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#hpmiプラスまとめ(201811)

面倒な女だと思われたくないが為に寂しさを堪えていた

2018/11/12 17:19

1️⃣「えっあっごめ…ちょ」泣き出した彼女にたじたじ。肩に触れようか触れまいか。泣きじゃくる彼女はごめんと言うばかり。「いや悪いのは俺だから!な?!」肩を掴めば力が強かったのかビクつく彼女。「あ、いや、ごめん…」どうしたらいいのかわからず、唇を重ねてしまった。恐らくこれで許される事ではないが、ひとまずこれで収めてほしい。唇が離れるや否や短く呟かれた“バカ”の一言。こんなことでは許さない、の意だろうか。「どうしたら許してくれる?」恥を忍んで問えば抱き着かれ、耳元で夜の行為を仄めかす発言を受けた。離れた彼女を真っ赤になり見つめたが、どうやら本気らしい。「…寂しいって……そーゆう?」人差し指で顳顬辺りをぽりぽり。格好が付かない程に頬は緩んでしまった。

2️⃣「あ…いや……俺の方こそゴメン」兄の仕事の手伝いだけでなく、珍しく学校にも通っていた彼。故に彼女は放ったらかし。構う暇など微塵もなかった。とはいえ彼女とて社会人なのだから、彼に構っている暇もそれほど無いのだけれど。それでも、時間があればやはり癒されたいもの。だというのに会えずじまい…が続いては情け無い姿を晒したくもなるのだろう。「……俺、どうしたらいい?」それに対し振り絞るように返返ってきた“ギュッてして”。「うん」とだけ言った彼は強く腕の中に彼女を閉じ込めた。身体に触れる彼女の胸元。柔らかな部分が劣情を煽る。「ねぇ、ホントにこんだけでいいの?」駄目なのは己だが、泣かせた手前身体を求めるなど出来ない。彼女から放たれた、欲しいのかという問いは最早救いだ。

3️⃣「だ、だってテスト勉強優先してって…言ってくれたじゃないですか…」貴女が…なんて言い方はしたくなかったのに。でもやっぱり府に落ちなくて、つい嫌な言い方をしてしまった。ごめんと言ったきりぼろぼろと涙を零す彼女。そう言われては「こっちこそごめんなさい」と返す他ない。謝罪には納得がいかないが、彼女の涙が止まるのならばまあいいか。抱き締めて、キスをして、頭を撫でれば許してもらえる。……まあそんな機械的な行為、彼女は喜ばないだろうけれど。「……許してくれますか?」この言葉は勿論本心だ。返事の代わりに触れた唇。自惚れてもよいのだろうか。許されたと解釈してもよいのだろうか。離れた温もりが恋しく「もう一回」とせがみキスを続けた。


🐴「あ?テメェ…我慢してたとか……ふざけんなよ」溜息交じりの言葉と共に強く抱き締められた。「無理すんなって何っっっっ回言ったらわかんだよ」逞しい胸許に染み込む涙。彼女の頭を撫でれば、腹部の布をぎゅっと掴まれた。小さな声で聞こえてきた謝罪の言葉。こうなってしまっては暫くこのままだ。仕方がないので彼女を促し寝室へ。寝そべり、肩を叩く。妹にもこうしてやったことがあったっけ。ふ、と笑みを浮かべればどうしたのかと問われた。「…み、見てんじゃねぇ」塞ぐべきは目であるはずだが、口答え出来ぬよう唇を塞いだ。「迷惑とか言ってんじゃねえよ……俺達…………こ、恋人だろ」真剣な関係に慣れない彼の言葉は、風貌に似つかわしくない妙な初々しさを孕んでいた。

🐰「おい待て泣くな、泣くなって!」ぼろぼろと涙を零し、子どものように泣き出した彼女。おいおい…と頭を掻き毟る。こういった行動は恐らく逆効果だが反射だ、どうか許してほしい。「…ほら、こっち来い」自身の傍にグッと引き寄せ肩を抱けば、放すようにと腕の中で彼女は踠く。だからというわけではないが、黙らせる為にも濃厚なキスをした。「悪かった」彼の真っ直ぐな瞳は彼女の瞳を見据えている。返事を返してもらえないから、余計に激しく唇を重ねた。「……それとも、こんなもんじゃ足りねえか?」執拗に絡めた舌さえも足りないというなら、それはもうこのままでは出来ない行為へと進む他ない。言われずとも進む気ではあるが。

🐦「す、すまない…」元とはいえ軍人。時には彼女にも言えぬ仕事もあろう。けれど、そこに向かえばいつでも会えるはずの彼に、いつ行けど会えない生活は流石に堪えた。理由もも告げず会えずでは、寂しいと泣かれてたところで彼も文句は言えない。涙を流す彼女にただ謝るしか出来ず、肩に触れることすら叶わなかった。彼女も彼女で“聞いてはいけないこと”があることくらいは気付いてくれていた。それも理解しているからこそ、彼は全てを受け入れるしかない。「……どんな罰も受けよう」そう告げれば、胸倉を掴まれ引っ張られ、噛み付くようにキスをされた。驚き瞳を見開けば、許さないと笑顔の彼女。「…楽しみだ」言うが早いか、彼女を抱え上げ寝室へ向かった。


