婚も…悪くはないかもしれない。料理は此方が担当するとして、他は彼に任せても良いだろうか。遠い未来にばかり頭が働いているが、まずは“初めて”を捧げなければ。


🍭「なんで僕が君に手出さなかったかわかる?」“お姉さん”達とは誰彼構わず楽しんできた彼。だが彼女とは頻繁に顔を合わせるくせに一度もそういった空気にはならなかった。いや、空気にはなった。けれどその先に進めたことは一度もない。そういう目で見られていないというのは、片想いの彼女からすれば苦しいだけ。だからせめて、初めてを彼に捧げて自分の中でだけでも“特別”を得たかった。「わかんない?君のことが好きだからだよ。お姉さん達とは違う意味で」ふわりと触れた唇は、その先の行為を与えてくれるだろうか。両片思いってやつだね、などと彼に告げれば「ばーか」と再び唇を塞がれた。甘く、しつこい程に。

📚「駄目でありんす」さらりと躱され撃沈。我々の友情もここまでか。変なことを言ったと謝罪し、二度と会えないかもしれないとさえ思いながら席を立つ。「好きな子の初めてなんて、彼氏にでもならなければ割に合いませんよ」驚きつつ再び腰を下ろし説明を請えば、頬を赤らめ彼は言う。「……だから、貴女の事が好きなんです……初めてを頂くなら…彼氏として………シ…シたい、です」いつもの饒舌は何処へやら。ならばそうして欲しいと半ば呆れつつも答えれば「えっあっ……その…つまりそれは」などと一層愉快な様を披露してもらえた。この友人はやはり可愛い。ニヤニヤと見つめていると「念の為聞きますが、嘘じゃないんですよね?」何が?と質問に質問で返した。彼は顔を寄せ耳元で言う。「貴女が処女だってこと」とりあえず、この場はデコピン一つで収めておこう。

🎲「おう!いいぜ!そん代わり…今日からお前、俺の彼女な!」笑顔で朗らかに承諾された。断られると思っていたがために間抜け面でフリーズ。ていうか今“彼女”とか言った?「どったの?ヤんだろ?」この男はムードとか雰囲気とか、そういう言葉を知らないのだろうか。彼女はまだ理解出来ずにいるというのに。何か言おうと口籠もれば「もしかして俺そろそろ臭う?」などとデリカシーも無い。まあ、そこが良い所でもあるのだけれど。「…それともやっぱ怖い?」わかっていた事だが男の力は強い。信頼している友人からでもやはり怖い。押し倒され、顔を見上げた時にはもう涙が流れていた。「…えっわっゴメン!調子こいた!」慌てて退いた彼。つい、勢いで抱き着いてしまった。「……やっぱこーゆーのはさ、恋人としてゆっくりやんない?」


💉「この歳にもなると…そういうことを言われても嬉しくないんだよね」思わず、拳をぎゅっと握った。いくら仲の良い友人とはいえ、歳上の男性に提案すべきことではなかったか。「私の事を信頼してくれているのは凄く嬉しいよ。でもね、そういうことはちゃんと…恋人になってからにしよう?」それは…と問いかけたが優しい瞳で見つめるだけで、彼は何も言ってはくれない。恥ずかしくなり目を逸らせばやっと「私が君を愛しているということ」という言葉と共に頬に柔らかな物が触れた。驚いて何も言えず、今度は彼女が彼を見つめる。「駄目かな?結構上手くいくと思うんだけど」だって、こんなにも友人として上手くいっていたじゃない。そんな気持ちが見え隠れする。「ね?」押しに負けたわけではないが、彼の笑顔に促され頷いてしまった。

🍸「それってぇ…俺っちの初めてももらってくれるってことだよね……?」お前は甘えるギャルか?とツッコミを入れたくなるような愛らしさ。髪をくるくるするの、やっぱりギャルみたいで可愛いから止めなさい。「…でも俺っち、そーゆーのはちゃんとお付き合いしてからがいいなーなんて…思ってんだけど……駄目、かなぁ?」照れ隠しか、頬をぽりぽり。彼にとってはせっかく出来た異性の友人。そんな相手、好きにならないわけがないのかもしれない。けれど、彼女としては改めて考えると恋人としては見たことはない。考え込んだまま答えずにいると「んじゃさあ!お試し期間っつーことで…ど、かな?つか俺っち……○○ちゃんに彼氏出来んのマジでやなんだよね」束縛癖の予感を察知したが、ここは一先ず流しておこう。

👔「あ……俺…お前のこと好きだから……き、気持ちの無いそういうのは…駄目」歯切れは悪いがはっきりした否定の意。けれど同時にそこに込められた“好き”には心が揺らぐ。彼が貰ってくれるのであれば、気持ちなど伴わなくとも構わなかった。けれど、そんな風に好意を向けられては都合の良いことを望んでしまう。友人として上手くいっている彼とであれば、きっと恋人としても良い日々を過ごせるだろう。「お前さえ良ければ、なんだけど…」チラと彼女を見て小さく息を吸い込んだ彼。「……俺たち、いっそ付き合っちゃう…というのは如何でしょうか?」後半部分の滑らかな言い回し。なるほど、そうやって営業をかけている、と。込み上げてくる“好き”という気持ち。頷かずにはいられない。

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