🍭「あーもう!めんっっっどくさ!そーゆーこと、なんで早く言わないかな?!」怒られた、面倒だと言われた、その事実が彼女の涙を助長する。ごめんと呟きながら泣きじゃくりその場に座り込んだ。頭の中を占めるのは“フラれる”という言葉だけ。「ちょ、待ってよ…そうじゃなくて」予想外の優しい声色に顔を上げれば、此方を覗き込む彼と目が合った。すると笑顔を浮かべ「ブッサイクな顔」と顎を掴まれ唇が触れる。理解出来ずにいれば「寂しいって言えないで溜め込んでんのが面倒だって言ってんの。次から即言って。ゼッタイに!」。彼なりの優しい言葉に、またもや救われてしまった。

📚「小生がいつ忙しそうにしておりました?」手を止めず、執筆…なのかはわからないが何かを打ち込みながら彼は淡々と述べる。今も尚忙しそうにしておいて、よくもいけしゃあしゃあと。こっちは泣いているというのに…そう考えると何故か頭にきた。彼の襟首を掴みそのまま引き倒す。胴に跨り口を塞げば「な……っ…!」と言ったきり真っ赤になって見つめてくる。「し、小生……こんなこと言われたのも…されたのも初めてで……あの…ごめんなさい」何の謝罪なのかイマイチわからなくなってしまったが、なんだか無性に愛らしく、つい許してしまった。「…嘘じゃ、ないですよ?」

🎲「……俺の用事なんてギャンブル以外ねぇんだから遠慮すんなよな!」それは自分で言っておいて虚しくはならないのだろうか。そんな疑問を他所に、彼はぎゅっと抱き締め「えへへ」なんて言いながら首元に顔を埋めてくる。やめてと言えば「許してくんねぇの?」などと叱られた猫のように萎んでみせる。仕方なく受け入れ、彼の温度を受け取った。大きな身体に包まれていると無性に安心する。少しだけ速くなっている鼓動は、ちゃんと自身をパートナーとして意識してくれている証だ。心地良い以外の何物でもない。「俺のこと嫌いになった?」そんな事を今更言うものだから、何のことかと惚けてしまった。


💉「そんなに忙しそうだった…かな?ごめんね」お疲れのところに更に負担をかけてしまったことへの後悔。けれど涙は止まらず、ソファで彼にもたれかかり抱き締めてもらった。誰も見ていないテレビは勝手に音を放出し続けていて、2人の甘い空気にはあまりにも不釣り合いだ。何を言うでもなく彼はテレビを消し、覆い被さるように彼女の背をソファへと沈み込ませた。「どうしてほしい?何でもしてあげる」髪を耳に掛けながら言うそれは、今からキスしますの合図に他ならない。何でもしてくれると言うが何でもして欲しいが為に、好きにしてと返せば優しく唇が触れた。「じゃあ…そうさせてもらおうかな」

🍸「あー!もう!俺っちに気ィ遣うの禁止ぃ〜!!」飛び付くようにして抱き締められたのち勢いよく引き離され、キラキラとした瞳でジッと見つめられる。恥ずかしいからと顔ごと背ければ「だーめ!埋め合わせっつーことで、いっぱいイチャイチャすんのー!」なんて、どちらが彼女かわからない。やっと慣れてきたキスをそっとしてくれて「どう?」などと聞くものだから、つい笑みをこぼしてしまった。「えー!下手?!俺っち毎朝練習してんだよ?!抱き枕で!」という知りたくなかったかもしれない事実。愛おしさが止まらないのでいい加減やめて頂きたく、彼がまだ出来ないような濃厚なキスをお見舞いしてやった。

👔「いやお前は悪くない、全部俺のせいだ」またそうやって自分のせいにする。だから余計に言いたくなかった。けれど言ってしまえば涙は止まらない。疲弊して帰宅したばかりの彼に、申し訳ないが抱き着いてしまった。微かに香る薬品の匂い。今日も一日お疲れ様と言いたいのに、涙が止まらずその一言が出ない。「…俺がもっと仕事のできる奴なら……お前に寂しい思いなんかさせずに済むのに」頭に降って来たその言葉。違うと言いたい。悪いのは寧ろ自分だと叫びたい。だがそれは叶わず、腕の中で震えるだけで精一杯だった。「いつまでこうしてる?……あ、いやその……シャツ臭うだろ…?」そう言いながら回された矛盾でしかない腕は、強く強く、2人を結び付かせた。

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